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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

管理する側の都合が際立つ都教委メッセージ「都立○○学校に通う生徒の皆さんへ」

2019年05月11日 | 暴走する都教委
 ◆ 都教委、小中高校に掲示を通知 (東京新聞【地域の情報したまち】)
   「悩み相談事業」の周知なのに文面はまず「決まり守れ」


 都教育委員会は四月、生徒に悩み相談事業を周知したいとして、公立の小中学校と高校に都教委のメッセージを張り出すよう通知した。ところが、文面は「学校の集団生活における決まりや社会のルールを守ることが大切です」が先に記され、相談の連絡先は最後に小さくあるだけ。内容や構成に教員らかり疑問の声も出ている。(石原真樹)
 ◆ 相談連絡先は小さく記載
 都教委が新年度にメッセージを出すのは初めて。内容は、充実した学校生活を送るには友人や先生と心を通わせ、良好な人間関係を築くとともに、決まりやルールを守ることが大切だと説明している。
 困ったことが起きたら不安や不満、怒りの感情と上手に付き合うことも重要だと指摘。自分で解決できない時は大入や都の相談機関、都が始めた無料通信アプリ「LINE」での悩み、相談もあると記した。
 相談の連絡先は「参考」として最下段に小さく載せた。

 教員向けのメッセージもあり、生徒との良好な人間関係が重要とした上で、決まりやルールを守る意味を「丁寧かつ継続的に指導していくことが必要」とした。体罰を許さない風土なども求めたが、悩み相談事業の周知には触れていない。
 中井敬三教育長は取材に「四月は学級や学年、学校が変わり不安になる子どもが多く自殺も増える時期。抱え込まないで相談してほしいと呼び掛けた」と趣旨を説明。
 ルール順守の内容は「学校生活をきちんと送る上で必要」とし、感情との付き合い方に触れたのは「一定程度、自律的にコントロールしなければならない年代だ」とした。
 生徒向けは校内への掲示を求め、教員向けは都立学校の全教員に送付し、区市町村教委にも全教員に配布するよう通知した。
 ◆ 「メッセージ伝わらない」教員、識者ら違和感も

 「いすに座っていられない子がいたら、理由を聞いて一緒に考えてあげたい。それが教育だと思う」
 町田市立中学校の女性教諭は、ルール順守メッセージへの違和感をこう語る。
 学校にはさまざまな事情のある子がいる。「『ルールを守れ』が最初にあると、学校が決めた枠組みに入れないことで、『自分はダメだ』と感じる子が出るのでは」と危倶する。
 都教委は相談事業の周知が狙いと説明するが、品川区立中一年の女子生徒は「メッセージは校内に張ってあるかもしれないけど知らない。配られたとしても捨てちゃったかも」。二年の男子生徒も知らなかった。
 教育評論家の親野智可等(おやのちから)さんは「このメッセージでは伝わらない。前置きなく『ここに連絡を』としないと、子どもは文章が長いと読まない。受け手の立場に立たなきゃ」と話す。
 少年事件を多く担当する太田伊早子弁護士は「『ルール守れ』は生徒に寄り添ったアドバイスというより管理する側の都合では」と指摘する。
 ◆ 都の相談窓口

 都が始めた「相談ほっとLINE@東京」は都内の中学、高校生を対象に毎日午後5時~9時半、都教育相談センターはフリーダイヤル=(0120)538288=で24時間、それぞれ相談を受け付けている。.
『東京新聞』(2019年5月9日)

※東京都教育委員会から生徒と教員へのメッセージについて(都教委HP)
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/administration/general/message/release20190411_01.html
※「都立○○学校に通う生徒の皆さんへ」
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2019/04/11/documents/02_01.pdf
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