日常観察隊おにみみ君

「おにみみコーラ」いかがでしょう。
http://onimimicola.jimdofree.com

◎止まれの足型の最終形

2012年07月31日 | ◎これまでの「OM君」
止まれの足型の最終形はエクスクラメーションマーク×2となる。
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◎恐怖の死霊

2012年07月30日 | ◎これまでの「OM君」
恐怖の死霊

あれはとんでもない勢いだった。
立っていられなかった。
あらゆるものが巻き上がり、あらゆるものが飛んでいった。
後生に伝えなければならない。

タイプライターの前に座った。
あの時の記憶を思い出しながら、打ち込んでいく。

次の日
ついに出来上がった。
強風(きょう・ふ・ぅ)の資料(し・りょう・う)
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◎悪魔の住む家

2012年07月29日 | ◎これまでの「OM君」
誰も住んでいないはずなのに、夜になると物音がする。
大家さんに頼まれて調べることにした。

夜になり蚊にかまれながら建物を見張る。
入り口から誰も入ってこなかったのに、物音がする。
意を決して突入する。
「誰だ!」
「あ、はっつぁん」
「クマさん。
どうやってここに。
誰も入ってこなかったのに。」
「ここ1ヶ月、おれ勝手に住んでるから。」
「あ、クマ(あ・く・ま)の住む家になっていたのか。
これは大家に怒られるな。」
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◎幽霊のエンジン

2012年07月28日 | ◎これまでの「OM君」
あれはある夏の夜の事だった。
ムシムシとした夜。
じっとしているだけでも汗ばんでくるそんな夜。

バイクに乗って山道を走っていた。
後ろから一定の距離を置いて、バイクがついてくるのに気がついた。
こちらが右折すれば右折。
左折すれば左折。
スピードを上げれば、スピードを上げる。
誰だ。
こうなったら逃げるしかない。
猛スピードで町を目指してひた走った。
後ろのバイクも猛烈に追いかけてくる。
前方の信号が「赤」に変わる。
停車。
だめだ、追いつかれる。

「よーシノハラ!」
「あっ先輩だったんですか。
怖かったじゃないですか。
バイク買ったんですか?」
「おー、GSXーRよー。
油冷(ゆ・う・れ・い)のエンジンよー!」
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◎アクション映画永遠の法則

2012年07月27日 | ◎これまでの「OM君」
アクション映画永遠の法則

法則その1
相棒は高い確率で死亡する。

法則その2
雨上がりもしくは雨が降っていて路上が塗れている状態はカーチェイスが始まる合図。

法則その3
マッチョな主人公の場合、格闘しながら少しずつ着ている服が脱げていく。

法則その4
ヒロインが手を振りながらスローモーションでこっちに走ってくる場合、高い確率で撃たれる。

法則その5
そりのあわない上司がいる刑事の場合、高い確率で奥さんとは別居中。
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◎タイムトラベル映画の法則

2012年07月25日 | ◎これまでの「OM君」
タイムトラベル映画の法則

法則その1
未来及び過去から時間旅行をした人物は、移動先に居場所は無い。
必ず元の時間に戻らなければならない。

法則その2
主人公が時間移動によって冒頭での謎を解明してくれる。
たいていは自分が謎の元を作成している。

法則その3
乗り物に乗らないで時間移動する場合は肉体的苦痛を伴う。

法則その4
時間移動先の自分と必ずニアミスするのがスリリング。
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◎1/100エルガイム本体完成!

2012年07月23日 | ◎これまでの「OM君」
とりあえずエルガイム本体完成。
あとはランドセルとたてと武器。
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◎ある部隊長の独白

2012年07月22日 | ◎これまでの「OM君」
私達はここに連れてこられた。
いつもは命令されて行動する。
しかし、ここに連れてこられる時に部隊の命令系統は分断された。
これからは自分達で考えて行動するしかない。
部隊を集合し、今後の事を相談した。


まず置かれた状況の分析だ。
この緑の地面はなんだ。
いやにふかふかしているが、それでいて芯のある弾力。
不思議な地面だ。
それでいて、おいしそう。
えっ・・・
地面がおいしそうってどういう感覚?
っていうか、食料はどうするの?
見渡す限り緑の大地。
しょうがない。
ちょっと地面をなめてみるか。
おっ、おいしい。
部隊の安全確保のための塹壕(ざんごう)を掘るついでに、お腹も膨らんで、一挙両得とは正にこのこと。
なかなか悪くない。

この様子をじっとみつめる4つの目。
「お母さん。アリさん一カ所に固まってるね。」
「そうねえ、相談してるのかもね。」
アリの巣を観察できるキットを眺める母子。
このキットはゼリー状の地面がアリのエサと水分補給をかねるタイプのものだ。
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◎カウントダウン・ボム

2012年07月21日 | ◎これまでの「OM君」
頭が痛い。
目を覚ました瞬間、とんでもない頭痛におそわれた。
俺は誰だ。
この頭の痛みと関係があるのか?

そして、状況が飲み込めなかった。
薄暗い室内。
手かせ付きの机の前に座らせられていた。
左手は手かせにがっちりと固定されている。
両足首には手錠。
同じ状態の若い男と女。
憔悴した顔色だ。

机の上にはパズル。
そのパズルからコードが延びていて箱につながっている。
箱にはデジタル時計。
カウントダウンしている。
約10分。

「これはどういう状況だ。」
「どうも、こうもないよ。
このパズルを解かないとドカン。
みんな死ぬよ。」
「分けが分からないの。
仕事がおわって帰っている途中だったのに。ここに連れてこられて、姿は見えない声だけで説明されたの。
4つのピースをはめる。
チャンスは1回、正解の組み合わせは一つだけ。
分けが分からない。」

なんだ、これは。
不思議と初めてではない感覚。
既視感。
4つの組み合わせを無言ではめる。
「なんで・・・」


「そこまでだ。」
室内に明かりがともる。
警官がなだれ込んできた。
「それを待っていた。
解けて当然だよな。
おまえが用意したんだから。」

思い出した。
最後の一人をパズルの机につかそうとしたとき、警察に踏み込まれ転倒した。
その後の記憶が無い。

「一時的な混乱におちいったと判断した我々は一か八か座らせてみることにした。
おまえがパズルを解いてくれてよかったよ。」
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◎人生の目的地

2012年07月20日 | ◎これまでの「OM君」
深夜、カウンター席に座り、一人で飲んでいた。
生活に疲れた。
まあ、いわゆる自暴自棄ってやつだ。
もう沈没寸前。
マスターにからむ一歩前。
すっと、見かけない男が横に座った。
「ずいぶんとお疲れのようですね。」
「ああ、疲れてるよ。それがどうかしましたかね。」
失礼な奴だ。
語気が強くなった。
「いやいや喧嘩しようとして声をかけたのではありません。
実は人生の目的地を見失った方に必要なものをお渡ししようと思いましてね。」 
「なにをいってっ・・」
男が話しにわって入ってきた。
「とにかくこれを肌身はなさず持っていてください。
持っていれば使い方はおのずとわかりますから。
では。」
男はマッチ箱大の大きさの金属の箱を置いていった。
なんだ、あいつ。
その日は悪酔いの後、どうやって家に帰ったかの記憶はなくなっていたが、朝、自分の部屋で目が覚めた。
昨夜の出来事は夢か現実か・・・
ポケットに手を突っ込むと、堅い物に手が当たる。
金属の箱だ。
やっぱり現実だったのか。
あの男は人生の目的地を見失った方に必要なんて事を言っていた。
なんのことだ。

電子音とアナウンスが轟いた。
「ポーン!200m先右折です。」
ご丁寧に目の前に矢印が表示されている。
鏡をのぞき込むと矢印は無い。
どうやら自分だけに音声と矢印が見えているらしい。

カーナビだな、これは。
200m先を右折してみる。
目的地の印「G」(ゴール)マークが自販機に重なって光っている。
のども渇いている。
お茶でも買うか。
ゴトッ
お茶が落ちてきた後、ファンファーレがなった。
当たりだ。
ゴールはこれ?

「ポーン!100m先左折です」
今度は何だ。
コンビニにGマークが光っていた。
店内に入り、昼ご飯を購入する。
「ありがとうございます。
ただいまキャンペーン中です。
クジを引いてください。」
大当たり!
5000円分のクオカードが当たった。
ちょっとうれしい。
というか、この機械はそういう所がゴール地点に設定されるのか。

「ポーン!シュウマイを用意して2km直進」
なんだ。初めてアイテムを指示された。
家の冷蔵庫に入っていた、冷凍シュウマイを解凍し、車に乗った。
「まもなく目的地周辺です。」
公園だ。
それらしい目的地は目に入らない。

くーん。
手に持っていたシュウマイに飛びつこうとする、ポメラニアンが足下にいた。
白鳥のブローチのついた首輪をしていた。
「なんだ、おまえシュウマイ好きなのか?食べるか?」
食べさせながら、目的地は何だったのか考えた。
つけっぱなしのカーラジオからニュースが聞こえた。
「懸賞金がかかりました。
石油王が来日時ペットが行方不明になり、破格の懸賞金がかかりました。
1億円です。
特徴は白鳥のブローチの首輪をしており、シューマイが大好物だそうです。
連絡先は東京03ー・・・」
「こいつが目的地だ。」
ポメラニアンと目があった。

金曜日の夜
「ポーン!最後の目的地となりました。500m先右折。」
最後か・・・
うすうす分かっていた。
なぜあの場所であの男が現れ、この機械を渡されたのか。
さて俺も最後のご奉仕。
この機械には本当に世話になった。
次の人物に気持ちよく使ってもらおう。
そして俺は夜の町に出かけていった。
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◎送られてきた荷物

2012年07月17日 | ◎これまでの「OM君」
荷物が送られてきた。
差出人不明。
中身は最新スマートフォンとメモ。
そのメモにはこう書いてあった。
「ただのスマートフォンではありません。その端末を介して何にでもアクセス出来ます。
行動するかしないかはあなた次第。」
行動するかしないかはのくだりは意味が分からないが、まあいいか。

次の日、機種変更を行い、電源を入れる。
ふつうのスマートフォンだ。
非通知の電話がかかってきた。
いつもは無視するが電話に出た。
「もしもし?」
「マスター何なりと命令をお受けします。」
「マスター?命令?おたく何言ってるの?」
「もうしおくれました。私はこの電話のAIです。
メモにも書かれていたとおり、どこにでもアクセスする事が可能です。
そしてアクセス出来るということは、いかようにでも操作することが可能です。
本当は高度なプログラム知識が必要な事ですが、会話によって指示する事ができます。」
「えっと、話がうまく飲み込めない。
えっと何のために、こんな手の込んだことをしているのか?」
「メモにも書かれていたでしょう。
行動するかしないかはあなた次第って。
使いますか、使いませんか?」
「つ、使ってみるよ。
じゃあさー今から家に帰るから、信号全部青に出来るの?」
「お安いご用です。」

なるほど、車は一度も赤信号につかまらなかった。

「ちなみにちょっと考えたんだけど、例えば、例えばだよ、銀行に侵入して、全顧客の金利計算の切り捨てた四捨五入分を拝借して、スイス銀行かなんかに送金して、足跡をすべて消す、なんて事も出来るの?
「出来ます。しかし、私の判断で犯罪を感じた場合、私は使えなくなります。
不正アクセス事態も犯罪ですが、まあ、あくまで私の判断になりますけど。」
なんて融通のきくAI。

次の日
「じゃあさー、またちょっと考えたんだけど、犯罪組織の行動資金を全部寄付しちゃうってのはどうなの。
ただ、僕も食べて行かなくちゃならないんで、仕事に対する報酬としてちょっといただけないかな?」
「おもしろいですね。報酬分も考えます。」


このやりとり実は、中継され、たくさんのエイリアンに娯楽として楽しまれていた。
どういうことか?
こんな機械は当然人類では作り出せない。
ふつうの人類がこの機械を手にしてどう考え行動するかをみる。
どっきりテレビみたいなものだった。
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◎ゲームはゲームだから楽しい話

2012年07月16日 | ◎これまでの「OM君」
子供のころから思っていた。
一度でいいからゲームの世界に入れたら。
しかし、入ったはいいが、出られないとしたら・・・。

一人暮らしの学生。
今は夏休み。
特に予定もなく、休み初日から新作ゲームをはじめた。
ゲームの中に主人公が入ってしまう話。


本当に入ってしまうとは。
このゲームをクリアすれば現実に戻れる。
そう信じないとどうにかなりそうな気分だ。
20時間経過。
ラスボスと対峙した。
倒した。
エンディングを迎えた。
次の瞬間・・・


ゲームが始まった。


出れない。
ゲームの中だ。

ここでやっと冷静になれた。
現実世界では時間の流れはどうなっている?
空腹感も生理現象もここでは感じない。
このゲームの中にいてはだめだ。


ゲーム機本体はネットにつながっている。
何とかアーキテクトではないが、ゲーム機本体の基本骨格まで浮上できないか。

まずこのゲームのプログラムをさがした。
場面が変わる瞬間、必ずプログラムがロードされる。
データが閉じる瞬間、プログラム本体にさかのぼった。
そこから、ゲーム機本体の基本骨格に侵入し
、ネット侵入に成功する。

メールを友達に送る。
「助けてくれ。
とにかく部屋に入ってゲーム機の電源を切ってくれ。」

目を覚ますと、友達がいた。
あのゲームは後日、大問題となり、即回収された。
しかし、それは表向きだ。
人格を電脳にコンバートする技術の革新的アイデアとして、極秘裏に研究されていくこととなる。
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◎自炊定番定食(ご飯が付くだけで定食と呼ぶ自分のルール)

2012年07月15日 | ◎これまでの「OM君」
学生だった。
一人暮らしだ。
食事は自炊。
得意の自炊レパートリーをここで紹介しよう。

その1
醤油+マヨネーズでいただくスパゲティ定食。
椎名誠がエッセイで書いていたのを試す。
湯がいたスパゲティに醤油とマヨネーズをあえる。
これが、結構いける。

その2
モヤシ炒め定食。
野菜を食べなくてはという義務感から、安いもやし2パックを醤油で味付け。
これがモヤシ炒め定食。

その3
ジャーより直しゃもじカレー。
まずご飯2合を炊く。
そこにお安いノーブランドのレトルトカレーを投入。
ジャーを抱えてしゃもじでそのままいただく。

その4
スクランブルエッグ+梅干し+醤油+どんぶりご飯。
上記パーツをご飯の上に配置。
丼物としていただく。

その5
袋インスタントラーメン2玉定食。
インスタントラーメン2玉をいただく贅沢なメニュー。
定食でも何でもない。

その6
焼きそば。
やきそば3玉同時食い。

上記6種類を日替わりで食べ続ける。
こんな自炊。
(トッピングとして豆腐1丁、魚肉ソーセージ、なめたけなどを食べる。)

お米は田舎から無条件で送られてくる友人より、半ば強制的に分けてもらう。
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◎やられる時は一瞬

2012年07月15日 | ◎これまでの「OM君」
塔で戦っていた。

時間を戻そう。
30日前。
地球外生物の侵略うけた。
外宇宙のテクノロジーは強烈だった。
地球がエイリアンの支配下に置かれるまで1週間かからなかった。
まさに電撃作戦だった。
全人類は捕虜となった。

日本人全員が電脳につながれた。
冒頭の塔は電脳の世界。
でも戦っている。

ゲームか?
いや、そんな子供だましの話では到底ない。
仮想と現実のハイブリッド。
2m×2m程度のルームランナー的な機械に乗せられた。
この機械は電脳に描き出された模擬ゲームに体が反応し、例えば右にダッシュする場合、360度自由自在に動く。
動くスピードも計算される。
違和感なくゲームに没頭できるシステムになっていた。
なおかつ、このゲームでの「死」は本当の死となる。
機械につながれたまま脳を焼かれると聞かされた。

日本人全員が今、電脳につながれている。
1対1の戦闘を繰り返し、生死を分ける。
1回目の戦闘で生き残り半分。
2回目の戦闘で生き残りそのまた半分。
理屈では25回程度の戦闘で日本人は最後の一人となる。

外宇宙からの侵略者は完全な快楽殺人。
労働力としての捕虜など微塵も考えていない。
しいていえば侵略動機は場所の確保。

この命をかけた戦いはエイリアンにとっては娯楽。
公共賭博。

外部からのハッキング、侵入があった。
ローカルネットワーク(日本)にアメリカ、ヨーロッパ、チャイナより侵入があった。

日本のネットワークに疑似データを送った。
ゲーム進行中。
夢中になっているエイリアンの隙をつき、ゲーム管理棟を物理的に排除するチームが送られた。
管理場所は島根。
少数部隊だったが、乗っ取りに成功する。

エイリアンの歴史及び弱点を調べる。
人類の救世の答えをチームが導いた。

外宇宙への通信。
侵略者のエイリアンと1000年戦争を繰り広げている新たなエイリアンにSOSを呼びかける。

これしかない。
支配者がAエイリアンからBエイリアンに変わるだけなのかもしれないが、日本人の繰り広げているこの仮想空間でのデスゲーム、
疑似データのゲームが終了する前になんとか・・・

日本人最後の1対1が始まろうとしていた。
まさにエイリアン達は興奮の絶頂。

そのとき、本拠地がおそわれる。
ワープ航法による電撃作戦が成功する。
抗争をくりひろげているエイリアンにとってはまさに渡りに船。
おいしいお話だったらしい。

人類は解放された。か・・・?
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◎未来からの・・・

2012年07月12日 | ◎これまでの「OM君」
中古ショップで端末を買った。
10年前の端末だ。
おしゃれかななんていいながら使っていた。

メールが届いた。
自分からだった。

内容はいまいち分からない。
仕事の打ち合わせで内経12mmのパイプが必要のようだ。
なんだが分からないや。
ほっておいた。

次の日、仕事で必要な資材が決定し、内経12mmのパイプを指示し、メールを送った。
しまった、間違って自分にメールを送った。
メール受信しないな・・・
あ・・・
これ昨日のメールだ。
という事は、あのメールは未来から送られてきたメールということか。

早速、昨日のアドレスに返信する。
といっても自分のアドレス。
「過去から未来、未来から過去、この流れでメールやりとりできるのでは無いか?
6月6日午後12時送信」
「どうやらそのようだ。
こちらは6月7日午後12時。
まる1日の時間差がある。
早速だが、馬券を買わないか。
大穴が6月6日のレースで出る。
6枠スイスイドルフ、万馬券だ。」

これを受信した後、場外馬券売場に走る。
手持ち2万円を一点買い。
なんと、万馬券。
これは間違いなく未来からのメールだ。

ルール1 午後12時前後にしか過去未来へのメールは送れない。(それ以外の時間では自分の携帯に送り返される。)
ルール2 未来から送られたメールを受け取ったら、24時間後に同じ内容を過去の自分に送る。

未来の自分といいメール友達になった。
そんなある日、メールが届いた。
「爆発した。
止まっていた車だ。
いつも行く飯屋の前。
たくさん人がたおれている。
お、おれもまきこまれた。
近づくな・・・」

未来の自分を助けなくては・・・
そう思った。
しかし爆発物がありますと通報したら真っ先に犯人にされてしまう。
どうするか。

次の日、午前11時45分。
飯屋の前で張り込む。
あやしい車が目の前に滑り込む。
停車。
マスクをした黒ずくめの男が運転席から降りてくる。
「止まれ」
後ろから声をかけた。
ポケットにつっこんだ手に握ったものをマスクの男の背中に突きつける。
ゴリッとした感触に男が固まる。
「起爆装置を出せ。」
「何を言っている。」
「なら車に乗れ。」
車のドアを開け、男の背中をけとばし、自分も乗り込んだ。
男の手をタイラップで後ろ手にロックし、座席に固定した。
トランクルームを開ける。
C4爆弾がずらりと並んでいた。
こいつは車から降りた。
ということは爆死するつもりは無いということだ。
「爆弾が車内にあります、ここから離れて!」
警察に連絡した。
午後12時、メールが届いた。
「不思議な事に自分も含めてすべての人が軽傷だった。
たしかに爆発し、自分も吹っ飛ばされたはずだったのに。
万馬券を当てた様に、何かしてくれたのか?
だとしたら、君は命の恩人だ。」
ちなみにポケットの中から押しつけたのはもちろん拳銃ではない。
10年前にはやった筒型携帯だ。
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