田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

ほそゆき。ほそくん。 麻屋与志夫

2023-02-10 10:54:33 | ブログ
2月10日 金曜日 雪
久しぶりの雪。
細かな雪だ。

旧制中学の時、谷崎の「細雪」が国語の教科書にのっていた。
朗読を指示された、?君が……だれだったのだろう。
勢いよく立ちあがったのはいいが、最初の題名から口ごもってしまった。
「ホソユキ」誰かが小声で教えた。
元気な声で「ホソユキ」。どっとクラスの半分が笑い声をあげた。
もちろん谷崎の「ささめゆき」だ。

またある時、「細君」、まただれかがイタズラをした。
「ほそくん」この時は、笑うものはあまりいなかった。

旧制中学の教科書はむずかしかった。
教科書とはいうが新聞紙のように印刷物だった。
それを裁断して綴じた。

万葉集がのっていた。一年生の教科書だ。
現在では中学三年生の教科書にのっている。

かずかずの思いでにひたりながら、ホリゴタツで小説を書いている。
世の中、良くしたものだ。
学校での成績の悪かったものほど社会にでてからは立派な活躍をみせている。
でも、皆、みんな……いなくなってしまった。

そのうちオジャマすることになるだろうが。

「疾風怒濤のわれら田舎町の戦争少年のことを書いてくれよ」といわれていた。
約束を果たすまでは会えないな。

あとせめて10年生きなければ。

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