大龍寺と芳心院合併心得

一、合併御沙汰十二月廿一日江相成　直様隠居和尚江其条申出候處江
　　被申候様ﾆ者何分共旦那様并大野庄兵衛外世話人中江通達可致御援ﾆ
　　付御沙汰面旦那様江入被見何分共庄兵衛其外世話人中不捨置評議
　　可致との御気付有之候得共唯御沙汰面之趣者次ﾆｼﾃ吉報而己御沙汰
　　面之中村己下便宜之地江住居可致との御文意茂有之十目十指合併沓
　　極大龍寺ならてﾊ　右ﾆ付御役向江内嘆願其外初紀役御制禁之條相勤
　　候也　然ﾙ處芳心院當寺當役庄屋中原彦九郎殿より呼出相成前断之
　　長文様ﾆ相成其侭借用持帰ﾘ隠居和尚江入被見候處何分共右様之御援
　　ﾆ付而ﾊ早々世話人集合評議答書不致ﾊ不相済との事御談ﾆ相成　直様
　　前断十名集合答書前書之通　猶又外合併寺之様子承ﾘ候得者入費等茂
　　沢山払入高候由ﾆ候得共當寺之儀少茂入費不差出　唯明治四年三月廿三日
　　合併沓極之上勘場役人五六名招請饗応致候事　五月中旬頃ﾆ茂可有之候

　　　　　　人名
　　　　　　　　　　大庄屋　　　藤井　彦右衛門
　　　　　　　　　　屋代庄屋　　中原　彦九郎
　　　　　　　　　　算用掛　　　原　　安兵衛
　　　　　　　　　　仝御加勢　　加藤　改七郎
　　　　　　　　　　仝　　　　　桑原　惣吉
　　　　　　　　　　仝其外　　　壱両人

　　　　　以上客分

　　　　　　引受知客　　　　　　大野　庄兵衛
　　　　　　　　　　　　　　　　田中　惣五郎
　　　　　　　　　　　　　　　　田中　政吉
　　　　　　　　　　　　　　　　牧野　栄吉
　　　　　　　　　　　　　　　　隠居和尚

　　　　　　料理人　　　　　　　繁原　栄槌
　　　　　　　　　　　　　　　　藤元　庄助
　　　　　　酌取　　　　　　　　娘　二人


　右兼而御祝を可出との噂有之六七名議約饗応致候事付而ﾊ
　入費九六札弐百参拾目余ﾘ入用作什外合併一条ﾆ付入費一文茂
　差出不申候也

　干時　明治四未八月拾八日　記之