のり屋のバーサン日記

落語に親しみ、犬猫と和む…
何でもないけど、めでたい毎日

小説の回覧板

2016-08-04 00:18:22 | ひとりごと
この5月、
高校・短大時代の同級生Hさんが、
千葉日報の千葉文学賞を受賞された

受賞作が掲載された新聞紙面を
千葉県在住の別の同級生が
回覧板にして発送。
数人の友を経て、このたび、
のり屋のもとへと回ってきた。

紙面全体をパッと見て、
まず思ったのは…

漢字が多い!
難解なお話?

Hさん、在学中から、
文学少女だったし。

でも、読みはじめたら、
予測不能な方向に転がってゆく、
鮮やかな場面展開に、
ぐいぐい引き込まれた。

主人公・浩子の母親が告白する
「火をつけて殺した女」とは?

惚け老人の妄言??

折り目正しい文体のなかに、
そこはかとないユーモアも漂う
心理サスペンス。
(として読んだ、自分的には)

面白い

介護施設に入所し、
家族のしがらみから離れ、
個人として生きはじめた老母が、
自身の奥深くに封印していた本質を
さらけ出すあたり、
偶然にも、つい先日、
友人数人と交わした話題にリンクした。

「トシとると、
その人の煮詰まったエッセンスが
じょわ〜っと出てくるんだよね」

それが、それまでのキャラと
正反対とは言わないまでも、
150°くらい違って、
周囲を驚かせる人もいる。

自分のなかには、
どんなエッセンスが
こびりついているのか?

それは、ふとした拍子に、
思いがけない溶け出しかたを
するのだろうか??

そんなことまで想像してしまった、
短編小説。

Hさんこと、小松菜生子さん、
受賞おめでとうございます!
これからも書きつづけてほしいです。

回覧板、さて次は誰に回そう♪


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする