田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

明日はわが身か?/麻屋与志夫

2011-03-14 07:05:52 | Weblog
3月14日 月曜日

●「これじゃ、戦争中と同じダンベ」

●飲料水を買いに来たらしい老婆が奇声を発した。
13日の午後。
地震から三日目。
栃木県は鹿沼。
地震の被害はほとんどなかった街だ。
ヨークベニマルの店内でのことだった。

●なるほど。
ペットボトル入りの水がなくなっている。
なぜペットボトルの飲料水と書かなかったのか。
皮肉を込めつもりだ。
だいたいGGには飲み水をペットボトルで買うという神経が理解できない。
ペットボトルの飲料水は被災地に送れ。
被災地のひとにこそ飲んでもらいたい。
この街の水道水は賞賛にあたいする。
日本一オイシイ水道水だ。
地下水をクミアゲテいるからなのだろう。

●災害に備えるのなら――。
水筒に水道の蛇口から水を満たしておけばいいではないか。
それにまだまだポンプ井戸を使っている家庭も無きにしもあらず。
それに食料にしても、
保存用のビスケットなどならいざしらず、
不安感からなのだろう、
ヤマザキのパンの棚まで、がらあき。
レジには長蛇の列ができていた。
GGは気が短い。
ほら、年寄の短気というじゃありませんか。
なにも買わずに店をでた。

●スパムメール(迷惑メール)、
spamメールで不特定多数のひとに不安をかきたてるようなことを、
おくりつけているフトドキ者がいる。
戦時中の流言蜚語をおもいだした。
ゾクリと寒気がした。
隣人の苦しみは蜜の味。
といった者がいるのだ。
吸血鬼の頬笑み。
いやニタリ顔。
これはわたしが吸血鬼作家だからなのだろうか。
ひとの不幸をよろこぶヤツは、
人の生き血をすうと同質の犯罪をおかしていることになるのだ。
そうですよね。

●近所のスーパー「ヤオハン」までもどった。
それほどこんでない。
とくにアルコール類の棚はいつものとおり、閑散としている。
いまどきの若い人は居酒屋で飲み、
家庭での晩酌はあまりしないらしい。
わたしはカミサンをまえに、飲むのがすきだ。
もし地震が来て死ぬのなら惚れた女房とゆっくりと酒をのんで、
……というのがGGの世代の男の心意気だ。
ひごろは買えない、
わたしにとっては高価におもえる、
吉乃川の四合瓶1100円を買っていきようようと帰宅した。
カミサンの名誉のためにいうが、
お酒を買うのをいやがるようなことはない。
自己規制しているのだ。
飲んでも一合。
まだまだ、長生きして塾生にいろいろなことを教えてあげたい。
勉強だけではない。
生きる心構えもだ。
男の生きざまを見せたい。

●テレビをつけて飲みだした。
岩井(?)論説員か発言していた。
「政治が悪いときには天災が起きる。むかしの歴史をみても……」
同席していた理系のお偉いさんが、白けた表情に成った。
でもこれは重大な発言なのだ。
地震のメカニズムを解説したりするよりも、
これからいかに壊滅した社会を構築していくか、
考えなければならないのだ。
政治力がとわれる。
総理も――。
「国民の皆さんにおねがいする」
ではなくて「こうしましょう」とか、
「こうするから、心を合わせてついてきてください」
とかもつと毅然として、リーダシツプをとつてもらいたい。
軟弱。気弱すぎる。
いつから日本人はこんなに弱腰になってしまったのだろう。

●被災地の男たちよ!!
男はメソメソ泣くな。

●朝はかならずくる。
スズメは鳴く。
それでいいではないか。
さあ、これからだ。

●明日に向かって、槌音の高鳴るような報道が欲しいよな。

●今後、三日以内に震度7の地震の起きる確率、70%だとさ。
そうならないことを願うが、
だいぶ酔ってきた。
こうなったら、
酔生夢死。
こわいものなどない。
矢でも鉄砲でももってこい。
「政府がわるい。軟弱な男がわるい。肉食系男万歳とくらぁな」

●おあとがよろしいようで。


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