小箱の中で小さな光が点滅しだした事実を二人はまだ気づいていない。
エリーは突然、壁をはがし出した。ミツオは驚くが、エリーは冷静に答える。
「有線で、エレベーターの終点「天空」と話せないか試してみます」
「それはいいアイデアだ」
「天空」とは、軌道エレベーターの終点。巨大な宇宙ステーションの名前だ。当然、伊集院博士もそこに常駐している。
「やった!アクセスポイントがここにありました」
エリーは嬉々として自分の手首から通信ケーブルを引き出し、ジャックに差し込む。
「どうせなら伊集院博士と直接コンタクトをとりたいですね」
エリーは「天空」の内部へと侵入していく。ミツオは思いつきを言ってみた。
「須田の名前を出せば、博士自ら応答するのでは」
「そうしてみます。須田の名前で博士を呼び出してみます」
エリーは室内にあるモニターに、逆の手首からひきだしたケーブルをつなぐ。現在の進捗状況が映し出された。
「須田君、ひさしぶりじゃないか」 ロマンスグレーをオールバックになめ付けたギラギラした男がモニターに映る。二人は見たことのあるこの男が伊集院博士だと思った。伊集院博士は逆に見たことの無い男とアンドロイドが通信相手ということに気づいて驚く。
「君たちはいったい誰だね」
「その問いにお答えするその前に、ここが軌道エレベーター内からの通信かどうか博士のほうで分かりませんか」
エリーが率直に一番の疑問点を聞いた。
「君たちは今、軌道エレベーターに乗っている。「天空」に向かっている最中だ。「天空」到着にはあと30時間ほどかかる」
「博士は須田という男をご存じですね」
「須田君と君たちは一体どういう関係かね。須田君は私の弟子だ」
ミツオとエリーは顔を見合わせる。
エリーは突然、壁をはがし出した。ミツオは驚くが、エリーは冷静に答える。
「有線で、エレベーターの終点「天空」と話せないか試してみます」
「それはいいアイデアだ」
「天空」とは、軌道エレベーターの終点。巨大な宇宙ステーションの名前だ。当然、伊集院博士もそこに常駐している。
「やった!アクセスポイントがここにありました」
エリーは嬉々として自分の手首から通信ケーブルを引き出し、ジャックに差し込む。
「どうせなら伊集院博士と直接コンタクトをとりたいですね」
エリーは「天空」の内部へと侵入していく。ミツオは思いつきを言ってみた。
「須田の名前を出せば、博士自ら応答するのでは」
「そうしてみます。須田の名前で博士を呼び出してみます」
エリーは室内にあるモニターに、逆の手首からひきだしたケーブルをつなぐ。現在の進捗状況が映し出された。
「須田君、ひさしぶりじゃないか」 ロマンスグレーをオールバックになめ付けたギラギラした男がモニターに映る。二人は見たことのあるこの男が伊集院博士だと思った。伊集院博士は逆に見たことの無い男とアンドロイドが通信相手ということに気づいて驚く。
「君たちはいったい誰だね」
「その問いにお答えするその前に、ここが軌道エレベーター内からの通信かどうか博士のほうで分かりませんか」
エリーが率直に一番の疑問点を聞いた。
「君たちは今、軌道エレベーターに乗っている。「天空」に向かっている最中だ。「天空」到着にはあと30時間ほどかかる」
「博士は須田という男をご存じですね」
「須田君と君たちは一体どういう関係かね。須田君は私の弟子だ」
ミツオとエリーは顔を見合わせる。