あれやらこれやら いろいろ沖縄

沖縄に住み30数年の県外居住者が見た沖縄の生活や人情・自然や文化、観光。「あれやらこれやら」気ままに。

沖縄方言の基本2 TとD

2007年05月04日 18時10分55秒 | Weblog
先日はブログで沖縄方言の「母音」についてお話しました。日本には平安時代の頃まで、英語で発音するところの「f」や「w」、「t」や「d」、「r」「w」の発音があったそうです。沖縄にはこの発音することが大変多く残っています。例えば、「那覇 naha」は方言では「nafa」です。豚のことを沖縄方言では「わ」と言いますが、県外の人間は誰も発音できないようです。「わ」ではなくて「わ」なのです。え? そうです、私達が聞いても同じ発音にしか聞こえません。聞き分けられないから発音も出来ません。県外の人間と区別するには、豚の「wa」を言わせてみると分かると沖縄県人はいいます。今はなくなったが、平安時代には「wa wi wu we wo」という発音があったと高校時代に習った記憶があります。
母音のところで「e」→「i」,「o」→「u」と説明しました。「t」や「d」の場合、概ね、発音が次のようになります。「と to」は「tu」となります。発音は「tsu つ」ではなく「tu トゥ」です。同じように、「て te」→「ti」。発音は「chi」ではなく「ti ティ」です。「で de」→「ディ di」、「ど do」→「ドゥ du」です。
 方言入門はこれくらいにしておきましょう。「母音」と「ta chi tsu te to」→「ta chi tsu ti tu」、「da zi zu de do」→「da zi zu di du」。 これくらい覚えておけば沖縄方言はご自分で納得するほど分かります。方言の基本と県外者(ナイチャー)初訪問の友人・知人に教えます。これだけ分かれば、スナックでカラオケ画面の文字を辿っていけば、チンプンカンプンだった沖縄民謡の歌詞が理解できます。勿論、地方には地方の独特の方言(言葉)がありますが、それは沖縄にお見えになり、生活し、ウチナンチューとお付き合いしながらひとつひとつ覚える以外にはありません。面倒なようですが、これだけ知っておけば沖縄観光も楽しいものになります。
理屈っぽい話はこれくらいにして、次回からは少しばかり柔らかなお話をしましょう。

 沖縄の今年は梅雨のような天気が続いています。
私の体感では入梅宣言してもいいのではないかと思いますが、未だに入梅宣言がありません。数日前、「イジュウ」の花が咲いていました。「イジュウ」の花が咲けば「梅雨」入りと古老は言います。今ごろから、本島北部の山原(ヤンバル)では山々の木々が若葉に萌えます。「うりずん」の季節です。湿気の多い、うりずんの季節を地元の人は余り好きではないようですが、近年、「うりずん」と命名した居酒屋や泡盛などを目にするようになりました。わたしは「うりずん」という語感もすきですが、「うりずんの季節」の清々しくて勢いのあるこの時期も大好きです。