《東京「君が代」裁判原告団ニュース》
◆ 原告意見陳述を終えて
先日、再処分撤回裁判の意見陳述を行ってきました。裁判所という場で陳述するのは得難い体験でした。正直に言うと驚くほど緊張してしまった。
「再処分」と言っても何のことかわからない方がほとんどだと思います。簡単に言うと、都教委が出した「君が代」不起立での減給処分がやり過ぎだったということで、最高裁で処分取消の判決が出ました。「減給がやり過ぎなら戒告ならOKでしょ。」と、改めて戒告処分を出しなおしたのを、私たちは「再処分」と言っています。
処分の原因となったのは、2005年の卒業式での不起立です。最高裁で処分取消の判決が出されたのは2013年の9月、再処分は同じ年の12月に出されています。8年も経ってから処分を出し直しています。
借金なら5年で時効です。なんとも執念深く、陰湿だと思いませんか?
さらに、この間に、都教委は懲戒処分の量定や昇給規定を変更して、2005年当時の減給より、現在の戒告の方が経済的な損失が大きくなっています。
看板を書き替えて、中身はもっと酷い処分とするなんて、まるで詐欺にあったような気分です。
都教委の狙いは、私たちの闘いが無意味であると知らしめ、抵抗を打ち砕き屈服を強いることでしょう。私たちは見せしめとされたのです。
当時の教育委員が「企業の改革でも、わずかの少数派はあくまで反対。これは徹底的に潰さないと禍根が残る。特に半世紀巣食ってきているガンだから、痕跡を残しておく訳にはいかない。必ずこれは増殖する。」(04年4月9目、教育施策連絡会)」と発言していました(※注)。
まさに「いじめ」そのものです。こんな「いじめ」に負けるわけにはいきません。改めて闘う気持ちをかき立てられました。
(※注)2004年4月9日の教育施策委員会における鳥海巖委員の発言
(原告:伏見忠・神代全)
『東京「君が代」裁判原告団ニュース 44号』(2022.12.17発行)
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