つぼみな日々

いろんな花の蕾をもっていたい。たくさんの花を咲かせたい。
言葉を紡ぎたい私のブログです。

絵画で詩が描けなかった

2014-04-09 01:31:17 | 日記
ポストを覗くと、ネットレンタルしたCDと一枚の葉書きが入っていた。
決して上手いとは言えない字で、でも裏も表も丁寧に綴られていた。

肉筆というのは、上手い下手に関わらず、思わず目に留まる存在感がある。
異質感といってもいいかもしれない。
そう思うのは、私が人の字に興味があるからなのだろうか。

それは去年フジロックのときに宿泊した宿からの葉書きだった。
今年は何せクロマニヨンズが来るからと、早割りでチケットを入手して、ぜひそこに留まりたいと思って電話したら既に予約でいっぱいだった。
フジロックは7月末だけれど、4月はじめの段階で会場から歩ける宿は既に満室のところが多いらしい。
事実、その後グーグルマップを広げて、近場の宿に20~30件電話をかけてみたけれど1つの部屋も空いていなかった。

先日去年泊まった宿に問い合わせたら、例に漏れず満室だった。
「去年も泊まった方ですか?」と聞かれて、「はい、そうです」と答えた。
ついでに名前も聞かれたので名前も答えた。

そうしたら、「空きが出ましたので、もし他で宿が取れないようでしたらと思い・・・」という内容の葉書きをくれたのだった。
おとなしい感じの温和なおばあちゃんとその娘さんらしき人がやっている宿で、そんな人柄が滲み出ているような控えめな文面だった。

たぶん、去年宿泊の際に住所などを書いたような気がするのだが、そこに電話番号も書いた気がする。
しかしなぜか電話ではなく葉書きでそのことを伝えてきたのだった。

次の日早速電話をするとおばあちゃんが出て、名乗るだけで分かってくれたようで、「では入れときますね」と淡々と予約を入れてくれた。
今年で3度目となるフジロックだけれど、宿が決まらないのは一番心許ないので、決まってひと安心。

あとはフジロックでかかる10万円くらいのお金を夏までに余分に稼ぎたい。
そんな風な思いで働くのは学生以来だけれど、なかなか健全な感じが漂って悪くない。


「あまちゃん」の続きと、KISSのライブDVD、ローリングストーンズの「シャインアライト」、そして映画「俺たちに明日はない」
とても良いレンタルチョイスであった。

マーシーの「こんなもんじゃない」に出てくるボニーとクライド、ヒロト作詞の「俺たちに明日は無い」もこの映画が元になっているのだろう。
ちなみに漫画の「ザワールドイズマイン」の中にもこの映画はちらっと取り上げられる。

主人公のボニーとクライドは強盗を繰り返し、最後には警察に蜂の巣にされて絶命するシーンで終わる。
後半にかけてボニーとクライドはようやく体の関係も持てて、より愛が深まっていく。
追われる身でありながら、その恐怖を過剰に感じることもなく。
見方は色々だろうけれど、とても幸せな死に方だったのではないだろうかと思う。


髪を切ろうかどうか、非常に迷っている。

姪を抱っこしていたせいで、左手が酷く筋肉痛である。

近づいてきた2回目の句会の俳句を事あるごとに思案中。





とりあえず、比べないで

2014-04-05 03:26:14 | 日記
三宅伸治プロデュースのライブから1日半くらいが経過して、あまり鮮明に思い出せないことにはっとする。
石ちゃんの清志郎と、大竹しのぶの舞台感と、木村さんの圧倒的存在感と、そのくらいしか思い出せない。

RCサクセションの「君が僕を知っている」という曲はとても印象的だった。
私はこれを高らかに言うことは、誰に対しても、本当に、口が裂けてもできないな、と思う。

あとは友人と帰りに食べたサフランライスがとてもサフラン感がしておいしかったこと。
渋谷AXの敷地内に咲いていた一本の桜がとてもきれいだったこと。
それらはとても良かった。

ロックの生演奏は結構どんなでも楽しめるし、実際その場は大いに楽しんだけれど、私のどんぴしゃの探し物はそこにはありませんでした、もしくは私が見つけることはできませんでした、という感じなのだろう。
ただその場の生音というのは、ただその時間だけでもそこに行きたい、そこにいたい、と思えるほど私は音楽が楽しめるようになった。
バンドの誰がその音を出しているのだろうと、それを見ているだけでも楽しい。


久しぶりの高校の友人から連絡をもらう。
東京に引っ越してきたらごはんでも行こうという誘いだった。
「行こう行こう」と何度かやり取りをしているうちに、友人が越してきた場所が、私の前に住んでいた場所の程近くであることを知って驚く。

駅名に始まり、およその場所を聞いて、そうしたらなんと新宿区○○町まで一緒であった。
もしかしてと思ってマンション名を聞いてみるけれどそれはさすがに違ったが。
こんなこともあるものなのか。

もう何年も会っていないので、今何の仕事をしているのか、結婚しているのかすらも知らないのだけれど、この年になって初めて上京してくる気分とはどんなだろう。
その友人は学生時代、単身南アフリカ共和国に留学していたようなフットワークの軽い人だから何の問題もないようにも思うし、いやしかし、これまで何度も上京を考えることはできただろうに、30歳を目前にして住み慣れた地元を離れて大都会東京に出てくるとは何事なのだろう。

東京歴10年の私が、まさに住んでいたその辺りの住環境の説明を含め、大いに先輩風を吹かしてこようかと思う。
ここからなら「東京ドームまで自転車で行けるんだから」と、地方者の大都会東京の自慢ネタも伝授してこよう。
小石川植物園もぜひ勧めよう。

私は、大病でもしない限りはおそらくずっと東京にいたいと思っている。
東京が好きで、地元が好きではないからだ。
おばあちゃんの言うところの、「あんたは東京の子になっちゃったねえ」

友人の上京がどんな事情であれ、「東京は楽しいよ」と話そう。


先日、別の友人と会ったときに、「もし自分が突然死んだら、その連絡はあなたにはうまく伝わらないかもしれない。もしかしたらお葬式にも間に合わないくらいに。」という話をしていた。
確かにそうかもしれない。

私の密な人間関係はほとんど1対1でできていて、ネットワークになっていない。
そして当然今や東京にいる友人の方が多いわけで、お互いの友人について話はして知っていたとしても、友人の友人と連絡が取れるということもなければ、家族筋を伝って伝わることもほぼ不可能であろう。

例えば私が交通事故に遭って死んで、まず家族に連絡が行って、いもうとを経由して地元の人たちにはそれは伝わるだろう。
しかし、大学の友人にも、他でできた友人にも、それがお互いにとってどんなに密で大切な人間関係であっても、私の死が伝わるのに結構なタイムラグが生じるだろうと思う。
そしていもうとはそのほとんどの友人たちの連絡先を知らないはずだ。

しかも今の私はひとり暮らしで、自由業ともなれば毎日決まって顔を出すところもないわけで、「たまたま連絡したのに返ってこない」とか「ブログが長らく更新されない」とか、そんなことから何かを知る人がいるかいないか、と言ったところだろう。
それに、少しおかしいなと感じた人も、1日や2日返信がないだけで慌てて誰かに連絡を取ることもないだろう。
また私の友人にはソーシャルネットワークサービスを頻繁に利用している人が少ないので、伝手として有効そうなそういったものも当てにはならない。

私の人生にとても関わった人に私の死が迅速に伝わらない、それは完全な孤独死なのかもしれないなとも思う。
そういうふうに成り立っている人間関係に私がいるということだ。
かと言って何か対策を取ろうということもないけれど。





めもめも

2014-04-01 15:37:18 | 日記
電子レンジを使ったらいきなりそのあたり一帯の電気が落ちた。
ブレーカーを落ちたのかと思って見てみるとそうはなさそうで、しかも照明は消えてはいない。
雪の日の停電もあったし、この建物の古さからすると電気系統の不具合は突然でもあまりビックリはしない。

どうやらコンセントから電気を取っているものが全てダメなようである。
テレビも、冷蔵庫も電気ひざ掛けも、IHクッキングヒーターもお風呂のガスのスイッチも点かない。
常についているお風呂の換気扇と、消し忘れたアンプから出る空気音が消えて部屋は途端に真静かになった。

さて、と東京電力のHPで検索して状況と原因と対策を見てみるものの、ブレーカーの問題でない場合に私に何かが分かるとは思えなくてカスタマーセンターに電話する。

すでに夜9時を過ぎていて、インフラ系は17時までの対応かと思ってぞっとする。
お湯も沸かせず、暖も取れず、冷凍庫のご飯も解凍できず、シャワーも浴びれず、そのうちに携帯もPCの充電も切れて世界との交信も断絶され・・・お腹を空かせた私が電気を使わずに食べられるものと言えば焼かない食パンと、鯖の缶詰、クッキーくらいしかない。
翌朝には電気の入っていない冷凍庫から水が滴り床はびしょ濡れ、冷凍してあったあれこれはだめになって、増税前に買い物に行かなかった私は8%の消費税に酷く落胆しながら食材を買い足すのか。
しかも私の夜は長いから、使えないアンプにシールドをつないだままエレキギターの蚊のような生音で朝まで暇を潰すのか。

とかなんとか、ちょっと思考はふざけつつ、カスタマーセンターに電話がつながると60~90分で伺いますとのことだった。
部屋の照明は点いていることをいいことに読み止しになっていた漫画を読みながら待つ。

やはり原因は配線が古くて劣化してヒューズが飛んだ、のようなことだった。
いくらリノベーション物件とはいえ大元の設備は変わっておらず、おそらくそういう不具合はこれからも起こるだろうなと思う。

とりあえず私の夜の楽しみには影響はなく、温かいご飯も食べられた。

iTunesに入っている音楽を片っ端から聴いていく。
YouTubeをサーフィンしていたら、結局私はブルーハーツやハイロウズにすぐに行きついてそこから出られなくなってしまうので、これまでに漁って借りた大量のアルバムをもう一度冒険したくなった。
ブルーハーツやハイロウズが好きなことは別になくなるものではないから、ストレッチしに外に出なければと思う。

アーティストのアルファベット順に上からアルバムの曲をランダムに聴いていく。
借りて取り込んで、あまり聞いていないものもいっぱいあるのだ。
案外これが面白くて、夜明けまでそうしていた。
PCとiPhoneを使いながら、途中ウィキペディアでバンドの年代やら成り立ちやらエピソードを読みつつ。
ジェフベックがまさに今来日しているとは…、でもチケットはもうない、とかもしつつ。

途中、ロバートジョンソンまで来たとき、あまりにも音が古めかしいというかギター一本のブルースで、以前ギターの先生に聞かせてもらった「現存している最も古いブルースの音源」を思い出す。
「あれってなんでしたっけ?」と聞いてみると、「ロバートジョンソン」と返ってきた。
私がロバートジョンソンのアルバムを借りたのはその時ではなくつい最近だから、1年ほどをかけて自分でそこまで掘ってきたことになる。

私が少し興奮気味で、ギターの先生が苦笑している感じがLINEの短い会話で見て取れる。
そう、私今嬉しいんです。すみませんね。と心の中で思う。

すごく簡単にまとめると、私はやっぱり明るいロックが好きだ。
そもそも私が集めたアルバムたちだからそのようなものは多いわけだけれど。

あと、作り手の存在感が圧倒的に出ているもの。
あと、どことなく恥ずかしくて気持ち悪い感じがするもの。
あと、バカさが出ていてお茶目な感じがするもの。
あと、ボーカルの声が高いのは好きではない。

キンクス、イーグルス、ザ・バンド、レッド・ツェッペリン、ドクターフィールグッド、パールジャム、マンドゥディアオ、ハイヴスのあたりは今日の収穫。

私が一番大事にしているロックンロールの概念も含みつつ、少しそれを脇において、私にとっての音の心地よさの在り処を探す。
以前、そのアルバムを初めて聞いたときあまり良くないと思ったものも、良くなっていたりもする。
しかし、基本的な私の音の在り処は2年前くらいとあまり変わってはいない。

今回も過去の記憶とアルバムの数曲を拾っただけなので、もう少しこれをやってみたい。
そしたら、私よりも断然音楽に詳しい人とそういう話がしたい。


春だから、お花を見に行こう。