大川原有重 春夏秋冬

人は泣きながら生まれ幸せになる為に人間関係の修行をする。様々な思い出、経験、感動をスーツケースに入れ旅立つんだね

放射性廃棄物焼却処理施設 JCO 10月着工を計画

2012-08-12 19:00:00 | 原子力関係
放射性廃棄物焼却処理施設 JCO 10月着工を計画より転載

 東海村で一九九九年、臨界事故を起こした核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)東海事業所が、燃料の加工過程で出た低レベル放射性廃棄物を処理する焼却施設を同村の事業所敷地内に二〇一三年五月に完成させ、八月以降に処理開始を計画していることが分かった。東海事業所が八日夜の住民説明会で明らかにした。住民側は安全管理の不安などから計画の白紙撤回などを求めている。
 計画によると、文部科学省が施設の使用変更を許可すれば十月に着工する予定で総事業費は約一億円。事業所内で保管しているウランを含んだ有機溶媒ドラム缶(二百リットル)五百本分を五年かけて焼却する。さらに雑巾やモップ、記録紙など二百本分も処分する。
 当初、建設場所は臨界事故があった第三管理棟(旧転換試験棟)を予定していたが、同じ敷地内の第一管理棟に変更した。
 説明会では、住民側が住宅地や農地に囲まれた敷地内に建設することに反対し、「安全をチェックする外部機関があるのか」「ほかの施設から廃棄物を持ち込むのではないか」「住民が納得しなくても着工するのか」などの意見が出された。 (林容史)

いわき産イシガレイなど基準超

2012-08-12 18:00:00 | 原子力関係
いわき産イシガレイなど基準超より転載


 福島県は8月8日、魚介類135点の放射性物質の検査結果を【表】の通り発表した。いわき沖のイシガレイなど12点から食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された。

※単位は1キロ当たりのベクレル。左の数値はセシウム134、右は137。「<」の右側の数値は検出下限値。

【魚介類】

※食品衛生法の基準値は放射性セシウム(134、137の合算)100ベクレル。

いわき:シラス
検出せず 検出せず
(<7.8) (<7.3)

いわき:アイナメ29.8 38.7

いわき:アイナメ21.1 30.6

いわき:イシガレイ53.4 77.5

いわき:イシガレイ235 366

いわき:エゾイソアイナメ(ドンコ)25.7 27.3

いわき:エゾイソアイナメ(ドンコ)26.7 42.6

いわき:カナガシラ14.9 14.9

いわき:カナガシラ
検出せず 9.86
(<9.0)

いわき:キアンコウ 〃(<7.5) 検出せず(<7.5)

いわき:ギス 〃(<9.0) 〃(<9.0)

いわき:ケムシカジカ10.4 18.4

いわき:コモンカスベ164 241

いわき:シログチ11.1 14

いわき:シロメバル126 206

いわき:ニベ38.4 64.8

いわき:ババガレイ(ナメタガレイ)
検出せず 検出せず
(<7.9) (<7.9)

いわき:ババガレイ(ナメタガレイ)17.5 32.3

いわき:ババガレイ(ナメタガレイ)34.6 43.2

いわき:ヒラメ
検出せず 6.62
(<7.3)

いわき:ヒラメ 〃(<7.6) 検出せず(<8.0)

いわき:ヒラメ16.7 22

いわき:ヒラメ
検出せず 検出せず
(<6.9) (<7.3)

いわき:ヒラメ49.4 88.4

いわき:ブリ
検出せず 検出せず
(<6.6) (<7.5)

いわき:ホウボウ15.5 32.6

いわき:マアナゴ
検出せず 検出せず
(<7.5) (<7.5)

いわき:マアナゴ36.9 53.3

いわき:マアナゴ11.4 14.1

いわき:マガレイ14.8 27.4

いわき:マガレイ11.2 26

いわき:マガレイ36.9 55.5

いわき:マコガレイ29.3 51.4

いわき:マコガレイ192 299

いわき:マダイ
検出せず 15
(<11)

いわき:マダラ 〃(<9.8) 9.84

いわき:マダラ22.5 33.1

いわき:マトウダイ
検出せず 9.09
(<7.9)

いわき:ミギガレイ(ニクモチ) 〃(<7.9) 検出せず(<7.5)

いわき:ミギガレイ(ニクモチ) 〃(<9.1) 〃(<7.2)

いわき:ムシガレイ 〃(<8.8) 7.49

いわき:ムシガレイ60.3 92.5

いわき:ムラソイ109 194

いわき:ヤナギムシガレイ
検出せず 9.36
(<7.7)

いわき:ヤナギムシガレイ13.1 22.4

いわき:ユメカサゴ14.6 19.4

いわき:ガザミ
検出せず 検出せず
(<8.0) (<8.3)

いわき:ヒラツメガニ 〃(<9.2) 12.5

いわき:ミズダコ
 〃(<9.9) 検出せず(<6.6)

いわき:ヤナギダコ 〃(<6.3) 〃(<6.6)

いわき:ホッキガイ 〃(<8.0) 〃(<6.4)

いわき:アワビ 〃(<8.6) 〃(<9.4)

いわき:キタムラサキウニ 〃(<9.8) 11.5

いわき:マナマコ 〃(<7.8) 検出せず(<6.5)

新地:シラス 〃(<6.8) 〃(<7.3)

相馬:シラス 〃(<8.9) 〃(<8.0)

相馬:シラス 〃(<11) 〃(<7.7)

南相馬:シラス 〃(<11) 〃(<8.8)

広野:シラス 〃(<9.1) 〃(<8.6)

新地:アイナメ 〃(<5.8) 〃(<6.4)

南相馬:アイナメ 〃(<6.9) 〃(<8.6)

新地:アイナメ16.1 18.9

広野:アイナメ133 207

相馬:イシガレイ9.46 11.8

新地:イシガレイ
検出せず 18.3
(<11)

南相馬:エゾイソアイナメ(ドンコ)11.6 19.1

南相馬:カガミダイ
検出せず 検出せず
(<8.9) (<7.1)

新地:カナガシラ 〃(<7.6) 8

南相馬:カナガシラ 〃(<7.4) 検出せず(<6.3)

南相馬:キアンコウ 〃(<10) 12

広野:クロソイ9.55 13.2

南相馬:ケムシカジカ18.4 24.5

相馬:コモンカスベ25.3 44.7

南相馬:サメガレイ
検出せず 検出せず
(<6.0) (<6.1)

相馬:シログチ 〃(<9.7) 12.7

広野:シロメバル280 437

広野:スズキ37.8 53.7

南相馬:ソウハチ12.7 20.2

相馬:チダイ
検出せず 検出せず
(<8.4) (<8.5)

新地:ニベ17.9 43.1

新地:ババガレイ(ナメタガレイ)
検出せず 検出せず
(<9.3) (<8.2)

南相馬:ババガレイ(ナメタガレイ) 〃(<7.2) 9.55

相馬:ババガレイ(ナメタガレイ) 〃(<8.6) 13.7

相馬:ヒラメ45.4 86

新地:ヒラメ91.2 145

相馬:ヒラメ23.3 30.2

南相馬:ヒレグロ
検出せず 検出せず
(<8.2) (<7.0)

相馬:ブリ 〃(<7.4) 〃(<7.5)

相馬:ホウボウ14.2 20.6

新地:マアジ
検出せず 22.2
(<9.6)

新地:マアナゴ 〃(<7.5) 検出せず(<6.8)

相馬:マアナゴ 〃(<8.3) 12.3

南相馬:マアナゴ16.1 15.8

新地:マガレイ
検出せず 検出せず
(<8.7) (<7.7)

相馬:マガレイ 〃(<8.8) 〃(<6.0)

相馬:マガレイ 〃(<7.8) 〃(<7.2)

南相馬:マガレイ 〃(<7.9) 12.8

南相馬:マガレイ13.2 22.7

新地:マコガレイ
検出せず 8.79
(<8.8)

相馬:マコガレイ13.5 21.5

南相馬:マコガレイ14.8 29.2

新地:マコガレイ
検出せず 検出せず
(<11) (<8.3)

相馬:マコガレイ8.28 13.7

相馬:マダイ
検出せず 検出せず
(<7.4) (<5.1)

相馬:マトウダイ15.8 29

南相馬:マトウダイ20.4 26

南相馬:ミギガレイ(ニクモチ)
検出せず 検出せず
(<8.7) (<7.2)

南相馬:ミギガレイ(ニクモチ) 〃(<9.7) 〃(<7.9)

相馬:ムシガレイ12.3 18.7

新地:ヤナギムシガレイ
検出せず 検出せず
(<6.4) (<6.6)

南相馬:ヤナギムシガレイ 〃(<8.9) 12.3

南相馬:ヤナギムシガレイ23.5 40.6

南相馬:ユメカサゴ
検出せず 検出せず
(<8.6) (<7.9)

南相馬:ミズダコ 〃(<9.0) 〃(<7.8)

南相馬:ミズダコ 〃(<9.4) 〃(<8.1)

南相馬:ヤナギダコ 〃(<8.5) 〃(<8.1)

南相馬:ヤナギダコ 〃(<8.7) 〃(<8.7)

相馬:アサリ 〃(<9.2) 13.4

相馬:ホッキガイ
 〃(<8.6) 検出せず(<7.1)

相馬:マナマコ 〃(<7.6) 11

南会津・大川(阿賀川水系):アユ 〃(<6.6) 検出せず(<6.1)

福島・荒川(阿武隈川水系):アユ15.7 23

福島・摺上川(阿武隈川水系):アユ12.3 22.8

猪苗代・長瀬川支流達沢川(阿賀川水系):イワナ17.8 30.4

猪苗代・長瀬川支流達沢川(阿賀川水系):ヤマメ18.1 39.1

西郷:会津ユキマス(養殖)
検出せず 10.4
(<8.6)

西郷:イワナ(養殖)
 〃(<7.7) 検出せず(<8.1)

猪苗代:イワナ(養殖) 〃(<7.5) 〃(<7.6)

福島:イワナ(養殖) 〃(<9.5) 〃(<7.1)

只見:イワナ(養殖) 〃(<7.5) 〃(<8.0)

喜多方:イワナ(養殖) 〃(<8.6) 〃(<7.6)

檜枝岐:イワナ(養殖) 〃(<8.4) 〃(<7.3)

南会津:イワナ(養殖) 〃(<6.9) 〃(<7.2)

磐梯:ニジマス(養殖) 〃(<7.3) 〃(<7.2)

西郷:ニジマス(養殖) 〃(<9.3) 〃(<7.4)
(2012/08/09 14:03カテゴリー:福島第一原発事故)

東通、女川原発 再稼働に強い意欲 東北電の海輪社長

2012-08-12 17:00:00 | 原子力関係
東通、女川原発 再稼働に強い意欲 東北電の海輪社長より転載

 東北電力の海輪誠社長は27日に開かれた株主総会後に記者会見し、東日本大震災後に運転を停止している東通(青森)、女川(宮城)両原発の再稼働に強い意欲を見せた。
 海輪社長は原発が停止したままだと中長期的に厳しい需給状況が続くとして「安全性を確認した原発から再稼働させたい」との考えを示した。同社は東通原発の安全評価(ストレステスト)の一次評価を国に提出している。まず震災で施設への影響が限定的だった東通原発の再開を目指す方針。
 株主から浪江・小高原発の建設計画を白紙撤回する定款変更を求めた議案が提出されたことについては「県や立地自治体、議会の判断は重く受け止めている。事業者として東京電力福島第一原発事故のような事態を二度と起こしてはならないという決意を新たにした」と述べた。
 運転を停止している金山町にある揚水式水力発電の第二沼沢発電所(出力46万キロワット)ついては「再開に向けて引き続き地元の理解を得られるようにしたい」と語った。
 一方、今夏の需給については「決して万全ではない。不測の事態もあり得る」として「計画停電を回避するために、できる限りの節電をお願いしたい」と呼び掛けた。
 株主総会では、海輪社長、高橋宏明会長の再任を正式決定した。任期は一年。平成23年度決算の連結純損益が過去最悪2,319億円の赤字となったことも報告された。

( 2012/06/28 09:42 カテゴリー:主要 )

金の粒納豆 6ベクレル 検出

2012-08-12 17:00:00 | 原子力関係
金の粒納豆 6ベクレル 検出より転載
2012-08-03 13:01:01
テーマ:市場調査の結果
愛知県岡崎市のスーパー

バーローで販売されている
ミツカン 金の粒 納豆を測定しました。

大豆は23年度宮城県産の大豆を 使用しているそうです。

金の粒納豆 の 写真

賞味期限は12年8月9日になっています。

測定結果は


134+137合算で 6ベクレル検出されました。 

ミツカンの金の粒 ひきわり納豆も
同じ 宮城県産大豆を 使用して作っているそうです。
こちらの商品です↓

楢葉町、がれきなど散乱 本格復興長い道のり

2012-08-12 16:00:00 | 原子力関係
楢葉町、がれきなど散乱 本格復興長い道のりより転載


 海岸から約1・5キロ離れた町内前原の無職矢内進さん(72)の自宅の庭は雑草に覆われ、津波で押し寄せたがれきやごみがいまだに散らばる。
 津波の被害は床下までだったが、地震で屋根瓦が崩れ、雨漏りがする。矢内さんが雨水の染み込んだ畳に放射線測定器を近づけると、毎時0・46マイクロシーベルトを計測した。以前の生活に戻るまでには長い時間がかかると感じている。それでも、先祖が眠る墓を守るためにも古里へ帰りたいという思いは強い。
 「原発事故さえなければ、もっと早く家を修復できた。修繕費用は賠償金だけでは賄えない」。玄関にたまった砂を掃き出しながらつぶやいた。

( 2012/08/11 09:11 カテゴリー:主要 )

『津波の子供たち』BBCドキュメント

2012-08-12 16:00:00 | 原子力関係
『津波の子供たち』BBCドキュメント(文字おこし)より転載

リク「なんか普通地震って、うぅってなるだけなんですけど、大地震の時は、自分がもう投げ出された感じになったんですけど、
で、それで、机に潜って、かなりゴオーッてなって、机が動いたから、鳥肌が立つような、うぅっみたいな感じで、なんかとても恐い感じ……。
海って、波見たことありますか?
ザバーンザバーンて、あれが、地震で揺れることによって、その波が増して、ザッバーンってくるのが津波です」

これは、子供達の目を通して語られた、原子力発電所の事故を引き起こした、あの日本の津波のお話です。

リク「あの、思いっきりバチャーンてなるから、自分がまず倒れるんですよ。
それで後から、引きずられて、死んでしまう、みたいな感じなんですよ」

ソウマ「川があって、川の先には海があって、それで川の前に学校があって、学校の後ろには山があった」

金曜日の午後の、ちょうど学校が終わるぐらいの時間に、津波は襲いかかってきた。
それは、日本の東北地域沿岸の、300キロメートルに及ぶ範囲に渡るたくさんの学校を壊した。
すべての学校の生徒達は、高台に避難した。ただ一校を除いて。
大川小学校。
北上川から2.5キロメートルほどの所に位置する。
10才の双子、ソウマとフウカは4年生。
ソウマ「えっと、1年生と2年生が近くて、そこが丸くなっていて、その脇にはプレイルームっていう所があって」
フウカ「わたしの一番好きな所は、中庭で、その理由は、みんなで一輪車をして遊んだり、四ツ葉のクローバーを探したり」
ソウマ「図工室から、体育館通路があって、途中から階段を降りるとプールがある」

津波を引き起こした地震は、3月11日、午後2時46分に発生した。

ソウマ「その日の天気は、雪……降っていた……と思う。寒かった」
フウカ「その時はえっと、マノちゃんの誕生日だったんで、もうひとりのお友達とおめでとうとか驚かしたりして、
わたしの一番仲良かった友達はマノちゃんで、すごく優しくて、明るくて、いつもにこにこしてて」
ソウマ「その後歌を歌うんだけれど、その歌を歌っている途中に地震があって」

地震はマグニチュード9の激しい揺れが、少なくとも2分以上は続いた。

ソウマ「なんか、すごい横にこうなってなんか、ゆっくり揺れてるような感じだった。
速くこう、細かくじゃなくって、あの、こう横だったから、すごくでっかく感じた」
フウカ「で、先生方もずっと廊下を走って、机押さえろ!とか言ってて」

津波は、大川小学校に到達する前に、海岸近くの他の二つの学校を襲いかかっていた。

そのひとつ、河口沿いに建てられた、真正面に海を臨む学校。

「海がすごく引いてて、で、あの、見た事も無いくらい、なんか引いてて、これはちょっと、おっきい津波来るなあと思ってて、結構足が震えて」

この学校の教師は、生徒を高台に安全に避難させた。

「津波が、あの思いっきりザブンで来るんじゃなくて、静かになんかどんどん増えてくる感じで」
「家も海の近くだったから、基礎しか残んなくて、全部流された」

今や津波は、北上川を逆流し、二つ目の学校に迫っていた。

「津波は、えっとすごい速さで上に上がってきました。一、二年生の教室の前の木が呑み込まれていってました」

この学校の教師と生徒は、校舎の屋上に避難した。

「屋上の踊り場近くにも水が押し寄せてきたのを見たので、もう音楽室に居たら、みんな死んじゃうっていうぐらいでしたね。
みんなが思ってるなんだろう、おっきい怪物みたいな感じの、風景だったと思います」

今や津波は、被害に遭った学校の中で一番内陸にある大川小学校に到達しようとしていた。
地震発生後、三十分以上が経っていた。
約100人ぐらいの生徒達がまだ、校庭で待機していた。

フウカ「そん時にずっと車を見ておかあさんが来るかなって、あの、不安で不安でしょうがなくって、
来た瞬間ずっと泣いてて、おかあさんもずっと泣いてて」
ソウマ「もうみんな並んで、あの、先生が前に立って話したりしていた」

教師達は、校舎の裏山にある自然道に登るか、あるいは、橋のたもとの、少し勾配が上がっている所に避難するかを協議していた。

ソウマ「それで学校で、ここでいた方が安全だった言われたけど、おかあさんが、ここにいるより、家に帰った方が高いから安全だって言って」
フウカ「マナちゃんもほんとに近くにいたんで、そのプレゼントはほんとはバスケの帰りに渡すって言うことを言ってたんだけど、渡せなくなったねっていう話をしてて、ごめんねって、いいんだよって言ってて、
もう逢えないっていうのは思ってもいなかったから、なんにも言わないで、バイバイって言うのも言わないで終わってしまった」

半時間の間に、津波は、太平洋沿岸の300キロメートルに及び地域を破壊し、1万9000人もの命を奪った。
津波が収まった頃、大川小学校から160キロメートル南にある福島で、新たな災害が起ころうとしていた。
津波が、福島第一原子力発電所の冷却システムを破壊していたのだった。

ニュースアナウンサー『一号機の原子炉の天井が崩落しているということです』

三基のうちの一基の原子炉の燃料が、メルトダウンを開始した。
電力会社が、なんとか収集しようと躍起になっていた時、そのうちの一基が爆発した。

「おばあちゃんとおかあさんが、なんかあの、爆発したよとか言われたんで、中に入ってました。
で、初めて聞いた時は、なんだろうと思ってました」

初めの爆発があった二日後、二度目の爆発があり、放射能雲を生成するほどに高く吹き上がった。

「原発が水素爆発したって区長さんから言われたので、それであの、一回避難しました。
わたしはオダカで生まれ育ったので、なんかずっとオダカにいたかったんだけどこんなことになるとは思わなかった」

ニュースアナウンサー『半径20キロから外へ避難するよう指示しました。この範囲の中の方は速やかに避難してください』

津波の26時間後、政府は、原子力発電所から半径20キロ以内に住むすべての人々に、避難するよう勧告した。
二日以上かけ、約8万人の住民が家を放棄した。

「放射線を測ったん……次の日に。それでわたしはちょっと高かったから、テントの中でシャワーを浴びて、それで、着てた服はもうぜーんぶ捨てられて、髪の毛もよく洗って、顔もよく洗って、それで靴も全部捨てられたから、なんか……大事な服だったから悔しかった」

政府は、事故が起こった原発から20キロ以内を立ち入り禁止区域にし、それにより町は、外の世界から見ると空っぽになってしまった。

リク「なんかこう、警戒区域っていやだなーみたいな、なんか、警戒区域っていうことがあるということは、危ない所がそこにあるっていうことだから、イヤな気持ちです」

10才のリクは、立ち入り禁止区域となった、冨岡出身の子供。
多分、子供達がこの町に帰れるようになるには、何代もの年月が必要になるだろう。

リク「えっとまず富岡町は、ともかく助け合いのような感じがあったんですよ、僕にとっては。いい町だと思いました。
で、僕の家とかも普通の所なんだけど、宝物のようなものだから、汚染とかされちゃうとちょっとイヤな気持ちになっちゃう。
あとは、シスコーンっていう、美味しいやつが売ってて、牛乳につけて食べるやつなんですけど、あれがすごく美味しくて、食べてました。
あの、前、ちょっと焚き火とか、まだ避難している時に焚き火やってたんですよ。
その時に、おとうさんが、あの、煙が出るじゃないですか、それが、風によって放射線が来たり来なかったりするっつってたんですよ」

放射能汚染は、政府が指定した警戒区域だけに留まらず、福島の広域に渡って拡大した。
原発から半径20キロ以内に、ゴーストタウンが次々とできあがった。
多くの子供達や家族は、それぞれ、日本国内の遠方へと避難していった。
しかし、この、ギリギリのところで強制避難区域から外れている南相馬では、動けずにいる人々がいる。
警戒区域に指定された所の子供達は、この南相馬の学校に越境通学している。

「こないだは、遠くにいる友達のことを思って、毎朝歌ってきました」
歌「友達はいいもんだ」

警戒区域に家がある子供達は、いつまた元の家に戻れるのか、政府の決定を待っている宙ぶらりんの状態。
原子力発電所の事故は、子供達から家を奪っただけではなく、子供なりの世界、そして友達のほとんどを奪ってしまった。
当面の間、子供達はこの、原子炉の爆発が引き起こした暗い(奇妙で新しい)世界に適応していかなければならない。

10才のサキの寝室の窓からは、立ち入り禁止区域の入り口が見える。
サキ「えっと、あそこに見える風景は、赤いのが光っていて、その中に入ると危ない。放射線とかで危ないから、中に入らないようにあそこで守っています。
夜、あそこが光っているから、よく見えるから、その時見て、また帰りたいなとか思ったりしています」

サキの家がある町は、立ち入り禁止の柵により封鎖されている。

サキ「家が借りるのがなくて、まあ、20キロから近いけど、ここしか無かったから、ここ借りた。
心配になるけど、他に行く場所が無いから、まあ我慢するしか無いなと思って、ここにいます」

福島の子供の、放射線被ばくの脅威は、徐々に高まっている。

リク「子供とかって背低いから、あの、地面に近いっていうことだから、つまり、地面に放射線とかっておとうさんが、雨でホットスポットっていうやつがあるっていうので、それで地面に近いから、やっぱそのなんつぅんですかね、
地面についてるのはやはり近いから、近いと強いからそのやつが、それで浴びやすいんじゃないかなと思います。
おとうさんとお風呂に入る時に聞いたんですけど、あの、なんか、被ばくすると癌とかになったり苦しくなるから、被ばくしちゃうともう死んじゃうからダメだよって言われたんですけど」

福島の子供達は全員、外部被ばく量を測定する個人積算線量計(ガラスバッジ)を配布され、それを装着している。

マナミ「これは、多分福島だけだと思うんですけど、ガラスバッジっていって」

マツミ「これ、ここ(首)につけてると、ここの縫い目がちょっとチクチクするから、だから下着とか短い時には、ここにつけるんじゃなくて、ここ(腰)に巻いてつける。
だからお守りみたいなもの」

「いつもと変わんないなーっていう感じです」

アヤカ「いずれみんな見えるかなーってあの、言ってたけど、それはあの、自分では見れなくて、東京とかそういうあの、大学の所に届けられて、あっちの大学の人達が結果出して送ってくれるから、あの、自分達では見れないよっていうふうに話してくれたんで、あの、うちはけっこう興味あった」

校内放送「Good morning everyone. How are you? Please have a nice day」

アヤカ「マスクは、あの、外の放射線とか埃とか吸い込まないようにマスクして、帽子はなんだろ?帽子は、なんか理由はわかんないんだけど、帽子はあの、初めて来た時にかぶってくださいって言われて」

アヤカとクラスの子供達が、歌を歌っている。子供達が体育の授業で元気に運動している。
マスク姿で、下校する子供達。

アヤカ「多分、一号車だと思う」

アヤカは、立ち入り禁止地区からの避難者。
彼女にはもう、戻る場所はどこにも無い。
彼女の家は、津波によって壊された。
彼女の祖父は、津波が襲ってきた時に家の中に居た。

アヤカ「なんか、不思議というか、どこにいたんだろっていう、なんか謎っていうか、わからないので、うちたちも、あの、まあただ悔しいだけです」
アヤカは、手をすり合わせながら、祖父の遺影を前に拝む。

週末になると、あやかは外で遊ぶ事が許される。
ただしその場所は、父親が線量を測り、大丈夫だと判断された所に限られている。

アヤカ「0.7……0.8……」
父親 「およそ0.8ぐらいかな」
アヤカ「0.7、0.7……」
父親 「0.7か、まあ0.8ぐらい」
アヤカ「0.8ね……」
アヤカ達がマイクロシーベルトの値で測っている通りの放射線量は、事故後、以前の線量の15~20倍の高さになった。
アヤカ「放射線の測る機械はあるけど、あんまり、英語で書いてあっからあんまり、最初の方でしか測ってないから、ちょっとうちにはあんまりわかんないけど、あの、1.0マイクロシーベルトは高くて、で、0.3とかはちょっと高いぐらい……」

父親 「あの、これ一応あの、ウクライナ製で、インターネットで買ったんで、オークションっつかあれで、とりあえずスィッチ入れて、まあだいたい1メーターのとこ測って後は、まあ、だいたい1センチか2センチぐらいのとこに当てて」
アヤカ「くるまくるま!くるま!くるま!」
父親 「どれぐらいか確認してから、◯◯(聞き取れず)ようにしてるんですけど」
アヤカ「自分の部屋だけ測ったりする、時々……ふふ」
父親 「水回りとか草木がある所は高いんで、なるべくはこういう、アスファルトとか、その上で遊ぶようにはしてます」
アヤカ「なんか、あっち行くと怒られそう」彼女の視線の向こうには、きれいな公園がある。
アヤカ「木がいっぱいあってあの、放射線高そうだから」
アヤカ「おとうさんに、ここの駐車場で遊べって言われてるから、ここでしか遊んだことない」
父親 「まあそれも、長時間でなくて短時間で、はい。長くても30分程度、ですね」
駐車場でボール蹴りをするあやかちゃんとおとうさん。

『3月13日、日曜日、
今、地震や津波はとっても恐いです。
家族と一緒に、白瀬さんの家に避難しています。
でも、じいちゃんの行方がわかりません。
家族でみんな、恐くて仕方がありません。
放射能も恐いです。
もうこんな暮らしは恐いです』

アヤカ「この本は、あの、日記帳です。
なんか、書きたくて、書きたくて、おとうさんに買ってもらいました。
なんか、悩みを自分で持っているよりなんか、伝えたり書いたりした方がすっきりするから。
話すっていう気持ちがなんか、勇気っつうか、わいてこなかった……家族なんだけど……。
恐かったから……」

福島の子供達が避難して新しい暮らしを始めた所から160キロメートル北の町は、津波の被害が最も酷かった地域で、今もまだ、4000人もの方々が行方不明のままである。
北上川近くにある大川小学校では、10人の教師と74人の生徒が、あの金曜日の午後に亡くなった。

ソウマ「僕のクラスでは17人いたけど、その中でも4人が残っている。多分僕の上で僕を見てると思う。
あの、学校では僕と一緒にみんな勉強してると思う。みんなそばにいてくれてると思う。友達だから離れたくない。
みんないなくなって欲しくない」

津波が襲ってから二ヵ月経ってもまだ、ひとりの教師と、6人の生徒達が行方不明のまま。

ナオミ「コハルの教室はそこの、あそこの所です」
ナオミの娘、12才のコハルは6年生。
ナオミ「ほんとに、自衛隊の方々が、それこそ何百人って入って、片付け方をしてくださった。
でも、こうやってきれいになると、ここにもう子供達は戻ってこないので、きれいになりすぎてることによって、すごく逆に哀しくなったりもします。
娘のなにか、思いがある所に食べ物を置くと、早くみつかるって、そういうふうに言われたので、ロッカーにあげます。
早く見つかりますように。コハルが早く、家に帰ってきますように」

対策本部が救助活動を一旦終了した後、ナオミをはじめとする数人の親達は、自分達の手で捜索を始めた。

ナオミ「まだ見つかってない6人の子供達の親は、自分の手で掘れる所にもう子供達がいないので、重機を使ってしか子供達を探すことができない。
おとうさんは、仕事を辞めて、息子さんを見つける作業を一生懸命やってくれています」

子供を見つけようと懸命になる親達がいる一方で、起こったことに対する説明を探し求めている親がいる。

サヨミ「今だにわかってないです。今だに、どうして、行ってきますって言って出て行った子が、ヘドロまみれで真っ黒になって帰ってきたのか、今だにわからない。今だに信じられない」

大川小学校は、災害に遭ってから4週間後になってやっと、何が起こったのかを説明する会を開いた。
「助かった教師を我々の前に出せないのか?」
「エンドウジュンジ先生より、ただ今から説明をさせていただきます」

津波が襲った時、大川小学校には11人の教師がいた。
その中のたった一人が助かった。
エンドウジュンジ。
エンドウ「すみません、助けられなくって、本当に申し訳ありませんでした」

サヨミ「ひたすら願ったのが、エンドウジュンジ先生、ひとり残った先生の証言が、知りたかった、聞きたかった」

エンドウ「ものすごい高さの津波が、波が道路に沿ってくるのが見えました。
それですぐに、『山だ!山だ!こっちだ!」というふうに叫んで、で、山の方にやりました」

サヨミ「結果的には、エンドウジュンジ先生は、いかにして自分が助かったか、っていう説明に留まってしまって」
保護者「よそのひでえとこ皆助かってんだぞ、なんでここの子供達だけが死ななければならなかったんだ?」
サヨミ「怒り以外の何ものも無い、なんでこういうことになったのか、説明しろっていう、もう感情がもろ出しの状態で」
エンドウ「ほんとに、まさか、あんな大きな津波が来るってのはそこまで考えられなかったので」
サヨミ「質問に、こちら側の質問に対して、何も答えられない状況で、口ごもったり、黙り込んだり、説明にならない言葉を、ただ、私たち遺族の怒りをぶつけただけの会で終了してしまって」
保護者「殺されたんだぞ!」
保護者「学校に殺されたってことなんだぞ!」
保護者「この靴を見ろ。靴だけしか帰ってこねえよ。こんなめちゃめちゃに壊れて。俺の娘はクズか?」
サヨミ「そこが疑問です、すごく。
校庭以外の安全な場所は、1メートル高い所は、すぐ目の前にあったはずなんですよね。
公の立場である人間達だって、自分の子供が犠牲にならなければ、自分が、放射線のその危険地域内に住んでいなければ、他人事なんですよね」

ニュースアナウンス『福島第一原子力発電所で進む復旧作業の状況ですが、また想定外の事態です。
燃料棒は、すべて露出しているか、溶けてしまっている可能性があります。
ただ、圧力容器の温度は安定していて、水を送り込むことで冷やす……」

福島第一原子力発電所の事故により、避難を強いられている子供達は、いつ家に戻れるのか、もしかしたら永遠に戻れないのかと考えている。

エイイチロウ「寝ようとした時に(両親の話し声が)聞こえたりします。おとうさんとおかあさんの中ではおとうさんの方が、まあ、怒りみたいなの持ってます。
テレビで原発の話なんか観てても、ウソだ、みたいな信じなかったりしてて」
父「国がもはいっきに、無理ですって言った方が、あきらめがついていいんでねえの」
母「でもさ、無理ですってば、多分言ったらまたなんか言われるんで」
「手探り。無理ですとも言えず、かといって、いつまで経っても帰れます、とも言えず」
エイイチロウ コウセイは、立ち入り禁止区域に隣接する南相馬の、祖母の家に避難している。
町は、福島の山並みに近く、放射線量は高い。

エイイチロウ「僕たちの庭は、ばあちゃんが色んなやつ好きだから、葉っぱとかいろんなやつ植えてっから、それに放射能がついてっから、もう少しでないとダメって言われる。
おとうさんが会社から放射能測る機械を持ってきたから、それで測ったら、家の中で二階の方が一番高かったから、行っちゃだめって言われました。
ほとんどばあちゃんとかしか行かない。
お姉ちゃんと二階で遊んだりしたい。なんか、相撲みたいな、ことして遊びたいです。
家の蛇口から出る水は、なるべく飲まないでって言われています」
ミノリ「やっぱり、野菜とかもなんか放射能とかなんか、いろんなこと言ってるから、おかあさんとかばあちゃんは、買い物すっ時、なるべく福島県でできた野菜とか買わないようにしてくれてるし」
エイイチロウ「玄関に行って、マスクをかけて、放射能をあんまり吸いたくないとかそういう気持ちで走って車に乗ります」
ミノリ「おとうさんとおかあさんは、多分避難とか、もっと遠い所に行きたいと思ってるんだろうけど、やっぱりなんか、アパートもいっぱいだし、なんか仮設もそんなになくていっぱいだから、住む家が無くて多分行けないんだと思います」

タクヤ「仮設住宅は、家が無くなった人が、借りて住んでる所です」

立ち入り禁止区域になっている小さな町からやってきた10才のタクヤにとって、住んでいる仮設住宅は異世界だ。

タクヤ「外側から見える風景は、色んななんか長方形が、なんか次々並んでて、ひどいとなんか、自分の家の番号間違えたりします」

マツミ「仮設っていうのは、みんなが、っていうか、工事する人が、おうちをつなげて作って、それでみんなが隣同士で住むっていうこと」

7才のマツミは、ふたりの姉、メグミとマナミと一緒に暮らしている。

マナミ「前の家はなんかあの、とっても広くて、まあ二階もあったんですけど、仮設住宅ではちょっと狭くて、あと二階もなくて、
なんかあの、うるさくなって、聞こえちゃうので、なんかあの、おかあさんとかに静かにしろとか言われます」
クミコ「うーん、おかあさんわたしって赤ちゃん産めるの?何人ぐらい産める?とか、っていうのちょっと最近聞くので、
それなりになんかこう、体に悪い影響がある、だから赤ちゃん産めなくなったりとか、うーん、好きな人と結婚できなかったりとか、なんかそんなこともあるのかな?っていう、多分、ちょっとした疑問、っていうんですか、持ち始めたのかなーなんては思いますけど。
政府では大丈夫だって言ってるけど、ほんとにそれで大丈夫なのかどうなのかは、誰も経験したことが無いんだもんって、いつも思ってます」
マツミ「これから生きていくために、赤ちゃんとか産むから、だから人が増えるっていうか、安全にしなきゃいけないから」

津波発生から6ヵ月後、福島から北に160キロの所で、ナオミの、娘を探し求める作業は終わった。

ナオミ「この、ナブリ湾の漁港の作業をされてる方が、作業する際に、浮いているものを見つけて、それをカモメが突いていたっていう話でした。
うちの娘は、頭が無い状態で、見つかりました。体の一部も、手足が無い状態で、見つかりました。
それだけここまで来るまでには、長い距離を流れてきたんだと思います」
ナオミ「コハルが見つかってそれで終わりっていうことじゃなくて、残り4名の子供が見つかっていないということは、わたしにとってそこが、終わりではないんですね」

街頭演説をする政治家「私は、この先の警戒区域から避難している候補の高野みつじです。
これからの政治生活の中で、きちっと皆さんに答えられるように、私は……」

事故後、福島の立ち入り禁止区域から避難している避難民の人々に、一時帰宅の許可が下りた。
帰宅時間は4時間と、厳しく定められており、皆、特別に設置された所から入って行かなければならなかった。
彼らがそこから出る際には、車をはじめ、すべてのものの放射線量の測定が行われた。

リク「子供は入れないんですよ。あの、なんでかっていうと、子供は、子供用のその服が作られてないし、それに子供が行くと、どうしても暑くなって脱ぎたくなったりするから、ダメって言ってました」

サキ「えっと、おかあさんは、オダカ?20キロ圏内の方に行って……入りたいです。あと、家の周りとか町がどうなっているのかとか」
キリコ「誰も居ない町はやっぱり淋しいですよね。ここが体育館で、そっちがオダカ小学校です。
で、子供達の昇降口がこっちです。
0.51(マイクロシーベルト)です。思ったよりも数値は低いです。
靴を上履きに履き替えて、学校に入って行く所です。まだ、上履きが入ったままの子達もいますね」
「ここです家は。ここの勝手口の下の所、あそこから水が入って。
津波はうちの中では1メートル40センチぐらいの高さまで来た場所もあります。
あそこの、あの額を取ってきたいんですけど、どうしようと思って。
ここがわたしの机でした。
終わりました」
「この次の帰宅がいつのなるかは、わたし達にはわからないです。
この警戒区域の住民の方は皆そうなので、津波の影響が無い所でも、もう家の中はカビ生えてるとか、盗難に遭ってるとか、そういう状況ですから、
それを、賠償を、どうして国や原発の方で支払ってくれるのかな?というのは不思議でいます。
どうしていいかわからない状況ではありますけれど、みんなが困っている状況なので、ただ早く安全なオダカになって戻って欲しいと思います」

「それはなんといいましても、放射能の問題をきちっと解決をし、それは表土を一部剥ぐ、そしてまた、50センチ程度の土盛りをして、復興機関住宅を建てますと、現在の放射線から10分の1以下の放射線になりますから、
子供達やおかあさんが、安心して戻れる地域になるんです。どうもありがとうございます。お仕事ご苦労さまです」

トシハル「除染を見る時はとても楽しくて、僕も運転したくなるなあって感じです」

立ち入り禁止区域に隣接する南相馬市では、校庭の汚染された表土を5センチ剥ぎ取り、汚染されていない砂をそこに被せる作業が行われている。
汚染された土は、校庭を浅く掘って埋められる。

トシハル「それで重機とかが、とても大好きです。一番運転したいのはホイルローダーです。二番目に運転したいのが、小型のショベルカーか、あ、大型のショベルカーです」

放射能の被ばくの影響が子供達の健康に、いつ出るのか、その可能性の有無さえも、誰にもわからない。
しかし、心理的な影響はすでに出ている。

トシハル「僕のトシユキは年令は4才です。僕のおかあさんはトシユキのことを少し心配し、震災になってなんかちゃんとしゃべられなくて、
オダカの家に居た時はちゃんとしゃべってたんだけど、なんでここに来るとちゃんとしゃべられないのかなと思いました。それが不思議でわかりません。
料理とかも、少しうまく作れないけど、ホットケーキとか作ってくれて美味しかったです」

津波から9ヵ月経ち、福島第一原子力発電所は、ついに廃炉の決定が下された。
しかし、立ち入り禁止区域から避難している8万人の人々は、今も、自宅に戻れる許可が出るのを待っている。

サキ「いつ、今年は行けないと思います。なんかテレビとかの人は、もう20年とかかかるって言って、みんなはそんなの信じなくって、早く帰れるように復興を祈っています」
「時々心配になるけど、もう慣れちゃったって感じだから、もういいやと思って。だからもうここが家だと思って、もう気に入りました」

アヤカ「もうなんか、福島、日本全体がなんか、他の国から信用されなくなったというか、逆にひどくなったっていう感じがします。
もうまずうちの生活は、うーん、なんか家の中に閉じこもるようになった。外で遊べないから。
福島県では逆に、がれきをまだ片付けられないことです。まあ一応、そこ場所で通ってるので、そこ見んのがちょっと辛いです。
なんか、うちはあの、30年以上ぐらいだと思う。あの、そんなに広がっているんだったらば、すぐに消えないし、あの、いくら除染したってすぐには無くならないものだから。
あの、放射線はすぐには無くならないと思う」

トシハル「友達とは、放射線のことはあんまりしゃべりません。でも、遊びのことではけっこうしゃべりますが、でも放射線のことはあんまりしゃべりません。
なんかまた地震が来そうかなあと思うからです。
大人になったら、新幹線とか電車の運転手になりたいです。
トシユキは警察か、いや、電車の運転手と思います。
それでも僕は夢がかなうといいと思います。

マツミ「パテシエをやりながら、土日とかはボランティアとかをやる。
うーん、こういうふうに被害受けてる人達が、なんか、かわいそうっていうか、辛い目に遭ってるから、だから、助けてあげるっていう感じ」

ソウマ「山に行けば多分、みんな大丈夫だったと思う。そしてもうちょっと早く避難していれば、助かったと思う」
フウカ「マノちゃんを思い出したりする時は、すごい悲しい気持ちになったり、その時はほんとに涙が出てきたり、うーん、夢であって欲しいなって思います。
まあ、逃げなかったっていうのもあるんだけど、この地震がなって、あの、自然がなんかそういうふうにならなければよかったと思う。
でも、怒る気持ちはまだあります」
ソウマ「怒ってはない。あの、自然は助けてくれることもあれば、悪いこともあるから、それはしょうがないことだと思う。
海だって、魚がいっぱい泳いでいるから。魚だって僕たちが食べているものだから。
みんなを助ける仕事をしたい。震災の時に助けてもらったから、みんなを助けたい」

アヤカ「あのー放射線の研究者になりたい。なんでかというと、うちたちは経験してて、それをならないための薬とかあの、スプレーとかで、子供、あの、これから生まれてくる子供とか、そういう子供達の安全を守りたいから、放射線の研究者になりたいと思ってます」

リク「今には科学者とかいるじゃないですか。だから、やっぱりその風とか嵐とかで、放射線を外国とかに行かない、海の中心部に置いとけば。
それで、科学者とかに、巨大扇風機とか作ってもらえれば、できると思います。
あの、僕の大人になってからの夢は、やっぱり、安全な物を作ったりする、まあ、安全を考える人になりたいです、はい」

「帰りたい」55.8% 飯舘村が小中生アンケート公表

2012-08-12 15:00:00 | 原子力関係
「帰りたい」55.8% 飯舘村が小中生アンケート公表より転載

 全村民が避難する福島県飯舘村は10日、小学4年生以上と中学生に帰村などに対する考えを尋ねたアンケート結果を公表した。回答した272人のうち、帰りたいとの意向を示したのは152人で、55・8%だった。
 子どもを対象にしたアンケートは初めて。県内外に避難する児童、生徒合わせて340人に調査し、272人から回答を得た。回収率は80%。調査時期は5月21日から6月8日。村が6月に公表した大人のアンケートでは、今回とほぼ同数の57・5%が帰村を希望した。
 帰村希望者のうち「早く帰りたい」が70人(25・7%)、「家族が帰るなら帰りたい」が24人(8・8%)、「いずれは帰りたい」が58人(21・3%)だった。「帰らない」としたのは88人(32・3%)。その他と無回答は合わせて32人(11・8%)となった。
 悩みを聞いた質問(複数回答)では、「友人と離れ離れになった」が149人(54・8%)と最多だった。
 村は10日、国が実施する予定だった避難指示解除準備区域の須萱地区の除染を、村が業者に委託して行うことを決めた。福島市の村飯野出張所で開かれた村臨時議会で、約15億円の除染請負費を含む約17億3千万円を増額する一般会計補正予算案が可決された。
 村は指名競争入札などで地元を含めた業者選定を想定しており、村民の雇用確保につなげる。国から補助金を受けて宅地と農地を除染する。除染方法などへの住民の理解を得て開始する。

( 2012/08/11 09:09 カテゴリー:主要 )

推進力を失った原子力発電 GEのトップが認めた高コスト、未来はガスと自然エネルギー?

2012-08-12 15:00:00 | 原子力関係
JB PRESS --推進力を失った原子力発電 GEのトップが認めた高コスト、未来はガスと自然エネルギー? 2012.08.06 Financial Timesより転載

推進力を失った原子力発電 GEのトップが認めた高コスト、未来はガスと自然エネルギー? 2012.08.06 Financial Times

(2012年8月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 環境保護団体が原子力は高すぎると訴えることはあるが、発言の主がゼネラル・エレクトリック(GE)のような原子力産業の先駆的企業のトップとなると、話はまるで違ってくる。

 GEは1950年代に世界でも最初の部類に入る商用原子炉を建設し、2007年に日本の日立製作所と原子力発電の合弁会社を設立して以来、業界トップの一角を占めてきた。

■ GEのトップの発言の波紋

 投資家の中には、GEの最高経営責任者(CEO)のジェフリー・イメルト氏が7月末に本紙(英フィナンシャル・タイムズ)に対し、原子力発電を経済的に擁護するのは「非常に難しく」、大半の国はガスと再生可能エネルギーの組み合わせに移行していると述べた時、同氏は業界の「不都合な真実」を口にしただけだと見る向きもある。
米GE、公共事業に2億5000万ドルの投資を発表 - インド

 昨年の各種経済予測では、原子力発電所が生み出す電力はこの先何年も、天然ガスや風力発電所、ソーラーパネルが生み出す電力よりも安いか、同じくらい安い状況が続くとされていた。

 一部の専門家はそうした予想を疑問視していた。

 ソーラーパネルの市場価格が急落し、風力タービンの価格も下落したうえ、膨大な量のシェールガスの発見で米国における安いガス価格が各地に広まるとの期待が生じたからだ。

 欧州で20年ぶりの原子炉建設となるフィンランドのオルキルオト3号機とフランスのフラマンビルのプロジェクトでは、建設が大幅に遅れ、原子炉建設コストの試算を膨らませた。さらに、日本の福島での原発事故が一段とコストを増加させ、ドイツなどの一部の国は原子力を廃止することになった。

 「基本的にイメルト(氏)は正しい。最終的には、ガスと風力、太陽光の組み合わせになるだろう」。ロンドンに本拠を構え、クリーンエネルギー関連プロジェクトに投資するプライベートエクイティ(非上場株投資会社)、ズーク・キャピタルのCEO、サマー・ソルティ氏はこう話す。

 一方、原子力業界の幹部らは、イメルト氏の発言は、米国というたった1つの国の事情を反映したものだと言う。世界原子力協会(WNA)のスティーブ・キッド副理事長は、次のように話している。

■ 原発を正当化できないのは米国だけ?

 「ガス価格が安いと、新しい原発が経済的に競争するのが難しくなるが、我々としては、今のような価格水準がまだまだ続く可能性は疑わしく、世界各地の状況との関連性も疑問だと思っている」

 「欧州では、ガス市場が米国の状況と同じになる可能性は低く、そのため、各国の市場によっては、原発プロジェクトは経済的に正当化できる。また、アジアでは、各国はまだ高価な輸入液化天然ガス(LNG)に依存しているため、原発プロジェクトは非常に魅力的に見える」

 GEのライバル企業は、GEにとって原子力は小さな事業で、同社はもはや米国外では原子力産業の大きな勢力ではない、と話している。

 だが、業界幹部らは、コストが上昇したことを否定することはできず、今では、国の助成金なしで新たな原子炉を建設できるという従来の主張が見当外れだったように見える。

 2007年から2008年にかけて原子力の復活が勢いを増していった頃、企業は電力価格が大幅に高くなると予想しており、原子炉建設に必要な莫大な投資はリスクが小さいように思えた。各社は炭素価格も上昇すると予想しており、石炭やガスを使った火力発電所が原子力や再生可能エネルギーに比べて不利になると見られていた。

 ところが、多くの先進国では、景気後退のためにエネルギー需要と電力価格が予想より低く抑えられ、原発に投資する条件が悪化することになった。

■ 福島事故後の規制強化より深刻なコスト高

 また、福島の事故以降、規制当局は、発電所の設計に補助電源システムなどの追加の安全対策を加えることを要求している。

 EDFと共同で原子炉建設を検討している英国のエネルギー企業セントリカのCEO、サム・レイドロー氏は「福島の事故後に一定の設計変更があったのは間違いない」と言う。だが、同氏は、コストの前提を変えた主な理由として、欧州の原発建設の進展の遅さを挙げる。
 シティグループの公益事業担当アナリスト、ピーター・アサートン氏(ロンドン在勤)によると、英国で3.2ギガワット(GW)の原子炉を建設するコストは、2008年に40億ポンドと推計されていたが、フラマンビルとオルキルオトの経験に基づくと、今では70億ポンドと推計されるという。

 「原子炉1基当たり70億ポンド払わないといけないと、経済的にも政治的にも、建設を正当化するのが非常に難しくなる」

 原子力発電がほかのタイプの発電と競争できるかどうかは、地理と、業界幹部らが予想している通りに原子炉建設が増えるに従いコストが低下するかどうかにかかっているようだ。

■ 政府の願望で、一部の原発計画は実施されるが・・・

 それでも、主に低炭素エネルギーの安定供給を望む政府の願望を受け、一部のプロジェクトはどのみち実施されるだろう。

 英国のウラン濃縮会社ウレンコの社外取締役で、再生可能エネルギー専門の投資ファンド、ノーバスモーダスの代表を務めるリチャード・ノース氏は、多くの国が二酸化炭素排出量の削減目標を採用したことから、将来の発電ミックスで原子力が一定の役割を担わない状況を想像するのは「非常に難しい」と言う。

 「とはいえ、太陽光発電のコスト激減を筆頭に、再生可能エネルギーを使った電力の価格低下は、原子力が幅広く利用されるには競争力を保つ必要があることを意味している」

 原発には莫大な投資が必要で、建設にリスクが伴うことから、財政運営に苦しむ政府からの助成金や奨励金なしで、民間部門が進んで新たな原発に資金をつぎ込むことは考えにくい。前出のアサートン氏は「あれだけの規模の損失(20億ユーロに上るオルキルオトの予算超過)を被りながら支払い不能状態に陥らずに済む企業は世界にほとんど存在しない」と言う。

 民間部門の関心が薄れる一方、各国政府が次世代原子炉の建設コストを綿密にチェックするようになっている中、原子力発電がガスや再生可能エネルギーと張り合えることを示し、イメルト氏が間違っていることを証明するには、まだ前途遼遠だ。

県が事実確認を申し入れ 報道要請問題で東電に

2012-08-12 14:00:00 | 原子力関係
県が事実確認を申し入れ 報道要請問題で東電により転載

 昨年3月に起きた東京電力福島第一原発3号機の水素爆発事故直後、福島県が東電に「風向きから健康被害の心配はない」という文言を報道発表文に盛り込むよう要請していたとされる問題で、県は10日、東電に事実関係を確認するよう申し入れた。
 荒竹宏之県生活環境部長が東電の新妻常正常務に電話で申し入れた。
 東電は「早い時期に結果を報告したい」としているが、東電の担当者は同日、福島市の県自治会館で開いた定例の記者会見で「知事をはじめ、関係者にご迷惑をお掛けしたことをおわびしたい」と陳謝した。
 県は「知事が要請した事実はなく、県災害対策本部の職員が東電に要請した事実も現段階で確認していない」としている。

■事実関係を否定 知事
 東京電力福島第一原発3号機の水素爆発事故直後、県が東電に「健康被害の心配はない」との文言を発表文に盛り込むよう要請したとされる問題で、佐藤雄平知事は10日、只見町で開かれた全会津商工観光推進大会終了後、記者団の取材に対して「憤っている。そういったことはなかった」と事実関係を否定した。
 問題をめぐっては、県が9日記者会見し、「要請した事実を確認していない」との見解を示した。

( 2012/08/11 09:05 カテゴリー:主要 )

爆発に「大変」、菅氏演説も=TV会議映像、条件付き公開―福島第1原発事故・東電

2012-08-12 14:00:00 | 原子力関係
THE WALL STREET JOURNAL --爆発に「大変」、菅氏演説も=TV会議映像、条件付き公開―福島第1原発事故・東電 2012年 8月 6日より転載

爆発に「大変」、菅氏演説も=TV会議映像、条件付き公開―福島第1原発事故・東電 2012年 8月 6日 18:06

 東京電力は6日、福島第1原発事故が発生した昨年3月11~15日までのテレビ会議映像を報道関係者に公開した。会議は同原発や本社などを結んで断続的に行われ、14日の3号機水素爆発で吉田昌郎所長(当時)が「大変です」と叫ぶ様子や、15日に菅直人首相(同)が東電本社に乗り込み「命懸けでやれ」と演説した場面(音声なし)などが映っている。

 映像は音声付きが約49時間、音声なしが約100時間。このうち1、3号機の水素爆発直後など7場面、計約1時間半を東電が選び、社員らの顔をぼかした上で報道陣に提供した。

 提供映像には昨年3月12日、1号機への海水注入が首相官邸の了解を得ていないとして本社側から中止の電話を受けた吉田所長が、席を離れてひそかに注入続行を指示したとみられる場面や、同14日に東電の高橋明男フェロー(同)が第1原発から全員が避難するかのような発言をした場面もある。

 撤退問題は菅首相が翌朝、東電本社に乗り込むきっかけとなったが、政府と国会の事故調査報告書は東電の主張に沿って、必要な人員を残しての退避と判断した。国会事故調は、清水正孝社長(同)が政府側に曖昧な説明をしたため誤解を招いたと指摘した。

 東電は当初、映像を社内資料とし、映っている社員のプライバシー保護を理由に公開を拒否していた。6月に経営トップが交代し、原子力損害賠償支援機構運営委員長から就任した下河辺和彦会長らが映像を見た結果、条件付きで公開することにした。

 条件は公開対象を報道関係者、公開期間を9月7日までに限定した上で録画・録音を禁止し、特定の個人を中傷しないことなど。日本新聞協会は3日に全面公開を申し入れたが、東電は応じなかった。 

[時事通信社]

「森林全体の除染は不要」で、環境側が説明

2012-08-12 13:00:00 | 原子力関係
「森林全体の除染は不要」で、環境側が説明より転載

 東京電力福島第一原発事故に伴う森林除染で環境省が森林全体の除染は不要とする方針案を固めた問題を受け、環境省福島環境再生事務所の大村卓所長は10日、福島県郡山市の県県中浄化センターで開かれた双葉地方町村長会議で平成26年度以降の除染について方針は決まっていないと強調した。
 会議は非公開で開かれた。大村所長によると、環境省は24年度と25年度の2年間、住民の被ばく線量を下げるために住宅地の近隣約20メートルの範囲で落ち葉や枝葉を除去するなど除染に取り組む方針。26年度以降については2年間の結果を踏まえて対応を決めるとし、現段階で方針は決まっていないという。
 ただ、大村所長は「山の頂上付近まで含めて除染する必要があるかどうかなど検討の余地がある」と述べ、全ての森林を除染するかどうかは現段階で不透明という見解を示した。
 一方、双葉郡の首長からは「森林除染は必要」という声が相次いだ。出席した首長の一人は「2年間の除染を終えなければ森林の除染をしないというのか。(森林以外の地域の)空間線量に影響が出ないのかなど調べる必要がある」と述べた。

( 2012/08/11 09:02 カテゴリー:主要 )

間違いか犯罪か

2012-08-12 13:00:00 | 原子力関係
間違いか犯罪かより転載

解説
リュドミラ サーキャン
6.08.2012, 12:27


Photo: EPA
今日6日は、ヒロシマの日であり、世界核兵器禁止闘争の日だ。この日は、人間の非条理とその悲劇を思い出す日となっている。8時15分、日本のヒロシマは静寂に包まれた。平和公園に集まった人々は老いも若きも1945年8月6日の恐ろしい瞬間に思いをはせたのだった。この日、米国の爆撃機によって民間人に対して原子爆弾が投下された。数十万人が犠牲となり、一瞬にして街は破壊された。これは日本民族にとっての悲劇であり、全人類にとって恐ろしい教訓となった。
永遠の火と、丹下健三氏によって設計された慰霊碑は現在生きている人々の心に訴え続けている。数十万人が犠牲になったこのことを単純に間違いであったと片付けることはできるのだろうか。ヒロシマでは約十万人、ナガサキでは七万三千名が死亡した。放射能により数十年にわたってさらに多くの人が苦しみながら死んでいった。現在「原爆被害者リスト」には二十三万以上の人々が含まれている。
調査によれば、米国民の68%が現在まで原爆投下が早期戦争終結に必要だったと考えている。また多くの米兵士の犠牲を出さずに済んだと考えている。しかし本当にそのようなアルマゲドンを落とす必要があったのだろうか。それでなくても日本はほぼ戦えない状態だったのだ。

ロシア地政学アカデミーのウラジーミル・アノヒン副総裁は次のように指摘している。

―この問題は数十年にわたって議論されています。これが真珠湾の復讐だとするのは無駄な意見です。そのような軍事行動は相手の軍事力を破壊するために行われるものです。当時のナガサキにどのような軍事的潜在力があったのでしょうか。ヒロシマにはどうだったでしょうか。多くの歴史家らは、世界に対して自らの力を見せつけるのが目的であったと考えています。それはソ連に対する軍事的優位性を誇示する行動だったのです。それゆえに日本でも人口密度が高く、一撃で街全体を破壊できる場所が選ばれたのです。私たちにとってそれはショックでした。なぜならば第二次世界大戦が悲惨なものであったにも関わらず、ソ連軍は民間人に対してたたかったことはなかったからです。それがどのようなことにつながるか、誰にとっても明らかでしょう。

日本は憲法によって核兵器保有が禁止され、核兵器を保有していない。しかし日本の一部は核兵器保有を目指している。日本ははたしてこの危険な敷居をまたぐことになるのだろうか。再びアノヒン副総裁に話を聞いてみた。

―日本にとっては非核保有国でいることが得となるでしょう。これは米国、ロシア、中国、パキスタンという核保有国に囲まれているなかで、「それより上に」いることができるからです。第三国から核攻撃の脅迫を受けた場合には、日本は国際社会に訴え、多くを得ることができるでしょう。さらに米国の「核の傘」に頼ることができるのですから・・・

ヒロシマ以後、世界では未曾有の軍拡競争が始まり、ソ連は4年後、1949年8月、核実験を行った。すでに今日、地球を数百回にわたって破壊することができるほどの核兵器が蓄積されているとみられている。また核兵器がテロリストの手に渡る危険さえ生まれており、彼らにとってはヒロシマは何の教訓でもない。

中間貯蔵施設の議論開始で合意 住民や議会と協議し判断

2012-08-12 12:00:00 | 原子力関係
中間貯蔵施設の議論開始で合意 住民や議会と協議し判断より転載

 東京電力福島第一原発事故による汚染廃棄物を受け入れる中間貯蔵施設の設置をめぐり、双葉地方町村会は10日、郡山市の県県中浄化センターで町村長会議を開き、施設設置に関する議論を始めることで合意した。一方、政府は、施設整備に向けた地質調査の受け入れなどを要請する県、双葉郡8町村との会議を19日にも開く方向で調整に入った。
 会議は非公開で開かれた。出席した首長によると、首長だけで中間貯蔵施設の設置の是非を決定できないという見解で各首長が一致。各町村議会、住民と議論しながら判断する方針を確認した。

( 2012/08/11 08:59 カテゴリー:主要 )

福島県医師会報に載った福島県小児科医の見解

2012-08-12 12:00:00 | 原子力関係
福島県医師会報に載った福島県小児科医の見解より転載

2012年07月23日

 私の手元には、「こんなことが書いてあった」 と資料を送っていただくことがあります。なかなか全部を紹介することもできず、申し訳ありません。また、時々ネットでは拡散しないでくださいという資料も送られてきますが、ネットに書かないという約束は致しかねますので、そのような資料はお送りにならないようにお願いいたします。

今回は福島県医師会員の方から送られてきた資料です。最初に福島県医師会報を紹介して、その方のコメントをご紹介します。

福島県医師会報 第74巻 第7号 2012年7月より
(写真も著作物と指摘いただきましたので、表紙も削除しました)

 記事の筆者である市川陽子先生より、著作権違反との申し入れがありましたので、全文削除させていただきます。申し訳ありません。

普段は開封もせず、従って読みもしない雑誌ですが、偶然、開いたら目に飛び込んできまして…。
こんな論稿が医師から発信されている現実…。
これを最初にご覧になった全国の小児科医の皆さんは、どう思われたのでしょう…。

平素よりお世話になっております。
いつも先生のブログやツイッターをフォローさせて頂き、勉強させてもらっています。
改めまして感謝申し上げます。

以前、購入したDVDも有効に活用して、住民の今後の生活、避難・疎開に結びつくように情報を提供、共有していきたいと思います。

ところで、メールにも書かせて頂きましたが、福島県医師会報(2012年7月号)に掲載された、「福島県での被ばくとその影響」と題する論稿に驚愕して筆を取っています。

元々、これは日本小児科医会会報(第43号、36-42 2012)に投稿されたものだそうです。

是非、小野先生にもご覧になっていただきたく、同封させていただいた次第です。
本文は一貫した事実の矮小化、そして自分の逃げ道は常に用意して逃げを打ってある、という文章です。

以下、「聞き捨てならない」部分をいくつか拾ってみます。
・年間20mSv論争の頃、ネットメディアの「福島は危険・子どもを疎開させよ」という情報があふれ、大手メディアや地元メディアもこの論調に同調していた印象がある。この時期に冷静に過去の疫学調査や放射線の医学的影響を説く専門家の方々のほとんどが「御用学者」よばわりされた。
 ←大手、地元メディアがそんな主張をした印象は少なくとも私には皆無です。この論者は別な惑星のテレビや新聞をみていたのでしょうか。
そもそも【冷静に】ってなんでしょう。この期に及んでまだこんな見解を述べる医師がいるのです…。

・自分や近隣の医師が診察した範囲では鼻血を主訴に受診した子供はほとんどいない。下痢・倦怠感も同様と。
←肥田舜太郎先生の「ぶらぶら病」にも言及しているが、驚くべきことにやんわり否定しています。「免疫力の低下から通常の感染症も増える」という肥田先生の主張を、都道府県別統計を持ち出し、
それなら福島県の感染症罹患数が前年度より抜きん出ていなければならないが「感染性胃腸炎」ではのような事実は認められないとしている。
手足口病など、全国的に増えたとされる疾患については「福島県だけが突出しているわけじゃない」と。

・ネット情報の弊害  子育て世代の若い親たちは想像以上にネット情報を得ているということを銘記して、情報を流すべき
←あらかじめ多くの利用者が折込済みであるネット情報の負の部分にしか言及していない。

・低線量被ばくによる健康被害は起きるのか
チェルノの対応と比較して見せている。「チェルノでは3日間政府からの公表がなく~」そして驚愕の一言。
→【一方、日本では事故は即日周知され、事故後の国の対応も素早かった】 
さらにこの論者には「10日後に予測しても意味がない」という認識はないようです。
【事故から10日後にSPEEDIによる予測線量が発表され~】

・「規模も質もその後の国の対応も異なる。それを考慮せず、同様の健康被害が起こるに違いないかのような情報は誤りである。」
 →私は、規模は上回り、対応もソ連以下なので、同様どころかそれ以上の健康被害が起こると懸念しておりますが・・・。

誤りであると打ち消しておいて、直後にこう続けています。

・「ただし、福島県での今後の健康調査及びフォローアップが必要であることは言うまでもない。
 →姑息にもこうして「言うまでもない」ことを言って逃げを打ってあるのですね。健康被害が起こらないなら「健康調査やフォローなど必要ない!と主張しても良さそうなものですが・・・。

・ガラスバッジによる外部被ばく調査 から 
「これらの結果から、外部被ばくによる子どもたちの将来の健康被害の可能性は低いと推察される。」
 →しっかり(ちゃっかり)『「外部」被ばくによる』、と書いていますね。用意周到です。本当に悪質。

・内部被ばく調査
 「住民の不安を払拭する目的もあり(中略)南相馬市立病院が県内でいち早く行なったことは、評価されるべきことである」(中略)「このことから、現在までのところ南相馬市の子どもたちは、食事などによる内部被ばくは、ほぼ無いに等しいことが推測されている。」
→この後半に取り上げた文章は酷いですね。「現在までのところ」、「食事【など】」、「【ほぼ】無い」と少しずつ断言を避ける文章になっています。悪質。

そしてここの結びは、
「これまでに出揃っている県内の各地域のデータを総合的に判断すれば、福島県の子どもたちに将来健康被害をきたす可能性は極めて低いことが予想される。」
です。←県の「データ」への疑問は一切なく、「総合的に」判断を下しています。。。
そもそも「総合的」ってなんでしょう。意味不明です。

ここからが凄い。
・リスクのとらえ方と伝え方
1)土壌汚染を指標に避難を決めるべきか?
・今中哲二氏の論文に「強制移住」という表現はない。
・ベラルーシでは5年間は住民への対策が取られなかった。
・さらに当時のソ連と現在の日本は医療・経済状況が異なる。
「これらの違いを考慮することなく、土壌汚染のみで健康被害の可能性を示唆し「避難・疎開」を勧めるべきではないと考える」
←論者は、本当にこう述べています。更に自主避難をするかしないかは、「それぞれの家庭で(勝手に)決めてくれ」と。国の対応と瓜二つ。THE御用の称号を与えたい。

2)自主避難と被災地からの避難
・「危険だ」という情報に煽られるようにして親類縁者のいない他県に避難してしまった親子の中には、避難先の地域になじめず、不登校になっている子どももいる。これらの親子のほとんどは、県内に父親が残り母子だけの避難である。また、離婚などの家庭崩壊をきたした家族や、親子兄弟や友人との不仲を招いている方々がいるというのが現状である。実際の被災地から中通りなどに避難している家族の中にも同じような問題を抱えている子どもたちがいるが、むしろ懸命に暮らしているという印象が強い。
←非常に憤りを感じた一節です。
  まるで、県外に避難した親子はエゴを通したが故に家庭が崩壊し、一方で、中通りに避難してきた親子は(福島から逃げず)懸命に生きていて素晴らしいとでもいうのでしょうか?
そもそも「実際の被災地」ってなんでしょうね。「中通りは違う」という意識の表れでしょうか。かなり違和感があります。中通りこそ「住民が放置された汚染地帯」として問題だと思いますが。
そして決定的なのは「むしろ懸命に暮らしている」という言い回し。これは「県外に避難した母子は懸命に生きていない」と言っているのですね。もはや、この論者は精神を病んでいるとしか思えません。

3)福島県に留まっている親子
・報道では自主避難住民が後を絶たないという印象を与えているようであるが、実際には8割以上の子どもたちが福島県内で生活している。この子どもたちの親のほとんどは、冷静に現状を把握して県内で生活することを選択した。(中略)メディアでは「遠方に避難して頑張っている家族」ばかりが取り上げあれるが、県内に留まって前向きに生活している多くの住民をなぜ取り上げないのか、残念で仕方がない。
←私の地元メディアが伝えている報道の印象は正反対です。西日本に自主避難している子どもを前向きに取り上げた場面を(少なくとも私は)みたことがありません。北海道に疎開した家族を前向きに取材したのは北海道のメディアでした(放送も北海道のみ)。福島のメディアは一貫して、普段通り生活する子どもばかり取り上げていますがね。この論者はどこのメディアをみているのでしょうね。
駅伝、マラソン、鼓笛隊、部活動、高校野球、水泳・・・。すべてが普段通りに(震災前の通りに)進んでいますが・・・。

そして『御用』の常套句、「冷静に」がここでも使われていますね。悪質。

4)子どもたちの思い
・福島県の子どもたちは、メディアや一部の識者によって、将来「がん」になる率が高い、将来障害を持つ子どもが産まれるかもしれない、
と宣告されているに等しい状況なのである。
また「障害を持つ子どもが産まれたら困る」かのような表現にも、小児科医として憤りを感じる。
どのような子どもであれ、産まれてきた命に優劣はない。

この文章も相当に悪質です。前半は事実であり、まず直視して内部被ばくのリスクをできる限り下げる努力を続けなければ、現実になる可能性が高まるだけです。
そしてこの論者が「小児科医」として「憤って」みせている、「障害を持つ子どもが産まれたら困る」という(メディアの)表現も、実は、「(将来親になる)子どもたち自身がそう考えていること。」なのです。それは偽らざる気持ちでしょうに。
この論者は「産まれてきた命に優劣はない」などと偉そうな見識を臆面もなく披露していますが、所詮は「他人事」なんでしょうね。じゃあ、何故、チェルノ後の汚染地帯には次々と「孤児院」が出来たのでしょう。
何故、多くの障害児や、奇形児の存在が現実としてあるのに「今も(マスメディアからは)隠されたまま」なのでしょう。
この論者は 「どこ行くの、パパ?」 (ジャン=ルイ・フルニエ 著) を読んだ事もないでしょうね。障害者が自分の家庭にいるという現実、そして日常を知らないのではないでしょうか。

多分、想像もしたことすらないでしょう。そういう物言いです。
http://oisiihonbako.at.webry.info/201107/article_3.html

「おわりに」と題して、この論者はこれから「福島県の小児科医としてなすべきこと」として、「この地でこれからも生き、生育していく子ども達を心身共に守ることであると考えている」と結んでいます。つまり「『この地』でこれからも生きる子どもしか助けない」と言っているのです。
「県外に逃げた子どもなんか知らん」と言っているのです。

私にはそう聞こえます。

最後まで驚愕の文章でした。

是非、可能ならブログで紹介して頂きたいくらいです。
ネットでは医師ならメディカルオンラインでダウンロードできるようですが、それでも有料ですので・・・。
長文失礼しました。 2012年7月13日
福島県**市 *医院
*** 拝

いかがでしょうか。これは、前回初回致しました医師会の講演内容に合致しますね。私個人としては、肥田先生の内部被曝説をあたかも誤りと断じているところに、非常に憤りを感じました。そこは、本当に許せません。肥田先生のお話をニセモノだという医師がいることに信じられない思いがします。

同じく、福島県郡山の放射線科医ドクターの見解をこちらで紹介しておきます。

あさひ内科クリニック 



 当初と比較すると随分大人しいスライドになっていますね。

最後の福島県は日本一の健康ランドとして人が集まってくる。・・・この意見に賛成する方がおられました。

[健康ランド]副島隆彦氏が『ホテル放射能』を建設する意向を表明2011.10.20
評論家の副島隆彦氏が10月18日、自身の公式サイトで福島県に、
『宗教研究家の中矢伸一(なかやしんいち)氏らと協力して、「健康ランド」とか、「低線量の放射線は人体に良い影響を与える」ことの証明としての「ホテル 放射能」を建設』
することを目指していると表明した。
副島氏らは、3月の原発事故の直後から、現地に入って活動を続け、
『現在の福島程度の放射線量は 人間の体に害を与えない』
『福島では、誰も死なない。こんな微量の放射能のせいで、発病して死ぬ者はひとりもいない。そのように断言します。』
との立場で情報を発信し、危険性を説く武田邦彦、広瀬隆、小出裕章、児玉龍彦の各氏らを、
『バカな恐怖症言論を撒(ま)き散らしている。』
と厳しく批判している。
その中でも、5月3日に、福島県郡山市で対談し、それをまとめた本を出版した武邦氏に対して、
『そのうち、 彼は、各方面の専門家たちから厳しい指弾を浴びて、消えていなくなるだろう。私も、そろそろ、この男の 扇動言論と、確信犯としての犯罪者体質が、 腹(はら)に据(す)えかねるようになってきた。』
などと、特に手厳しく批判している。