だいぶ前、ごろんたさんのブログで弾頭のコメント入れさせて頂いたのですが、
モンロー効果を使った弾種、M12A1対戦車榴弾のコメントで
その「モンロー効果」という単語でいつも思い出すのが…
さくら弾機。
さくら弾機とは、
陸軍の4式重爆撃機「飛龍」を改造し、
操縦席の真後ろに直径1.6m、重さ2.9tの特殊爆弾、
「さくら弾」が搭載されている特攻用重爆撃機。
特攻用なのでもちろん燃料は片道のみ。
さくら弾がモンロー効果を利用したものなんです。
モンロー効果とは、
(ウイキペディアより)
モンロー効果(英: Munroe effect)とは、アメリカの科学者、チャールズ・E・モンロー(Charles E. Munroe[1])が1888年(諸説あり)に発見した円錐形のくぼみ(Shaped charge、またはHollow charge)を持つ爆薬を後方(円錐の頂点がある方向)から起爆すると、反対側の前方に強い穿孔力が生じる現象。成形炸薬効果(Shaped Charge effect)などとも呼ばれる。
火薬が後方から起爆されると、爆発は後方から前方に向かって進行する。爆発が円錐状のくぼみの頂点に達し、さらに前方に向かって進行すると、発生した衝撃波は前方の空洞にドーナツ状に広がり、円錐の中心軸で互いにぶつかって方向を変え、前方に噴出する。
通常、火薬の爆発による衝撃波は周囲に球形に広がり、目標に対して使用できる衝撃波は爆発で生じたものの一部に過ぎないが、モンロー効果を利用することで、衝撃波の力を一部に集中して利用できる。
というものです。
そんなさくら弾機が飛び立ったのが大刀洗飛行場
さくら弾はおそらく世界最大の成形炸薬効果を使った爆弾だったと思われます。
計算上は前方3km後方300mに被害を与えられる
その大きさゆえ実験もされず、搭乗員の飛行訓練もされず、
一発勝負だったみたいです。
そんな効果があるドイツ製の2.9tの爆弾を背にして飛ばざるえなかった、
若き特攻隊員のことを思うと目頭が熱くなってしまうのです。
というわけで久々大刀洗記念館に行ってきました。
ここ大刀洗飛行場からさくら弾機が飛んだんです。
特攻目的での成果はあげられなかったみたいです。
おそらくその重さゆえ飛行速度が遅く、
撃墜されてしまったのではと思います…。
コクピットを覗いているのは嫁さんと義父。
大刀洗記念館内で写真OKなのはこの零戦だけ。
ここ大刀洗にもB29の空爆が…
零戦の上、天井に張ってあるパイプがB29のシルエット。
当時の日本機より格段に大きいのですが、
私的には思って居たより小さいイメージ。
だってこの機体に原子爆弾が載ったんですから…
二度と多くの命を落とした戦争が起こりませんように…。
多くの命を守ろうとするために誰かが犠牲になっていた世界が、
二度と来ませんように…。