のり屋のバーサン日記

落語に親しみ、犬猫と和む…
何でもないけど、めでたい毎日

落語ドラマの最新傑作

2011-04-19 00:00:06 | 落語の資料
日曜夕方、フジテレビで放映していた、
単発ドラマが面白かった

『誰(タレ)よりも君を愛す』

舞台は浜松の老舗うなぎ屋。
店主一家の家族愛を描く人情コメディで、
脚本は朝ドラ『ちりとてちん』を手がけた
藤本有紀さん。

『ちりとて…』と同じく、
お話の随所に古典落語の設定が顔をだす。
落語好きには、たまりません

まず、しょっぱな。
うなぎ屋の先代店主(ミッキー・カーチス)が、
のちに婿になる当代店主(高橋克美)に出会うシーン。

もろ『文七元結』。

(余談。
 高橋克美の若づくり、
 なぜか大森南朋に似ていた

その後、
『笠碁』『厩火事』『子別れ』『鰻屋』も登場。

ビギナー落語ファンとしては、
以上5演目しかわからなかったけど、
きっと、ほかの演目もあったんだろうな。

代々伝わる
秘伝のタレの入った瓶が割れてしまう終盤。
先代店主が当代店主に言う。

「そんなのは、ただのタレだ。
 これから、ゆっくり、
 お前のタレをつくっていけばいい」

これって、
「タレ」を「落語」に置き換えれば、
そのまま古典落語の在り方にも通じること。

古典を古いままでなく、
演者そのひとの味わいで演じられる噺家が、
面白い噺家だもんね。

そんな噺家の代表格のひとり、
春風亭昇太が本人役かつ重要な役どころで出演。
ドラマの合間には、
スポンサーの春華堂「うなぎパイ」のCMにも。

オモテの主演は一応、長澤まさみ。
ウラの主演は昇太師ね

それにしても、
落語がテーマのドラマや映画って、
確実に面白い。ハズレがない。

落語好きの、ひいき目かな?
でも、そればかりじゃなく、
古典落語そのものに、
普遍的な笑いと情があるから、とも思う。

もちろん、この『誰よりも…』も
落語ドラマの最新傑作と言えましょう

大地震以後、
チケット入手していた落語会が次々と中止になり、
ナマ落語から遠のいてましたが…

ドラマでひさびさに
落語の楽しさを再認識しました。

ついでに「うなぎパイ」のCMソングが、
耳にコビりついてしまったけど…

うなだれない、うなぎ~
 うなされない、うなぎ~~・・・

(うなぎって、うなされないのか。。。)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする