そうだ、奈良へ行こう。
次女が遠足で奈良へ行って来たので、私もレッスンがお休みの日、思い切って行ってきました。
近鉄奈良駅からすぐの興福寺。
五重の塔のすぐそばに いつも立ってる男の子
あれは阿修羅の像 何見てる
手を振り上げてどうするの 登っておいでよ 塔の上
“NHKみんなのうた”お国めぐりシリーズ「奈良・塔の春」
子どもの頃、この曲にとても惹かれた。
今思い浮かべてみると、拍子も変化するし、和旋律が取り入れられてるような。
終わり方も面白い。
ここには、話題になった阿修羅像がおわします。
まず、東金堂と五重塔の大きさと古めかしい貫禄に圧倒されました。
離れないと写真に収まりません。
現存するのは、この二つのみ。
焼失した他の伽藍は、現在復元が進められています。
災害を免れた物は国宝館に多数展示されています。
阿修羅像ばかりクロースアップされていますが、八部衆の一人です。
後の7人は武装していますが、阿修羅像は確かに、慈悲深い、澄んだ潤んだ目で見つめています。
真前でいつまでも、まじまじ見てしまいました。
東京なんかでは、大変な混みようだったようですが、ここではゆっくり見る事が出来ました。
外では、鹿さんたちがくつろいでいます。
次に奈良国立博物館の、大遣唐使展へ行きました。
遣唐使歴史で出てきた何とも懐かしい響き。
薬師寺の聖観音菩薩像の横に、その元になった唐の観音菩薩像(ペンシルバニア大学博物館蔵)が、1300年後の今、初めて並んで立っています。
アメリカからはでひとっ飛びで、観音様もさぞびっくりされたことでしょう。
歴代の遣唐使が西安の市で買い集めた物や、弘法大師(空海)が持ち帰った密教法具などもあり、持ち出す経典の一覧が書かれた申請書も展示されていました。
よく、千何百年も取ってあるものです
個人的に嬉しかったのは、隋書の「日出處天子」の文を目にした時。
おお、「日出処の天子」
聖徳太子が遣隋使・小野妹子に託した「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙無きや」の事じゃないですか
(愛読書「日出処の天子」)
遣唐使のメンバーには琵琶の演奏家もいて、名手を紹介してもらい、楽譜を沢山書き残してる巻物がありました。
もちろん縦書きで、漢文の帰り点のような物が書いてあります。
世界最古の琵琶の譜面というブログを見つけましたが、どちらが古いのでしょう?
面白かったのは、吉備大臣入唐絵巻。
吉備真備が唐で捉えられかけたが、唐から帰還出来なかった阿倍仲麻呂が乗り移った鬼に助けられ、難題を切り抜けて行くという物語。
飛行の術で雲に乗って飛んで行ったり、碁石を飲みこんで勝負に勝ったり、奇想天外。
柱の陰から覗いてる真備と鬼がちょっと可愛かったり、困惑する唐の役人の絵もユーモラス。
途中に休憩がてら、座って大画面で解説が見れる所がありました。
大正時代まで日本にあったけど、オークションに出されて今はボストン美術館にあるそうです。
こうやって実物を目の前にすると、遠い昔のお話であった遣唐使が本当にあった事として迫ってきて、とても価値のあるものでした。
当時の事ですから、遭難したり、漂流先で襲われたり大変危険で、向こうで没したり、無事帰れなかった人も沢山いるわけですが、どうして何度も旅に出たのでしょう。
国策に従ったということもあるけど、やはり憧れの先進の地だったのでしょうね。
唐からも、鑑真のように苦労して渡って来た人たちがいます。
私が初めて外国に行ったのは、24歳の時。中国でした。
本当は西安に行きたかったのですが、ツアーの都合で内蒙古になりました。
西安ではなかったけど、多少なりとも文化のルーツを辿ることができ、貴重な経験となっています。
この時の事は長くなるので、またいつかご紹介しようと思います
次女が遠足で奈良へ行って来たので、私もレッスンがお休みの日、思い切って行ってきました。
近鉄奈良駅からすぐの興福寺。
五重の塔のすぐそばに いつも立ってる男の子
あれは阿修羅の像 何見てる
手を振り上げてどうするの 登っておいでよ 塔の上
“NHKみんなのうた”お国めぐりシリーズ「奈良・塔の春」
子どもの頃、この曲にとても惹かれた。
今思い浮かべてみると、拍子も変化するし、和旋律が取り入れられてるような。
終わり方も面白い。
ここには、話題になった阿修羅像がおわします。
まず、東金堂と五重塔の大きさと古めかしい貫禄に圧倒されました。
離れないと写真に収まりません。
現存するのは、この二つのみ。
焼失した他の伽藍は、現在復元が進められています。
災害を免れた物は国宝館に多数展示されています。
阿修羅像ばかりクロースアップされていますが、八部衆の一人です。
後の7人は武装していますが、阿修羅像は確かに、慈悲深い、澄んだ潤んだ目で見つめています。
真前でいつまでも、まじまじ見てしまいました。
東京なんかでは、大変な混みようだったようですが、ここではゆっくり見る事が出来ました。
外では、鹿さんたちがくつろいでいます。
次に奈良国立博物館の、大遣唐使展へ行きました。
遣唐使歴史で出てきた何とも懐かしい響き。
薬師寺の聖観音菩薩像の横に、その元になった唐の観音菩薩像(ペンシルバニア大学博物館蔵)が、1300年後の今、初めて並んで立っています。
アメリカからはでひとっ飛びで、観音様もさぞびっくりされたことでしょう。
歴代の遣唐使が西安の市で買い集めた物や、弘法大師(空海)が持ち帰った密教法具などもあり、持ち出す経典の一覧が書かれた申請書も展示されていました。
よく、千何百年も取ってあるものです
個人的に嬉しかったのは、隋書の「日出處天子」の文を目にした時。
おお、「日出処の天子」
聖徳太子が遣隋使・小野妹子に託した「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙無きや」の事じゃないですか
(愛読書「日出処の天子」)
遣唐使のメンバーには琵琶の演奏家もいて、名手を紹介してもらい、楽譜を沢山書き残してる巻物がありました。
もちろん縦書きで、漢文の帰り点のような物が書いてあります。
世界最古の琵琶の譜面というブログを見つけましたが、どちらが古いのでしょう?
面白かったのは、吉備大臣入唐絵巻。
吉備真備が唐で捉えられかけたが、唐から帰還出来なかった阿倍仲麻呂が乗り移った鬼に助けられ、難題を切り抜けて行くという物語。
飛行の術で雲に乗って飛んで行ったり、碁石を飲みこんで勝負に勝ったり、奇想天外。
柱の陰から覗いてる真備と鬼がちょっと可愛かったり、困惑する唐の役人の絵もユーモラス。
途中に休憩がてら、座って大画面で解説が見れる所がありました。
大正時代まで日本にあったけど、オークションに出されて今はボストン美術館にあるそうです。
こうやって実物を目の前にすると、遠い昔のお話であった遣唐使が本当にあった事として迫ってきて、とても価値のあるものでした。
当時の事ですから、遭難したり、漂流先で襲われたり大変危険で、向こうで没したり、無事帰れなかった人も沢山いるわけですが、どうして何度も旅に出たのでしょう。
国策に従ったということもあるけど、やはり憧れの先進の地だったのでしょうね。
唐からも、鑑真のように苦労して渡って来た人たちがいます。
私が初めて外国に行ったのは、24歳の時。中国でした。
本当は西安に行きたかったのですが、ツアーの都合で内蒙古になりました。
西安ではなかったけど、多少なりとも文化のルーツを辿ることができ、貴重な経験となっています。
この時の事は長くなるので、またいつかご紹介しようと思います