啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

ミカエリソウ(糸掛草)

2010-10-18 08:47:20 | 山野草

先週末。めったに無かったカミさんと久々の小旅行。滋賀県の琵琶湖の周辺を回った。比叡山を訪ねることは大きな目的のひとつだった。「親鸞」(五木寛之)を読んだばかりだったので、親鸞が主に修行の地としたと言う西塔や横川など、40年以上前の修学旅行の時とは違う感覚で歩いた。もうひとつ、修学旅行のときに撮った写真で、根本中堂の朱塗りの大きな柱が強く印象に残っていた。今回訪ねると、漆がはがれ、悠久の比叡山の歴史や国宝建築物を一段と荘厳に見せていた。どれくらいの周期で、塗り替えるのだろうか?

西塔の釈迦堂に下る階段の脇に、余り見たことの無い草花を見つけた。葉は山アジサイに良く似ており、ピークを過ぎているが日陰に薄紫の美しい花が目立つ。幹は草でなく明らかに木。早速、カメラに収めた。

平日でもあり、周囲は静寂。釈迦堂の前で庭を清めていた尼さんに、何を思ったのか花の名を聞いた。「あちらに咲いている半ですよね。見返草です」と近くに咲いていた花を示しながら教えてくれた。堂の正面、左右に植えられている「シャラソウジュ」「ボダイジュ」などのお話もうかがえた。

「ミカエリソウ」は、シソ科テンニンソウ属の落葉低木。私にとって珍しかったが、この花は中部地方以西に咲くというから納得。花がピークを過ぎており確認できないが、オシベの形から「糸掛草」とも呼ばれているという。余り陽が差し込まない場所に咲き、美しい花に振り返って見ると言うことから花の名がついたという。




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ムラサキシキブ

2010-10-17 09:19:48 | 山野草
小旅行で紫式部のゆかりの地を訪ね、当家の庭のシキブを思い出した。当家は一応関東平野の平野部にある。山に自生している実の方が早く紫に色を変えると思うのだが、当家のものも意外に早く、9月下旬には葉の黄葉よりも早く、見事な紫になっていた。ムラサキシキブの園芸種があるかどうか知らないが、早く色が付くタイプなのかもしれない。実の色が白い「シロシキブ」はやや遅く、10月になってから実が付く。

ムラサキシキブははクマツヅラ科の夏緑低木。果実の鮮やかな紫色から、紫式部にかけたものだそうだ。材は「箸など」を作るのに用いられるという。

「ムラサキシキブ」


「シロシキブ」


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ナギナタコージュとツルシキミ

2010-10-13 10:10:34 | 山野草
玉原湿原では紅葉が今一歩(10月10日)で、植物の数は減っていた。名も知れないキノコだけは絶好調と言う感じでニョキニョキと成長していた。センターハウス近くではナギナタコージュ。ブナ林への道では真っ赤な実をつけた見事な低木。「センリョウ」だと思って写真を撮った。

「ナギナタコージュ」  草むらの中に、ひときわ高く頭を出している。8㌢程度の花の部分が、片側に反り返っており、これを薙刀にたとえたものと言う。しそ科の植物で、解熱剤に有効な薬草。



「ツルシキミ」  赤い実が葉の上につくのは「センリョウ」と誰かが?いうので、ためらわず写真を撮った。念のため図鑑で調べると何だか違う。赤い実をつける植物のページを見ていたら、ツルシキミと言う植物だった。しかも、毒を持つ種類と知って、何だか不気味になった。



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山(野)ブドウの実とクサモミジ

2010-10-12 08:02:06 | 低山歩き
玉原湿原への山道の途中。野ブドウの実を採っている人がいた。赤城の五輪尾根を歩いたときにもあったが、まだ青かった。「山(野)ブドウがあったら採ってみよう」、今日の楽しみが増えた。秋になると、花(植物)はめっきりと減る。逆にアケビや山ブドウ、栗など食べられるものだけでなく、木の実が増える。これも可愛い。

="3">1、「玉原湿原の草モミジ」 ブナ平方面から湿原に降りると草紅葉状態となっていた。周囲の紅葉は今ひとつだが、草原の方が秋は一足早い。湿原自体は大きくなく、ゆっくりと回っても1時間はかからない。看板にはタムラソウなど興味がある秋の鼻が紹介されていたが、もう草紅葉状態。ただし、アザミはあちこちに咲いていたから、区別ができる人なら見つけられたかも知れない。いずれにせよ湿原は冬の準備を着々と進めていた。



2、「山ブドウ」  ブナ林を歩いているとき、日当たりの良い場所で山ブドウの木を何箇所かで見つけたが、実は無かった。人間を含む動物が食べてしまったか、猛暑で実を付けられなかったのかなど、理由は判らない。酸味が強く、美味しいものではないが、あったら食べてみたくなる。センターハウスに戻った道路沿いに、実をつけたものを見つけたが、高い場所で採るのは無理だった。この写真は、玉原湖の駐車場脇でようやく見つけたもの。結構ツブが大きく、美味しそうに見えたがかなり酸っぱかった。



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ブナ平とツルリンドウの実

2010-10-11 09:23:16 | 低山歩き
三連休の2日目。天気予報が悪く、特別な計画はなかった。朝目を覚ますと、西の空は明るく少し期待が持てる。紅葉の遅れが伝えられており、好天を条件に予定していた日光方面はキャンセル。沼田市北西の「玉原湿原」方面をカミさんと歩いた。センターハウス→ブナ平→3角点→玉原湿原の半周。ゆっくりと歩いて、食事休憩込みで約3時間のコース。ウルシやツタが一部で紅葉しているが、メインのブナ林は黄葉が始まったばかりだった。樹林全体が夏の緑から、黄ばんで来ていた。
1、「ブナ林の中を歩く」  センターハウスから湿原方面へ歩くと「ブナ平」への標識。鹿俣山への登山道にもなる慣れた道。前日までの雨で湿っているが、殆ど人影も無く快適。ウルシが真っ赤に紅葉しているが、その他は黄ばんできた程度。猛暑の今年は、紅葉はどうなのだろう?私は、だらだらと終わってしまうと思う。写真はブナ平から尼ヶ禿山方面に向かう三角点(約1300㍍)の辺り。言葉で表現できない、今の紅葉の状態が良く判る。



2、「ツルリンドウの実」 草津白根山に咲いていた薄紫のツルリンドウの花は紹介した。冬が近づく頃になると、濃い紫の実をつける。登山道脇など色彩が薄れた頃だけによく目立つ。私はこの植物は花が咲くときと、実が熟したときの2回楽しんでいる。


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この花の名は???

2010-10-10 19:53:12 | 山野草

花の種類が少なくなった今、名前が判らないと悩んでしまう。牛伏山の尾根沿いで見つけたこの花も、名前が判らない。ご存知の方がいたら是非ともお教えいただきたい。

図鑑で調べてみるが、ピッタリとはまる図柄がない。オクモミジハグマ(キク科)カニコウモリ(同)が近いと思うのだが、葉の切れ込みや花の形などどこかピンと来ない。


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ヒガンバナ

2010-10-09 15:10:14 | 山野草

9月の最終日に牛伏山の麓の公園に咲いていた。北関東の平野部では、花に時期としては遅いと思う。お彼岸の頃、真っ赤で派手な花がいつの間にか咲く。子供の頃、この花の名を「ハミズハナミズ」と教わった。冬の間に葉が茂り、春には消えてしまう。忘れていたお盆の頃に真っ赤な花をつける。そのときに葉は無い。

私はこの花が好きではない。田畑のくろや林のヘリ、土手沿いなど色々なところに咲いている。堤防沿いなどで草が刈り払われた後に、この花の芽がにょきにょきと伸び、特に目立つ。首都圏近郊ではこの花の名所があり、多くの人が見に行くと言う。彼岸花、マンジュシャゲとも呼ばれ、歌謡曲や詩などにもよく登場する。好きでない理由は、派手すぎるのと、初めて見他のが墓地で妙な印象を持った事なのだろう。

何回か、写真は撮っていたが、そのままになっていた。球根には毒性があるという。何となくユリ科の植物と思ったが、ヒガンバナ科と独自の科を構成する。
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オケラ

2010-10-08 12:21:18 | 山野草

「オケラ」というと、ギャンブルなどに失敗し財布がからの状態とか、畑や田のくろにいるちょっとと変わった形の小動物の方が知られている。植物にもオケラがあった。しかも食用、薬用になる有効な種である。

9月最後の日、散歩コースの牛伏山(約490㍍)を久し振りで歩いた。立派な階段が設置されているものの急登が続く「関東ふれあいの道」登山道は久し振り。このところ、距離が長い北登山口や山の中の急登が続く中間道を歩くことが多かった。後ろから来た男性に抜かれないように歩いたため、時間は早く着いたが、植物はほとんど目に入らなかった。

帰りはいつもに北登山口コース。尾根沿いに歩き出すと「オケラ」に出会った。実は「コウヤボウキ」だと思ってシャッターを切った。ただ、葉の付き方に少し違和感があったので図鑑で調べたが、そのまま掲載しないでよかった。これはキク科の多年草のオケラという植物。若葉は食用になり、根茎は薬用という。薬効や食べ方などは書いてない。
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ヨメナ

2010-10-01 08:42:56 | 山野草

この植物の名は「ヨメナ」で良いのだと思う。どこで撮ったのかも忘れてしまったが、この絵がカメラに残っていた。林のヘリや道ばたなどに今の時期、似たような花が咲いている。ノコンギク、ユウガキクは特に似ている。他人にこれらの花の名を聞かれたら「ノギク」と答えることにしている。野に咲いているキク科の植物であることは間違いないからだ。

ただし、自分の中では密かに区別している。花が一番白っぽくて、清楚なのがヨメナ。花の色で紫色が一番強いのがユウガキク、その中間がノコンギク。

図鑑で調べると、見分け方が書かれていた。「葉と果実、花びらを包む総包で見分ける」のだという。図解されているが、フィールドで素人が判断するのは大変のようだ。

※たびたび予定が変わっておりますが、明日から1週間ほど投稿を休みます。
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