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SFが読みたい

2010年02月23日 | 読書ー雑記



燃え尽きたのか、ずっと誤摩化していたものをとうとう抑えられなくなったのか、どちらかは分かりませんが、今朝は猛烈に気分が沈んでいました。

しかし。
ここ数年で私は人間的に成長したと自分でも思うのですが、無闇に落ち込みを長引かせないでいられるようになりました。人生は落ち込んで過ごすにはあまりに短い。そんなことよりも、やりたいことがたくさんあるのではなかったか――。そうとも。


というわけで、こんな時にはSF! と思い、Amazonさんを見てみると、次のようなものがおすすめされていました。(←私は過去に何を検索、あるいは購入してこういうのを勧められているのかはまったく分からないのですけれども)


ひとつは、アルフレッド・ベスター『虎よ、虎よ!』
と、同じくベスター『ゴーレム100』

もうひとつは、ヴァン・ヴォークト『非Aの世界』


うーむ。面白そうであります。いいね、やっぱSFっていいですよね。私はなんだかんだでこのジャンルはまだ全然読んでいないので、好奇心が募ります。


そういうわけでSF熱が発生してきた私は、とりあえず手近なところで探そうと、自宅の書棚を物色してみましたが、SFらしいSF小説がほとんど見つかりません。『ニューロマンサー』とか、どこへやったんだっけ? おやおや? これはどうしたことだ。まさか、捨てたり売ったりしてないよね…?(記憶喪失)
なんてこった。長編SFが読みたかったのに……。



しかたがないので、ひとまず短篇集で我慢することにしました。数年積んであった『竜座の暗黒星』をいよいよ読み始めましたが、結構面白い!


やはり、ただ落ち込んで過ごすよりも、探し物をうろうろと探しまわるほうがずっといい。それが結局見つからないとか、距離が遠過ぎるとか、どのみち誰のためにもならないとか、自己満足に過ぎないとか、そんなことはたいした問題ではないのです。
表題作の「竜座の暗黒星」では、片道14年の距離をものともせずに探索に乗り出す人々が描かれていて、私は心を揺さぶられました。



物語は、いい。
やっぱり物語って、良いものです。
いつもはただ黙ってそこに在るだけでも、私が求めれば答えてくれる、私を潤してくれる、なぐさめてくれます。ああ、私もこんなふうな人間でありたいものです。普段はまるで空気のようでも、たとえ今すぐこの言葉が届かないとしても、誰かがふと思い出した時に、まだそこにそのまま居て、語り続けているというような。




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