
「ジロボウエンゴサク」何だか妙な名前がついている。「野の花図鑑」(小学館)によると昔、伊勢地方の子供の遊びで“スミレ=太郎坊”とこの花“次郎坊”の茎の部分を絡み合わせ引っ張り合い、強さを競うという遊びがあったことに由来するという。エンゴサク(延胡索)は漢方名で、地下茎を乾燥させて鎮痛剤に用いることからきているのだそうだ。
昨日掲載したカタクリ自生地(鬼石町)の林の中で見つけた。山歩きの際に“ヤマエンゴサク”は写真を撮ったことがあるが、2-3年前のこと。ジロボウタイプも見たことがあると思うが、意識して見つけたのはこれが始めて。名前もだが、花の形も妙で、とりわけ可愛くもない。図鑑では「弱々しく、ことさら可憐な花である」と紹介されていた。
ケシ科キケマン属。早春を告げる花のひとつでもある。