夜8時。
こんな時間に墓地に行くのはどんな人物なのかと中島は想像していた。 墓地の入り口に人影を確認した。
傘を差していない。
中島は眉をひそめる。
ハザードを出して停車する。
ずぶぬれの男が乗り込んできた。
うねる髪の先から水滴がしたたり、男の黒縁めがねに流れていた。
「お客さん傘どうされました?」
中島は手持ちのタオルを男に差し出しながら聞いた。
「いや結構です」
男は目も合わせず、斜め下をみすえたまま中島のタオルを拒否した。
こんな時間に墓地に行くのはどんな人物なのかと中島は想像していた。 墓地の入り口に人影を確認した。
傘を差していない。
中島は眉をひそめる。
ハザードを出して停車する。
ずぶぬれの男が乗り込んできた。
うねる髪の先から水滴がしたたり、男の黒縁めがねに流れていた。
「お客さん傘どうされました?」
中島は手持ちのタオルを男に差し出しながら聞いた。
「いや結構です」
男は目も合わせず、斜め下をみすえたまま中島のタオルを拒否した。