我が家に居た巨大なボス猫が家出したまま帰ってこなかった。此のボス猫は代々他家で飼われていた由緒ある飼い猫の子孫であった。下の娘が美大に入ったばかりの頃に友人から二匹の仔猫を貰ってきた。我が家に居たメス犬(シェパードと柴犬の合いの子)は大の猫嫌いだったが、小さな猫には興味があったようだ。近寄って匂いを嗅ぎだした。一匹の仔猫は背中を丸めて攻撃の姿勢を取った。将来ボス猫になる方の仔猫は自分から犬の前足の間に入ってしまった。犬は後ずさりしただけで、咎めるようなことはしなかった。結局相性の悪そうな仔猫はお引き取り願って、将来のボス猫が我が家の一員になった。娘が名前を「兵太」と付けた。茶虎であるため、犬と姉弟のように毛並みが似ていた。
兵太の歩き方がしっかりとしてくると犬の散歩についてきた。犬は引き綱に引かれているが、兵太は自由だ。犬と並んで歩いたり、寄り道をしたりしていた。犬がその途中で兵太以外の猫を見かけると猛然と追いかけようとした。その度に引き留めるのに苦労した。
兵太が2才の頃から獣医通いが始まった。病気ではない、怪我である。一夜の入院だったり、5日ほど入院したこともあった。先生のお話では、「一匹では敵わないから何匹か徒党を組んで兵太君を襲うんです」とのことだ。余程の乱暴者と見える。
我が家の隣で犬種は知らないが、白い小さな犬を飼っていた。庭に面した窓を開けて貰い、そこから外を眺め、誰かが通ると「キャン、キャン」と吠える。実にうるさい。兵太が隣家の庭を横切ると、その吠え声は一層うるさくなる。兵太は足を止め、振り向いて一睨みする。犬はピタリと吠えるのを止す。そのまま帰ってくればいいものを、兵太はまた引き返す。犬が吠える。睨む。止す。これを日に何度か繰り返しては楽しんでいた。
遊びに飽きると、我が家の犬の腹を枕に大の字になって寝てしまう。我が家の犬は、隣で飼っていた鶏が来て犬の食事中に関係なく、餌の皿をつつき始める。それでも黙ってやらせておくほど大らかな所がある。だが、入浴が苦手で風呂場に連れて行くだけで泣き声を出す。そんな時、様子を見に来た兵太を見ると、泣き声はピタリと治まった。以後、兵太と一緒に犬を洗うことにした。
我が家の犬が老衰で死んでしまうと、しばらく犬小屋に居たが、そのうちに家出をしてしまった。その半年ほど前、下の娘がやはり茶虎の猫を拾ってきた。オスであった。後で聞いた話だが、一軒の家に二匹のオス猫は両立しないのだそうだ。犬のいる間は兵太も我慢して我が家に居たが、犬が死んでしまったのを機に家出してしまったようだ。娘は悔やんでいた。
一年で今頃が一番寒い時期だそうだ。ご購読者の皆様に、多少でも温まって頂けたらと、囲炉裏の火を集めてみた。お役にたてれば幸甚である。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f5.6、 1/20秒、 露出補正:-2、 WB:オート。
補正を「-2」にしたのは、周囲が明るすぎ、「-1」では重厚な雰囲気が出ないため、敢えてこの補正にした。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f5.6、 1/50秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/80秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに17-40mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/50秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに17-40mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/15秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに17-40mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/30秒、 露出補正:絞りとシャッタースピードをマニュアルに設定したので露出補正は無し。 WB:オート。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/25秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/60秒、 露出補正:-2、 WB:オート。
一枚目の写真と同様の理由から補正を「-2」にした。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f11、 1/25秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
f11まで絞って撮ったのは、鉄瓶を主体に周囲にまで詳細な画像を得たかったからである。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f11、 1/20秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:200、 f5.6、 1/6秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
板の間に腹ばいになり、両肘を床につけ、息を殺してシャッターを押した。三脚を使えばこのような苦労をしないのだが、日本民家園の屋内では絶対に三脚は使えない。また、私は暗闇の時とか花火や花筏を撮るときにしか三脚を使わない。特に、花火は別として、人の多い場所では絶対に使わない。他の人の迷惑になることを恐れるからである。
兵太の歩き方がしっかりとしてくると犬の散歩についてきた。犬は引き綱に引かれているが、兵太は自由だ。犬と並んで歩いたり、寄り道をしたりしていた。犬がその途中で兵太以外の猫を見かけると猛然と追いかけようとした。その度に引き留めるのに苦労した。
兵太が2才の頃から獣医通いが始まった。病気ではない、怪我である。一夜の入院だったり、5日ほど入院したこともあった。先生のお話では、「一匹では敵わないから何匹か徒党を組んで兵太君を襲うんです」とのことだ。余程の乱暴者と見える。
我が家の隣で犬種は知らないが、白い小さな犬を飼っていた。庭に面した窓を開けて貰い、そこから外を眺め、誰かが通ると「キャン、キャン」と吠える。実にうるさい。兵太が隣家の庭を横切ると、その吠え声は一層うるさくなる。兵太は足を止め、振り向いて一睨みする。犬はピタリと吠えるのを止す。そのまま帰ってくればいいものを、兵太はまた引き返す。犬が吠える。睨む。止す。これを日に何度か繰り返しては楽しんでいた。
遊びに飽きると、我が家の犬の腹を枕に大の字になって寝てしまう。我が家の犬は、隣で飼っていた鶏が来て犬の食事中に関係なく、餌の皿をつつき始める。それでも黙ってやらせておくほど大らかな所がある。だが、入浴が苦手で風呂場に連れて行くだけで泣き声を出す。そんな時、様子を見に来た兵太を見ると、泣き声はピタリと治まった。以後、兵太と一緒に犬を洗うことにした。
我が家の犬が老衰で死んでしまうと、しばらく犬小屋に居たが、そのうちに家出をしてしまった。その半年ほど前、下の娘がやはり茶虎の猫を拾ってきた。オスであった。後で聞いた話だが、一軒の家に二匹のオス猫は両立しないのだそうだ。犬のいる間は兵太も我慢して我が家に居たが、犬が死んでしまったのを機に家出してしまったようだ。娘は悔やんでいた。
一年で今頃が一番寒い時期だそうだ。ご購読者の皆様に、多少でも温まって頂けたらと、囲炉裏の火を集めてみた。お役にたてれば幸甚である。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f5.6、 1/20秒、 露出補正:-2、 WB:オート。
補正を「-2」にしたのは、周囲が明るすぎ、「-1」では重厚な雰囲気が出ないため、敢えてこの補正にした。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f5.6、 1/50秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/80秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに17-40mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/50秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに17-40mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/15秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに17-40mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/30秒、 露出補正:絞りとシャッタースピードをマニュアルに設定したので露出補正は無し。 WB:オート。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/25秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f5.6、 1/60秒、 露出補正:-2、 WB:オート。
一枚目の写真と同様の理由から補正を「-2」にした。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f11、 1/25秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
f11まで絞って撮ったのは、鉄瓶を主体に周囲にまで詳細な画像を得たかったからである。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f11、 1/20秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:200、 f5.6、 1/6秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
板の間に腹ばいになり、両肘を床につけ、息を殺してシャッターを押した。三脚を使えばこのような苦労をしないのだが、日本民家園の屋内では絶対に三脚は使えない。また、私は暗闇の時とか花火や花筏を撮るときにしか三脚を使わない。特に、花火は別として、人の多い場所では絶対に使わない。他の人の迷惑になることを恐れるからである。