10月20日 金曜日
超短編小説 断捨離
「蔵書、古本屋さんにきてもらって処分したら」
秋の彼岸で帰省した娘がすすめる。
「サンリオの文庫本は高いらしいいわよ」
「村上春樹の初版本がそろってるじゃないの」
妻と娘が口をそろえる。
このところ彼女たちは、断捨離推進派。
目をきらきらさせて処分できるものを探している。
「塾の黒板も売れるんじゃない。椅子も机も什器いっさい買い取ってもらえるものは売り払いなさいよ」
90歳で教壇を下りた。無収入となったわたしは無用の長物。
粗大ごみになってしまった。元気ハッラツとしているわが家の女たちが眩しい。
麻屋与志夫の小説は下記のカクヨムのサイトで読むことができます。どうぞご訪問ください。
ブログで未完の作品は、カクヨムサイトで完成しています。
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