今回のトンガリロ11回目旅行
記を始めるや飛び込んで来た
シャトートンガリロ廃業か
という驚きのニュース。1月
31日にはとうとう廃業決定
1929年に完成したNZを代表
するホテルのひとつ。ただシ
ャトーと呼ばれて親しまれて
きた城は100年近い歴史に幕
を下ろすことになりました。
(※2月5日以降開かずのドアに)
シャトーは1929年のバブル
の絶頂期に完成し、その後の
世界恐慌で政府の管理下に置
かれ、宿泊施設から一時的に
療養施設になったりしつつ、
1990年にマレーシア系資本
のホテル管理会社ベイビュー
が政府から30年間のリース
契約を得て、高級ホテル経営
に乗り出し、再び民間の手に
(※完成当時の雰囲気の内装)
NZ旗を挟んで左がマレーシア
旗。右がベイビューが主に事
業展開するシンガポールの旗
リース契約が切れたのはまさ
にコロナのただ中の2020年。
厳しい経営環境の中、ホテル
と政府は交渉を続けていたそ
うですが、事態は急に暗転
(※外国人観光客がいない中、
期間限定でときどき出ていた
99ドル(1泊8500円) セール)
2022年暮れにファカパパな
どルアぺフ山ろくの2ヵ所の
スキー場の経営母体が4,500
万ドルの負債を抱え自主精算
(※ファカパパスキー場)
経営悪化の理由はコロナと昨
シーズンの深刻な雪不足とか
夏よりも冬のスキーシーズン
の方が混み合う場所なので、
裏手のスキー場の廃業はシャ
トーにとっても痛手でした。
(※ホテルの後ろにそびえる
ルアぺフ山。スキー場から最
寄りのホテルでもあります)
コロナ前の2018年は雪に恵
まれ学校の冬休みの間に2週
間で10万人が訪れるという
記録を打ち立てていたのに
(※夏は閑散としている場所)
30年間の契約更新を目指し
ていたホテルにとってさらに
致命的となったのが、建物の
耐震性でした。1世紀近い間
の地盤の移動などで営業を続
けるには抜本的な対策が必要
であることが調査結果で判明
し、ホテルが契約更新を断念
(※白黒になった現在のHP)
新たに大枚を払う用意のある
企業が現れない限り、ホテル
としてのシャトーの役割はこ
こで終わる可能性が高そう。
今後は再び政府の管理下に
ナウルホエウィンドーの大窓
富士山のようなナウルホエ山
火山地帯ゆえの魅力と対価
私たちの宿泊は2012年以来
長男が巣立った直後の1回目
2回目はコロナ禍2020年11月
非常に明るく広い部屋でホテ
ルを見直す契機になった滞在
90部屋を64部屋にまで減ら
し高級化を進めていたそう。
3回目は1ヵ月後2020年12月
4回目の今回2022年1月
そしてこれが最後の滞在に
写真を撮っていた部屋番号
駐車場もかなりいっぱいで、
混み合うように見えたのに。
残念ながらこれで最後に。
『思い出をありがとう』
ホテルの廃業の案内
蘇る日が来ることを祈りつつ
ありがとう、シャトー🏰