日常観察隊おにみみ君

「おにみみコーラ」いかがでしょう。
http://onimimicola.jimdofree.com

◎本日のうろ覚え記号シリーズ

2019年08月25日 | ◎これまでの「OM君」

本日のうろ覚え記号シリーズ。

これは何?

 

答え:USB

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◎本日の時刻表記号「四角に弁は?」

2019年08月25日 | ◎これまでの「OM君」

本日の時刻表記号「四角に弁は?」

答え:弁当を売っている駅

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◎本日の想像話「消しゴム貸してくれ」

2019年08月25日 | ◎本日の想像話

消しゴム貸してくれ 

 タツオは正社員の採用試験開始を待っている。無職のタツオは参考書を机の上で開いてはいるが内容は頭には入ってこない。タツオの緊張は最高に高まっていた。
「消しゴム貸してくんない?」
隣に座っている受験生の男がそう聞いてきた。男はガムをかんでいる。タツオは無視しようかとも考えたが、男を無視した負い目で、試験が集中できなくてもイヤだなと思い、相談に乗ることにした。
「すみません。僕も一個しか持ってないんで、お貸しできません。どうしますかね」
「じゃあ、俺ナイフ持ってるから切ってくれよ、消しゴム」
男がトートバックから差し出したのはキャンプにでもこれから行くのかというほどの大柄な本格ナイフを取り出した。タツオは震え上がって男に消しゴムを差し出した。
「いいの?悪いね」男はうれしそうに消しゴムをまっぷたつにして返してきた。消しゴムは上下にスライスされた。タツオは再び震え上がりながらぺらぺらになった消しゴムを受け取った。
「鉛筆も貸してくんない?」
「鉛筆も持ってきてないんですか?」
「忘れた」
「そうですか」タツオは半ば呆れながら鉛筆を差し出した。鉛筆はいっぱい持ってきている。
「悪いね」
男は不気味な愛想笑いを浮かべてナイフをギラリと光らせた。そして鉛筆をまっぷたつにした。消しゴムと同じスライスカットの二分の一だ。
「ありがとう」
男はタツオに鉛筆の芯が縦に見えた状態になった二分の一の鉛筆を返してきた。
タツオは三度震え上がった。
「下敷きも貸してくんない?」
タツオは一枚しかない下敷きを差し出した。選択の余地は無い。
「ありがとう」男はそう言って下敷きを団扇代わりに扇ぎだした。
「君、ちょっと部屋の外に来てくれる」
男は立ち上がってそう言った。男の手には何も握られていない。ナイフでひと突きという事ではないのだろう。乗りかかった船だと思い腹を据えてタツオは立ち上がる。前を歩く男の後に続いて部屋から出る。
 部屋から出ると直ぐに、男はくるりとタツオに振り返った。
「君、合格だ」
男はタツオに握手を求めてきた。
 タツオは直ぐには意味が分からなかった。
「我が社は、臨機応変な対応が迫られる場面が多い職業なのは知っているね」
「はい」
二四世紀、国家が治安を維持する事に限界を感じ、民間にも権限を国家が下ろした。警察組織を民間で経営出来る時代になっていた。タツオが受けている採用試験はその組織のものだった。
「冷静さと肝の太さが要求される現場となる。今の一連の奇妙なやりとりが採用試験となる。君は合格だ。おめでとう」
タツオは平静を装いながら静かに息を細く出し続けた。

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