即時インプラント詳しく書けば、抜歯即時植立インプラント治療ですが、非常に難しいもの、繊細で高いレベルの技術を要する治療方法である、と良く良く知って下さい。
即時インプラントは、1回の手術で治せる、シンプルで簡単で済むもの、と言う誤解を招きかねないホームページ、ブログ等の書き込みが多いと思います。
私は、即時インプラントを開業前の18年以上前から手掛け、数え切れないくらい施術して来ました。
しかし、やればやるほど難しさを実感する、ケースバイケースの処置が多く、その場の応用力、機転が如何に効くか、であると感じています。
では何故難しいのか説明します。
まず、駄目になった歯を綺麗に抜歯するのが本当に難しい。
抜歯するしかなくなった歯ですから、当然相当に問題を抱えています。
グラグラの歯周病の歯の抜歯ですら、病巣を取り切るのに非常に苦労するもので、根管治療の予後の良くない病巣を抱えている歯の抜歯とかは、病巣を綺麗に取り切ることが大変ですし、根っこの抜歯もかなり手こずるのが少なくありません。
歯根が割れてしまっているとか、力で駄目になっている歯の抜歯でも、骨と癒着していることが稀ではなく、癒着を剥がして抜歯するだけで結構疲れてしまう、と言うのが現実です。
抜歯がそれだけ大変なのに、その後の病巣除去、、インプラントホールの形成、インプラントの植立、更にはインプラント周囲へのGBR骨造成、歯茎再生治療も細心の注意をずっとし続けなければならないハイレベルな処置なのです。
患者さんは、抜歯した穴にインプラント埋めるんだから簡単だろう、と考えられることが多いのですが、実はインプラントは歯根とは全く違う位置に入っている状態にしなければ審美的、長期的に安定した状態を作れないのです。
ですから、抜歯した後の骨の中に出来ている穴の中の斜面、歯根が接していた骨の壁に向けて埋入していかなければならないのです。
簡単に言うと、歯根に斜めに埋入するのです。
これが実に難しい。
斜めの硬い骨の部分にインプラントを意図的に真っ直ぐ植立しなければならないんですが、本当に難しいんです。
私は即時インプラントの専門家として18年以上の経験がありますが、抜歯した部位に予定通りに埋入する難しさを嫌と言うほど思い知らされ続けて来た、と言えます。
3DX歯科用CTを入れたのも、その辺の悩み、難しさの解決策、としてと言う理由が大きいのです。
その他にも即時インプラントが難しい理由は沢山あります。
即時インプラントが本当に出来る先生でないと危険である、と言うことは必ず忘れないで下さい。