今日は東京歯科保険医協会で内田先生の歯周病治療の講演を拝聴しました。
その中で私はやはり患者さんに気付いていただくこと、変わっていただくことの難しさを再認識させられました。
内田先生はスラッとされている好漢と言う方で、2枚目ですし知識、経験、腕も揃い、さすが歯周病指導医と言う方ですが、それでも講演の話の中で患者さんが分かって下さらないことの難しさを滲ませる語り口に、そうなんだよな、そうそうと同感してしまうことが沢山あったのです。
見てくれも良く、性格も穏やかで、語り口も優しい、腕も有る先生ですら、そう言う悩みに悩まされ続けている、先生はこうしたいのだけれど患者さんが来なくなって、と言う具体例のお話をして下さったからです。
私も同じような経験は沢山沢山あります。
今までの歯医者で治せなかったから私の下に来た、と言っているのに、今までの先生とやり方が違う、と言って治療に難儀した方とか、例を挙げればキリがないほどです。
内田先生もお話の中で、歯周病専門医だから来たと言っていて、こう言うふうに治しましょう、と言う提案をすると、それは出来ない、と受け入れて貰えないで苦労する、と言うお話をして下さいました。
本当にそうなんです。
実に不思議な考え方なんですが、上手だと言われる先生の所に行けば、今までと同じようなことしながら治せる、と信じているようなのです。
上手だと言われる理由が、全く違うことしているからだ、と言うことは考え付かないようなのです。
同じようなこと続けているだけでは、同じような結果しか出ないんですよ、と言っても分かって貰えないのです。
上手だと言われる先生はやり方が違う、と考えていただけない。
今までと同じ方法でも、その先生がすれば見事な結果が出て治る。
そう信じておられるのが普通の患者さん方のようです。
内田先生が提案している治し方も、今までの先生達が提案していないやり方だから患者さんは受け入れられないのでしょう。
ここには抜き差しがたい患者さん側の誤解、間違った思い込みがある、と私は思います。
これを如何に分かっていただくのか、そして変わっていただくのか、永遠のテーマです。
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