12月9日 火曜日
●焼き鳥屋に出向く季節になった。
サラリーマンではなかったから、
飲みに行く時は、
いつも自宅から出かけることになっていた。
●歌舞伎町の馴染みの店を一回りするとだいぶ酔った。
独りで飲むのだから、
飲みすけの友人に唆されて飲み過ぎたということはなかった。
自己責任で飲んでいたのだから、
無理にお酌されてなどといこともなかった。
深夜近く西早稲田の自宅がわからなくなって、
そのころは街にあった公衆電話ボックスから、
カミサンを呼びだして迎えに来てもらう体たらく……。
なんてことも、しばしばあった。
あんな飲み方をつづけていたら、死んでいただろう。
●だいいち今ではほとんど田舎住まい、
飲みに行く場所がない。
場所はあるのだろうが、
気に入って通いつめたい店がない。
ありがたいことだ。
もしあったら、命が縮まっていたはずだ。
飲んで歩いた記憶は25年くらい前の話だ。
いまでは、ホリゴタツでパソコンに向かって、
小説を書く夜を過ごしている。
部屋の中にいるのに寒さが身に沁みる。
これはもう、二階の書斎では寝ていられないな。
下の部屋に冬の間は避難しようかなどと考えている。
麻屋与志夫、老いたり。
などとは、思いたくないのになぁ――。
日本経済新聞出版社刊。
親友香取俊介氏の作品です。わたしはいま再再読しています。
おもしろいですよ。いろいろな読み方のできる懐の広い作品です。
学生には、道徳の書としても読めると思います。
各紙の書評欄で好評です。ぜひご高読下さい。
今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
皆さんの応援でがんばっています。
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●焼き鳥屋に出向く季節になった。
サラリーマンではなかったから、
飲みに行く時は、
いつも自宅から出かけることになっていた。
●歌舞伎町の馴染みの店を一回りするとだいぶ酔った。
独りで飲むのだから、
飲みすけの友人に唆されて飲み過ぎたということはなかった。
自己責任で飲んでいたのだから、
無理にお酌されてなどといこともなかった。
深夜近く西早稲田の自宅がわからなくなって、
そのころは街にあった公衆電話ボックスから、
カミサンを呼びだして迎えに来てもらう体たらく……。
なんてことも、しばしばあった。
あんな飲み方をつづけていたら、死んでいただろう。
●だいいち今ではほとんど田舎住まい、
飲みに行く場所がない。
場所はあるのだろうが、
気に入って通いつめたい店がない。
ありがたいことだ。
もしあったら、命が縮まっていたはずだ。
飲んで歩いた記憶は25年くらい前の話だ。
いまでは、ホリゴタツでパソコンに向かって、
小説を書く夜を過ごしている。
部屋の中にいるのに寒さが身に沁みる。
これはもう、二階の書斎では寝ていられないな。
下の部屋に冬の間は避難しようかなどと考えている。
麻屋与志夫、老いたり。
などとは、思いたくないのになぁ――。
日本経済新聞出版社刊。
親友香取俊介氏の作品です。わたしはいま再再読しています。
おもしろいですよ。いろいろな読み方のできる懐の広い作品です。
学生には、道徳の書としても読めると思います。
各紙の書評欄で好評です。ぜひご高読下さい。
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