ニュージーランド移住記録:みたび

移住は帰らなくてもいい終わりのない旅。人生そのものも旅。そして気づき始めたあの世への旅。旅と夢限定ブログ

メルボルン行:残念な建物群

2019年09月20日 | オーストラリア:メルボルン

アートの街の歩き方
楽しむのと同じぐらい
スルーも大事でした
と言っていましたが、


いかんともしがたかったのが
メルボルンの建物でした


住宅にしろ商業物件にしろ



実用的なものに



どこまで芸術性を
持ち込めるのか



そんな課題を実践して
いるような建物を
いくつも目にしました。

(※RMIT大学の建物)


しかも、

非常に限られた予算で


芸術を装っただけの安易すぎる
カルチュラルアプロプリエーション
(文化流用)もあり

(※これは多分アパートメント)
「これだけの街で
と驚きました。


供給があること以上に
需要があることに驚き

立地といい造りといい
決して安物件ではなさそう。


何よりも衝撃だったのが、
RMIT大学のこの建物



壁に打ち抜かれたギザギザの穴が



19世紀の古い簡素にして重厚な
美しい建物を飲み込もうとする
おぞましい口に見えてしまい

正直ゾッとしました。


レンガとミラーという異素材、
異時代、異文化、異設計、
異なる美意識を調和させる
のではなく、古いものを
浸食していくような光景。



こんなにも醜悪な建物を
目にした記憶がありません。



この建物は限られた予算
ではなさそうながら、結果は

チープにしてアグリーという
心が刺々しく荒むような
見るに堪えないものでした。


この一帯は建築基準の緩和が
あったばかりなのか、新しい
高層ビルが競うように建ち、

「オークランドも一歩間違えれば
こうなっていたのかも
と思うとドキリとしました。
(※NZは地震もあるし)


前ブラウン市長の時にCBDでの
高さ制限全廃を検討していて、
政府の介入で全廃案は廃案に。


思わずパリのルーブルを
思い出してしまいました。


石造りのルーブル美術館に
ガラスのピラミッドという
斬新にして美しい異素材と
異設計を持ち込み、
新旧の見事な調和を実現

(※写真はウィキペディアより)


ちょうどパリで暮らしている時に
建設中だったので、賛否両論で
喧しくやっていましたが、
あれから30年以上が経ち、すでに
歴史の評価は下っているでしょう。


建物の場合はアート作品よりも
遥かに長く、恒常的に、
大勢の目にさらされ、
スルーすればいい
というものではありません。


ふと目にしたこの光景も
絶句する無秩序ぶりで

乱開発が進むアジアの街
ならいざしらず、これが
オーストラリアかと思うと
美しい場所が多いだけに
残念でなりませんでした。




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