TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 277

2020年07月05日 | エッセイ
 大学に入った年の夏に、友人の兄貴に誘われ、と云うか命令で伊豆に魚を突きに行った。兄貴は免許を取りたてで、中古のフォルクス・ワーゲンを母親から買って貰ったばかりだった。やたらと車を運転したがっていた。それの助手席に乗れとのことだった。

 「お前、明日は朝が早いから今日は泊れ」と一方的に云われた。兄貴のベッドの横にマットを敷き、其処に寝かされた。大きな目覚まし時計は私の枕元に置き、自分はさっさと寝てしまった。

 やっとのことでトイレを済ませて助手席に座った。「冷蔵庫からこれをかっぱらってきた。食え!」と云って渡されたのは大きなハムの塊を半分にちぎったものだった。飲み物もパンもない状態でハムだけを食えと云われたって簡単なことではなかった。だが空腹で海に潜るわけにはいかないので、なんとか平らげた。コンビニや自販機がどこにでもある時代ではなかった。

 車は快適に走り、真鶴を過ぎ、熱海を過ぎると目的地である網代までは早かった。強力な生ゴムのついたヤスを持つと我々は直ぐに潜った。海水は冷たかったが気持ちよかった。魚は多くいたが、ウツボがやって来ないかと心配でもあった。二人は予想以上の成果に有頂天になった。そして私が何かに刺されて二の腕が腫れていることにも気が付かなかった。

 友人宅に着くころにはかなり腫れが目立ち、痛さも加わってきた。医師の母親がザルブロ(ザルソ・ブロカノン、消炎剤で解熱と鎮痛の効果がある)の静脈注射をしてくれた。痛さと腫れは治まったがもう一泊することになった。我々の成果は夕食のおかずになったが、右手が自由に使えなかったのでその美味しさを充分に堪能出来なかったのは残念だった。

 先週に続き花の写真である。花以外に撮るものがないのかとのご意見があった。無いわけではないが、撮った写真に自信を持てない。先日も雨の中、早起きして住宅街の裏道を歩き廻った。17-40mmの広角レンズを付けて行った。ご存知のようにこのレンズには手振れ防止装置がついていない。早朝で、その上雨がかなり降り始めた。充分な採光が取れず、ろくな写真が撮れなかった。撮影を諦めた。ISOを12,800とかそれ以上すれば撮れたであろうが、私はISOを上げての撮影に抵抗を持っている。

 花の写真だが、何日も蕾のままでいたものが、たった一晩の雨で花開く。競馬、競艇、古民家、寺や神社、このような被写体からはこの自然の妙は絶対に味わえない。花の撮影だけにのめりこんでいる先輩カメラマンの気持ちの一端が分かる気がしてきた。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/40秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


ャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/320秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/200秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/50秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/320秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/400秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/100秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/100秒、 露出補正:-1、 WB:オート。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。