詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

三月は凍雪の季節

2011年03月03日 | 
三月になるとやっとまた
ぼくらは生き返るのだった

昼間に溶けた雪が
夜中にカチンカチンに凍って
どんこまでも真っ直ぐにどこまでも
雪上を歩いてゆけるようになり

溶け始めた雪の間から
きらりきらきら 
さらさらの川面が
また今年も顔をのぞかせる頃になると
「福寿草を採りに行こう」と父が呟く

残雪でまだらになった丘を
いくつもいくつも越え
風の橋を 
いくつもいくつも渡り

ああ 
今年もやっぱり
同じ川のほとりから
頭をのぞかせている福寿草の蕾

「みてみて!」と
従姉妹の君が指差す先の森には
まるで
絨毯みたいな片栗の群落が揺れている

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