10月5日 金曜日
不意にビューンと音がする。
草刈り機だ。
この季節になると、まるで年中行事のように。
街のいたるところで、空き地で雑草の草刈りをする。
ともかく空き家が多い。
庭は草が生い茂っている。
草刈りをするのは賛成だ。
ただ、わたしが知らないだけで。
雑草と片付けてしまうがきれいな花をさかせているものもある。
刈り取られてしまうのは。
なにかかわいそうな気がする。
真紅の彼岸花が雑草の中に混じって咲いていることもある。
キバナコスモスが咲き誇っていることも。
それらもみんな、刈り取られて無残な姿をさらしているのはかなしいものだ。
今朝、散歩にでたところ――。
空き地で草刈りをしていた。
少し色あせはしてきた。
だがそれでもまだ赤く咲いていた彼岸花を。
狩りのこした作業員の方がいた。
その後ろ姿から後光がさしているようにかんじた。
麻屋与志夫の小説は下記のカクヨムのサイトで読むことができます。どうぞご訪問ください。
ブログで未完の作品は、カクヨムサイトで完成しています。
カクヨムサイトはこちら
●角川のbookwalkerーにも載っています。
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草刈り機だ。
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ただ、わたしが知らないだけで。
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刈り取られてしまうのは。
なにかかわいそうな気がする。
真紅の彼岸花が雑草の中に混じって咲いていることもある。
キバナコスモスが咲き誇っていることも。
それらもみんな、刈り取られて無残な姿をさらしているのはかなしいものだ。
今朝、散歩にでたところ――。
空き地で草刈りをしていた。
少し色あせはしてきた。
だがそれでもまだ赤く咲いていた彼岸花を。
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