誰でも知っている民謡 『五木の子守唄』 哀調を帯びた熊本・五木の民謡である
古くから地元で歌われており 元歌と呼ばれるものは無い 幾つもの歌となって残っているのだ
それは山深い田舎の貧しい家庭から奉公に出た少女たちの 哀しみ 恨み 辛さの即興歌である
子守唄となっているが正しくは 守り子唄である 子守娘たちが不幸な境遇や辛さを呟き歌にした
五木の子守唄には 一番二番とか本来は無い 多くの歌は父母を想い辛さを吐露したものだ
山村では一握りの地主が権力を握る 村人はその下で働くか小作農になる
生きて行くのが精一杯で 娘たちは7.8歳になると奉公に出される
いたいけな少女たちはどんなに辛かっただろうか 給金は出ない 食べるだけの約束である
しかし その食べ物も実際は貧しく 雇い主の白米が そして着るものもどんなに恨めしかったか
おどま かんじんかんじん あん人たちゃよか衆(し) よかしゃよか帯 よか着物(きもん)
おどまとは 私たち かんじんは勧進帳のかんじん 寄付を求めて回る人 転じて乞食を表す
よか衆 は お金持ち・雇い主 私たちは貧しいが あの人たちは良い帯 良い着物を着ている
おどんが゜うっ死(ち)んだは゛ 道端(みちばちゃ)埋(い)けろ 通るひと毎(ごち)花あぎゅう
私が死んでも墓参りはしてくれないだろう それならば人通りのある道端に埋めて下さい
遠音人たちに 花でもあげて貰えるでしょう
延々と 少女たちの辛さ 諦め 恨み 哀しさが続く 採譜されただけでも 20近くある
まずは 一般的に知られている 五木の子守唄を聴いて下さい 中に解説も出てきます
次に正調五木の子守唄と言われる 地元で歌われる歌を聴いて下さい
全く違う歌に聴こえます 現在 道の駅・五木 などで聴くことが出来るそうだ
さあ 五木の子守唄の背景を知ったら てんがらもんラジオを聴いて下さい
現役の向井ガイドが 先日行ってきた五木村観光の話を楽しく話します
http://www.ustream.tv/recorded/110004105
こんな秘境とも言われる土地だったが 最近はダム建設もあって 環境は一変した
第一は道路建設である 今までは観光バスは大型では入れないで中型に乗りかえって行った
今は 大型バスがそのまま入れるようになり 道の駅・五木も出来た
同じように秘境だった 五個荘(ごかしょう)は ここから近いが相変わらず秘境のままだ
平家の落人であった五個荘 源氏系で平家の情報を監視するする側が五木村だった
全国各地に平家の落人伝説があるが ここにもあったと改めて知識が増えたものである
ダム建設には必ず反対運動が起こる 先祖伝来の土地が水中に没してしまうのは哀しい
永年住み慣れた家も 耕した農地水田も水面下に消える 人々は否応なく高台に移転させられる
だが ここでは熊本県知事も反対声明を出して ダム建設は中止された
移転した人たち これまでつぎ込まれた膨大な費用 心の葛藤と税金の虚しさがある
ただ 環境が改善されて残ることは大きな進歩と言えよう
水没予定地はそのまま手つかずで あれ放題になってきた
水没することも哀しいが 荒れた土地を見ることも哀しい
住人たちの要望で ここにオートキャンプ場を作ることになり 関連施設も出来る
かつては 少女たちの哀しい涙が落ちた地に 自然だけは同じに花は咲き紅葉が彩るだろう
向井ガイドが絶賛していた 土地の味 山うに豆腐! 豆腐の味噌漬け?
周辺観光地 日本一の階段 3333段! 下は せんだん轟の滝
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