これは、ショパンの手です
ピアノの演奏にあたって、作曲家、作品、その曲の中でも様々なタッチを用います
今よく弾いてる曲で解説しますね
ドビュッシー「アラベスク1番」
ペダル、ウナコルダ(U.C.)、ハーフペダル、1/4ペダル、1/8ペダルとペダルの踏み込みも様々。
そこへ、底まで打たないタッチ。
スタッカートのように軽いタッチを使います。
箇所によっては少し押さえるタッチも使い、伝える言葉を工夫します。
ショパン「バラード1番」
一番初めに学ぶ、うたう指つくり「ファーストレッスン」に出てくる、基本の音型。
これもそうか!と思う、あらゆるところに散りばめられた基本のタッチ。
それもそのはず、原田先生がこの教材を作られたのはそもそも、ショパンに進んでおいてタッチが上手く使えない生徒さんのためだったそうです。
私はこれで、1つ1つタッチを考えて積み重ねていく面白さを知りました。
ラフマニノフ「エレジー」
静かな伴奏に、想いの深いメロディー。
そのメロディを響かせるには、伴奏の倍音・ハーモニーが必要。
左の伴奏が、弱々しくては鳴ってきません。
しかし、メロディのmf(メゾフォルテ)に対し、「pp(ピアニッシモ)」。
これには、やはり鍵盤の触り方=タッチがものを言います。
中間部はガラッと変わって、小さな泉が湧くような、小川が流れ出すようなイメージです(私の中で)。
メロディーは左に来ます。
右の音型は、静かでひたすらさらさらという感じ。
ここの触り方、動画を見てみるとピアノストによって様々でした。
同じイメージでも色んなタッチがあるものだなぁ、興味深いです。
ピアノを習うって、楽譜を読んで鍵盤を押さえ音を出すことと普通には思われています。
もちろん、それがないと始まらない。
でも、様々なタッチ、触り方でこんなに変わってくることを知ると、根本的に変わってきます。
ピアノを習う初めの段階から、ぜひ知ってほしいと思います。
私がファーストレッスンを使うのは、そこなんです