昨日、厳しい暑さだけれど思い切って公園のウオーキングの出かけました。首に保冷剤を巻き付け、小さな水筒に麦茶、帽子では防ぎきれないと思う陽射しに、日傘をさしての歩きです。まあ、珍妙な格好です。
周回路3周めでした。私より少し若いくらいの男性が、植物・・・と言ってもごく小さな花をつけた野草です・・・を手に取っていとおしそうに眺めていらっしゃるのが目に入りました。お顔馴染みになっていない男性です。そのまま通り過ぎようとした時、目が合いました。話しかけていらっしゃいました。
「小さな花ですが、きれいな青で、秋を感じさせますよねえ」
「ああツユクサですね、涼しさを感じさせますね」
「東京の人はこの花を見ないのでしょうか、雑草扱いに引っこ抜いてしまうのですよね。だんだん見なくなりました」
「私は田舎育ちですからおなじみなのですが」
「この花には、蜜が無いのですよ。それで虫に花粉を運んでもらうことが出来ず、受粉は自力でするのです」
「へ~え、自力というのはどういう方法で?」
「花の下に半月の形をした袋状のものがあるでしょう。夕方になると、花をすぼめて、小さくなり、その中に入ってしまうのです。何日間かそれを繰り返して受粉するのです」
「まあ、勉強させていただきました。ありがとうございました」。
委員をしている区民センターの講座の一つに、「植物教室」を開きます。野草の見学会を何回もやっていますがつゆ草の生態は聞いたことがありませんでした。
今年はコロナの影響で、バス見学ができず、16日に、「お散歩植物学」と銘打って、身近な植物のあれこれを話していただく教室を開きます。つゆ草が話題になるかな。ならなかったら、講師の先生にこの男性の話を言ってみようと思いました。
台風10号の風が関東まで吹きました。少し涼しくなりました。元気も少し出ました。気になりながら、放っていた床の間の掛け軸を季節のものに変える決心をしました。いえいえ、鑑定団で値段が付くようなものではありませんよ。多分3000円!と笑いをとる代物です。舅が新築祝いに、手持ちのものを分けてくれたものです。布袋さんの月見ですが、この布袋さんの大きなお腹がまさに舅なのです。
これを掛けて、秋の気配を感じ、舅を偲ぶのです。