実際、複数の幹部らはイム前師団長の指示を「水中捜索の指示」として受け止めたと、軍検察の調査で供述している。

2024-04-28 09:14:19 | しらなかった
 

「海兵隊員殉職事件」生還した隊員、

師団長が「危険な捜索を指示」したと主張=韓国

登録:2024-04-26 06:16 修正:2024-04-26 07:17
 
「水中捜索は指示していない」というイム師団長の主張に 
「偽り」だと反論する意見書を提出
 
 
海兵隊の将兵らが昨年7月18日午後、慶尚北道醴泉郡殷豊面栗谷里付近で、漢川に沿って捜索作業を行っている=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 昨年、集中豪雨による行方不明者の捜索中に殉職した故C上等兵とともに急流に流され生還した兵士が、「水に入るよう指示したことはない」というイム・ソングン前海兵隊第1師団長の主張に反論する意見書を捜査機関に提出した。イム前師団長が直々に危険な捜索方法を指示したという内容だ。

 軍人権センターは25日、生還した兵士のAさんが、被害者としてイム・ソングン前師団長と第7旅団長の業務上過失致死傷容疑事件に対する意見書を高位公職者犯罪捜査処(公捜処)と慶尚北道警察庁に提出したと発表した。Aさんは昨年7月、慶尚北道醴泉郡(イェチョングン)で集中豪雨の行方不明者を捜索していた際にC上等兵が殉職した当時、一緒に急流に流され生還しており、除隊した直後の昨年10月25日、イム前師団長を告訴した。

 Aさんはセンターを通じて「イム前師団長が『川に入るよう指示したことはなく、むしろ川に入ってはいけないと繰り返し指示した』と主張する姿に怒りを覚えた」とし、「これまで様々なところで確認した証言をもとに、各捜査機関にイム前師団長の偽りの主張に反論するつもりだ」と述べた。

 意見書によると、イム前師団長は昨年7月18日午後8時頃、遠隔会議(VTC)で「上から見るのは捜索偵察ではない」と部下たちを叱責。「(現場に)降りて茂みをかき分けて碁盤のように細かく分けて確認しながら捜索しなければならない。71大隊がそのような方法で行方不明者を発見したではないか」と述べ、「危険極まりない捜索方法」を指示した。イム前師団長が手を胸の高さまで上げて「現場に降りていく人は、あの長靴、何と言うんだっけ」と尋ねると、誰かが胴付長靴と答えたなど、当時の指示状況も具体的に明らかにされた。会議が終わった後、旅団長は胴付長靴の数量の確認を指示したという。

 Aさんは「地形によって川辺があるところとないところがあり、当時は洪水が起きた状況で、川辺はほとんどない状態だったが、道路偵察を行わず、堤防の下に降りて散らばって碁盤のように詳しく確認せよという指示は、水中捜索の指示に他ならない」と指摘した。実際、複数の幹部らはイム前師団長の指示を「水中捜索の指示」として受け止めたと、軍検察の調査で供述している。

 また「豪雨被害作戦の遂行中に部下を叱責した事実はない」というイム前師団長の主張にも反論した。Aさんは、昨年7月18日午後4時頃、イム前師団長の現場指導に随行した7旅団長が他の部下幹部らの服装・軍紀を指摘した状況などに言及し「砲兵大隊を圧迫し無理な水中捜索を招いた叱責は事実だ。叱責したことがないというイム前師団長の主張は自分を弁護するための嘘」だと意見書で述べた。

 センターは「戦友だったC上等兵がこの世を去って9カ月になるまで、国は死亡原因を究明しておらず、責任を取るべき師団長は事実と異なる内容を主張し、自分の無実を大々的に主張しているのに、生き残った兵士たちは自分にできることがないという事実に憤っている」とし、「捜査機関と国会は、生還した兵士の怒りに満ちた訴えに速やかに応えてほしい」と述べた。

キム・ガユン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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