
赤城の南西麓にどっしりと構える鍋割山(1332㍍)。この山をもう何回歩いたことだろう。何時行っても何か感じさせてくれる、好きな山だ。10月中旬に“ヤマボウシの実"の写真を撮ることを最大の目的にフラッと訪ねた。数年前に行った時、手が届く場所で赤く熟したヤマボウシがあり、実を食べたことがある。同行したカミさんや登山者にちょっと知ったかぶりができた。記憶していた場所に、木はあったが残念ながら実は付いていなかった。思いがけない花が残っていたり、一風変わった自然管理人?の叔父さんとの会話など、今回も鍋割は楽しかった。
「鍋割山」 今回は、赤城森林公園入り口の駐車場からスタート。荒山高原を目指す。カタクリが自生している場所辺りから、岩が多い急登となるが、ここを我慢すれば高原に抜ける。つつじの季節なら荒山と鍋割の両方を目指すが、今回は高原から右(南)方向に鍋割山を目指す。ここから、尾根に抜けるまでの低木帯、尾根添いに鍋割山頂まで歩く道が素晴らしい。展望や季節の花が楽しめるのだ。山頂でコーヒーを楽しんでいると「今年から自然管理人?になった」という叔父さんに話しかけられた。写真は撮ってもよいが「植物を取るな」という。ムッとしたが、悪い人では無さそう。採ってきたキノコをくれると言う(白く見たことも無いタイプだが「おいしい」とのこと。名も聞いたが忘れた)が、持ち帰っても食べない確率が高く遠慮した。
「ヤマラッキョウ」 遅い秋の草原で鮮やかな紫の花がニョキッと飛び出しているのに出会う。尾根沿いに咲いており、風が強いためだろうか、背丈が低いものが多かった。独特の花の形状など「ネギ科」の植物かと思ったが、正解はユリ科のネギ属。葉はネギの香りがするが、固く食べられないと言う。
