歯ブラシを手に取り、歯磨き粉をチューブより押し出す。
歯を磨く。
歯を磨きながら洗濯機のふたを開け、汚れた洗濯物を洗濯層に投げ入れる。
ここまで無心。
何も考えなくても無意識で出きる手順。
その時ふと考えた。
無意識でやってしまえることが増えすぎた。
年は本当に取りたくない。
刺激が減ってしまったのだ。
感動しなくなったというのだろうか。
昔はゲームウオッチの「ファーヤー」を夢中でやったものだ。(火災現場のビルから救護者が次々に飛び降りてくる。謎のトランポリン風の担架でうけとめる。
受け止められた救護者は跳ね上げられる。
跳ね上がってる最中に二人目も跳ね上げる。救護者の三人ぐらいは同時に空中にいる。
救急車に投げ入れる事がレスキューのゴールとなる。
ひたすらジャグリングをする「ボール」にも夢中になった。
ゲームウォッチの画面が横長になり少し大きくなる。「オクトパス」にも夢中になった。(海底に沈む宝を潜水夫が海面の船まで手で運びあげるのだが、巨大タコが終始手足を伸ばして襲ってくる。その間隙を縫って潜水夫が右往左往する。
潜水夫のシルエットはアクアラングの様なボンベを背負ってはいない。船上より空気を送るチューブを引きずっているはずなのだ。巨大タコは容易にその命綱ともいえるチューブを絡め取る事は出きるだろうに、その恐怖に耐えながら潜水夫は何度も何度も海底に潜らされ、お宝の引き上げを強要される。とんだ蟹工船の物語なのだ。
それがどうだ、手を変え品を変え、ハードを進化させ何十年にもわたりゲームをやりつづけた結果、飽きてしまったのだ。
なんという体たらく。
まるで無意識で歯を磨くぐらいの刺激しかなくなったのだ。
そこまで考えながら頭を振った。
自分を追いつめるのはよそう。
それでもゲームが好きなのだからしかたない。
そう思いながら洗濯を開始するための液体洗剤をカップにはかり取った。
当然次の行動は測り取った液体洗剤を洗濯槽に入れるのだが。
無意識とは恐ろしい。
洗濯準備と同時に進行していた歯磨き。
口をゆすぐために口の中の歯磨き粉を吐き出した。
洗濯槽に…。
歯を磨く。
歯を磨きながら洗濯機のふたを開け、汚れた洗濯物を洗濯層に投げ入れる。
ここまで無心。
何も考えなくても無意識で出きる手順。
その時ふと考えた。
無意識でやってしまえることが増えすぎた。
年は本当に取りたくない。
刺激が減ってしまったのだ。
感動しなくなったというのだろうか。
昔はゲームウオッチの「ファーヤー」を夢中でやったものだ。(火災現場のビルから救護者が次々に飛び降りてくる。謎のトランポリン風の担架でうけとめる。
受け止められた救護者は跳ね上げられる。
跳ね上がってる最中に二人目も跳ね上げる。救護者の三人ぐらいは同時に空中にいる。
救急車に投げ入れる事がレスキューのゴールとなる。
ひたすらジャグリングをする「ボール」にも夢中になった。
ゲームウォッチの画面が横長になり少し大きくなる。「オクトパス」にも夢中になった。(海底に沈む宝を潜水夫が海面の船まで手で運びあげるのだが、巨大タコが終始手足を伸ばして襲ってくる。その間隙を縫って潜水夫が右往左往する。
潜水夫のシルエットはアクアラングの様なボンベを背負ってはいない。船上より空気を送るチューブを引きずっているはずなのだ。巨大タコは容易にその命綱ともいえるチューブを絡め取る事は出きるだろうに、その恐怖に耐えながら潜水夫は何度も何度も海底に潜らされ、お宝の引き上げを強要される。とんだ蟹工船の物語なのだ。
それがどうだ、手を変え品を変え、ハードを進化させ何十年にもわたりゲームをやりつづけた結果、飽きてしまったのだ。
なんという体たらく。
まるで無意識で歯を磨くぐらいの刺激しかなくなったのだ。
そこまで考えながら頭を振った。
自分を追いつめるのはよそう。
それでもゲームが好きなのだからしかたない。
そう思いながら洗濯を開始するための液体洗剤をカップにはかり取った。
当然次の行動は測り取った液体洗剤を洗濯槽に入れるのだが。
無意識とは恐ろしい。
洗濯準備と同時に進行していた歯磨き。
口をゆすぐために口の中の歯磨き粉を吐き出した。
洗濯槽に…。