20世紀前半のアデレードで
白豪主義下にもかかわらず
地元の名家に昇りつめた
シムチョン家
その名前を知った時から
「なんでシムチョン?」
と疑問を持ち、中国人姓
らしからぬ2文字の姓に
興味を抱いていましたが
「コレだったのか」
姓陳
オーストラリアに到着した
陳某が入国時に、
"Your name?"
(名前は?)
"姓陳"
(姓は陳)
と答えて、名前そのものが
姓陳(シムチョン)に決定
適当な音訳でSymChoon
という展開だったのか?
"姓は陳"の後に"名は〇〇"
と続いていたはずなのに
名前部分は省略されたのか
初代はジョン・シムチョン
と英語名を名乗りました。
これって、日本人だったら
"姓は佐藤、名は・・・"
というところでSEIWASATO
という名前になってしまい、
ジョン・セイワサトさんと
して生涯を送るようなもの
かつての第1世代は少しで
も早く生活を軌道に乗せ、
できるだけ摩擦や差別を
かわして現地に溶け込む
ために、英語名を名乗る
傾向がありました。
世間と接点が少なかった
のか妻ソーユンムーンは
生涯中国語名で通しました。
次男ゴードンの店の名称は
ゴードン・S・チョンでした。
(チョンの後のSは屋号代わり)
これは姓と名の間のSがなく、
ただゴードン・チョンになり
一家の本来の姓が陳なのが
よくわかります。
NZでかつて会った高齢女性が
アグネス・チャンワイという
ちょっとアジア系の外見と
変わった姓だったのに興味を
持ち、由来を聞いてみました。
彼女によると祖父が中国人で
入国の際にリン・チャンワイ
と名乗ると、西洋風に後の名
が姓として登記されました。
姓はリン(林)だと告げても、
「姓が先で名前が後なんて
そんな変な名前はない。」
と否定され、祖父の姓は
チャンワイになりました。
マオリ女性と結婚して、
一家はチャンワイ家となり、
彼女も姓を引き継ぎました。
アグネスの祖父が来たのも
年齢からして19世紀末から
20世紀初だったことでしょう。
当時の中華系が置かれていた
立場を象徴するような話です。
お客の誰1人として読めず
異国趣味の飾りでしかない
漢字で記された“姓陳”
差別を受け続けた第1世代を
親に持ち、白豪主義を標榜
する国に生まれ、入国時の
言語テスト免除証明書を
持ち歩いていた第2世代は
どんな思いで、
姓陳と名乗っていたのか?
ゴードン・チョンという
表記にその答えの片鱗を
見い出した気がしました。
シムチョン家物語
はこれで終了します。
白豪主義下にもかかわらず
地元の名家に昇りつめた
シムチョン家
その名前を知った時から
「なんでシムチョン?」
と疑問を持ち、中国人姓
らしからぬ2文字の姓に
興味を抱いていましたが
「コレだったのか」
姓陳
オーストラリアに到着した
陳某が入国時に、
"Your name?"
(名前は?)
"姓陳"
(姓は陳)
と答えて、名前そのものが
姓陳(シムチョン)に決定
適当な音訳でSymChoon
という展開だったのか?
"姓は陳"の後に"名は〇〇"
と続いていたはずなのに
名前部分は省略されたのか
初代はジョン・シムチョン
と英語名を名乗りました。
これって、日本人だったら
"姓は佐藤、名は・・・"
というところでSEIWASATO
という名前になってしまい、
ジョン・セイワサトさんと
して生涯を送るようなもの
かつての第1世代は少しで
も早く生活を軌道に乗せ、
できるだけ摩擦や差別を
かわして現地に溶け込む
ために、英語名を名乗る
傾向がありました。
世間と接点が少なかった
のか妻ソーユンムーンは
生涯中国語名で通しました。
次男ゴードンの店の名称は
ゴードン・S・チョンでした。
(チョンの後のSは屋号代わり)
これは姓と名の間のSがなく、
ただゴードン・チョンになり
一家の本来の姓が陳なのが
よくわかります。
NZでかつて会った高齢女性が
アグネス・チャンワイという
ちょっとアジア系の外見と
変わった姓だったのに興味を
持ち、由来を聞いてみました。
彼女によると祖父が中国人で
入国の際にリン・チャンワイ
と名乗ると、西洋風に後の名
が姓として登記されました。
姓はリン(林)だと告げても、
「姓が先で名前が後なんて
そんな変な名前はない。」
と否定され、祖父の姓は
チャンワイになりました。
マオリ女性と結婚して、
一家はチャンワイ家となり、
彼女も姓を引き継ぎました。
アグネスの祖父が来たのも
年齢からして19世紀末から
20世紀初だったことでしょう。
当時の中華系が置かれていた
立場を象徴するような話です。
お客の誰1人として読めず
異国趣味の飾りでしかない
漢字で記された“姓陳”
差別を受け続けた第1世代を
親に持ち、白豪主義を標榜
する国に生まれ、入国時の
言語テスト免除証明書を
持ち歩いていた第2世代は
どんな思いで、
姓陳と名乗っていたのか?
ゴードン・チョンという
表記にその答えの片鱗を
見い出した気がしました。
シムチョン家物語
はこれで終了します。