仲の良かった中学の悪ガキ仲間のことを何回か書いた。その中でも特に仲の良かったのはノーテンキなのんびり屋の奴だった。彼がどうやって説得したかは知らぬが、父親の経営していた米屋と母親の経営していた洋装店を取り壊して4階建てのビルを建ててしまった。私鉄沿線の駅の目の前だった。テナントは募集する前から決まった。これで奥さんに逃げられなければ万々歳だったが、私と仕事を通じて屡々会うようになった頃は既に二回逃げられていた。高校と大学は別々だったので、会う機会がそれほど多くなかった。
その頃、私は独立して貿易屋を始めた。ビルジポンプ(船を走らせると必ず溜る汚い水を強制的に吐き出すポンプ)を輸出し、傍らブランド物のバッグをヨーロッパから輸入するのを業とした。ビルを建てたばかりの友人はブランド物のバッグの販売を始めようとしていた。それがきっかけとなり、仕事以外でもよく一緒に旅行したり、食事をしたりするようになった。それに、写真撮影の共通の趣味があった。
三回目の若い、非常に若い奥さんとの結婚式に呼ばれた。「お前、俺の過去については絶対に云うなよ!」と昔の様々なことについてきつく口止めされた。だが、敵は薄々知っていたようだった。この結婚を機に、駅前のビルの最上階を改装して彼らの新居にした。此処にはよく足を運んだ。
私は木造建造物、平たく云えば古民家や神社、古刹を撮るのが一番の楽しみだった。彼は何でも撮っていたが、特に風景の写真が好みのようであった。彼に誘われて富士山を撮りに行った事があった。その時は発売されたばかりのキャノンのデジカメの一眼レフの10Dを使っていたが、望遠レンズは持っていなかった。取敢えずはキャノンの75-300ミリのレンズを買った。70-300ミリではない、今では販売の終っている75-300ミリである。安かったが非常に使いやすかった。
中央自動車道で行くので、途中で私が彼を拾うことにした。助手席で私のデジカメをいじっていたが、アナログ人間の彼にはデジカメの仕組みをどうしても理解出来なかったようだった。便利さだけは理解したようだったので、デジカメに買い替えるように勧めたが、パソコンがネックになった。彼は鬼籍に行くまで、とうとう銀塩カメラを手放さなかった。
富士山を撮り終えてから忍野八海に行く事になった。当時は中国人の観光客は一人も来ておらず、車の置き場に困ることもなかったし、ゴミも落ちていなかった。池の水は澄み切っており、覗くと底の底まで見えて怖いように感じた。
歩いて行ける所なら安心であろうと、近くの公園に行った。ほぼ満開の桜を撮ってきた。私にとって、苦手の一つが桜である。それでも私なりに工夫して撮っているつもりだが、自信がない。多くのプロ写真家が山に咲いている桜の全体像を撮っている。ただピンク色の物体にしか私には見えない。実は満開の桜を撮りに行ったのではなく、花筏を撮るための事前調査が目的であった。そして公園の職員氏に、池に花びらが散っても掬い上げないとの確認をとってきた。花筏が楽しみだ。

キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/160秒、 露出補正:-1、 WB:オート。

キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/100秒、 露出補正:-1、 WB:オート。

キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/160秒、 露出補正:±0、 WB:オート。

キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/300秒、 露出補正:-1、 WB:オート。

キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/200秒、 露出補正:±0、 WB:オート。

キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/60秒、 露出補正:±0、 WB:オート。
その頃、私は独立して貿易屋を始めた。ビルジポンプ(船を走らせると必ず溜る汚い水を強制的に吐き出すポンプ)を輸出し、傍らブランド物のバッグをヨーロッパから輸入するのを業とした。ビルを建てたばかりの友人はブランド物のバッグの販売を始めようとしていた。それがきっかけとなり、仕事以外でもよく一緒に旅行したり、食事をしたりするようになった。それに、写真撮影の共通の趣味があった。
三回目の若い、非常に若い奥さんとの結婚式に呼ばれた。「お前、俺の過去については絶対に云うなよ!」と昔の様々なことについてきつく口止めされた。だが、敵は薄々知っていたようだった。この結婚を機に、駅前のビルの最上階を改装して彼らの新居にした。此処にはよく足を運んだ。
私は木造建造物、平たく云えば古民家や神社、古刹を撮るのが一番の楽しみだった。彼は何でも撮っていたが、特に風景の写真が好みのようであった。彼に誘われて富士山を撮りに行った事があった。その時は発売されたばかりのキャノンのデジカメの一眼レフの10Dを使っていたが、望遠レンズは持っていなかった。取敢えずはキャノンの75-300ミリのレンズを買った。70-300ミリではない、今では販売の終っている75-300ミリである。安かったが非常に使いやすかった。
中央自動車道で行くので、途中で私が彼を拾うことにした。助手席で私のデジカメをいじっていたが、アナログ人間の彼にはデジカメの仕組みをどうしても理解出来なかったようだった。便利さだけは理解したようだったので、デジカメに買い替えるように勧めたが、パソコンがネックになった。彼は鬼籍に行くまで、とうとう銀塩カメラを手放さなかった。
富士山を撮り終えてから忍野八海に行く事になった。当時は中国人の観光客は一人も来ておらず、車の置き場に困ることもなかったし、ゴミも落ちていなかった。池の水は澄み切っており、覗くと底の底まで見えて怖いように感じた。
歩いて行ける所なら安心であろうと、近くの公園に行った。ほぼ満開の桜を撮ってきた。私にとって、苦手の一つが桜である。それでも私なりに工夫して撮っているつもりだが、自信がない。多くのプロ写真家が山に咲いている桜の全体像を撮っている。ただピンク色の物体にしか私には見えない。実は満開の桜を撮りに行ったのではなく、花筏を撮るための事前調査が目的であった。そして公園の職員氏に、池に花びらが散っても掬い上げないとの確認をとってきた。花筏が楽しみだ。

キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/160秒、 露出補正:-1、 WB:オート。

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