田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

気の放射 イジメ教師は悪魔の顔/麻屋与志夫

2011-10-17 08:00:49 | Weblog
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胸の前で腕をくむ。
〈気〉の圧力がからだに満ちてくる。
怒りの蒸気となって全身をかけめぐっている。
手の掌に〈気〉を溜め。

一気に突き出す。
解放してやる。

敵に放射するのだ。
ノズルから放水されたように。
〈気〉が放射される。

劇画のヒローの気分だ

両手の平を人狼に向けて突き出す。
全神経を両手に集中する。
気が集まってくる。
気が濃くなってくる。
バッと突き出す。
手を敵にむけて突き出す。

青白い気を発射する。

炎が手の先からでる。
ボクは前から戦いかたを知っていた。
体が覚えている。
自然に動く。

ボクもパパも。
パパもボクも、両手を前につきだした。
手の掌を敵にむけた。
気合いをこめた。

「どけ、どけっ。ボクはジィジィを助けるんだ。ジィジィと一緒に、狼をやっっけるんだ」

狼が吠えた。
狼をはじきとばした。
狼がふっとんだ。
ジィジィのところまで道がひらいた。

猫が走る。
走る。
走る。
猫が狼の背にとびつく。
狼は背中の猫を防げない。
人狼にもどる。
二足歩行の姿になる。
人の手で猫を首筋から払いおとそうとする。


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