田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

老夫妻の間の友情のようなものは  麻屋与志夫

2023-10-07 14:18:02 | わが家のニーユス
10月7日 土曜日
老夫妻の間の友情のようなものは、友情のもっとも美しい芸術品である。三島由紀夫

今日は街の祭日だ。
朝からお囃子の響きで目がさめた。
明日が本祭りでにぎやかだ。
動く陽明門といわれる屋台が何台もでる。
絢爛豪華な彫刻屋台で街の誇りだ。

そこで、朝からの夫婦の会話。

「この街の祭りは職人町だから元気があっていいわよね。それに屋台が何台も出てすばらしいわ」
 
ともかく、この歳まで夫婦でいる。

予定調和ではないが、話がよく合う。
夫婦としての話がすごくたのしい。
それは恋人同士のときからだ。
聞き上手、話し上手の妻を相手にしているのだから。
これぞ幸せの極致と、まあまあGG的にはかんがえている。

ところがこのところ唐突に会話のなかに金のことが突入してくる。
「金がない。金がない、どうするの」
悲しくなる。
あることがあって、GGは国民年金に入れなかった。
理由を書くとあの苦難の時代をむしかえすことになる。

ヤーメタ。

無収入のGGの耳には突き刺さるような言葉が妻の口からとびだすのである。
「結婚したら愛を囁いた口から金、金という言葉がもれる」というようなフレーズをうたい上げたのは、ひそかにGGが私淑してきた金子光晴とおもってきた。
ちがうらしい。
そのかわり先生の詩をひさしぶりで読んだ。
そして遭遇した。
詩、偈より
「すぐれた芸術家は、誰からも/はなもひっかけられず、始めから/反古にひとしいものを書いて、/永恒に埋没されてゆく人である。」

うれしいことをウタイアゲテくれた。
もっとも反語的な意味合いを多用している詩人だ。
額面通りによろこぶわけにはいかない。


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