「日本史への挑戦」森浩一・網野善彦(大巧社)読了
日本には縄文時代や古代以来ー
文化的な中心になった地がいくつかある。畿内、関東、九州、東北、北海道、そして沖縄だ。
この本で述べられているのは、主に関東以北について。
《網野 東国に西国と比べて被差別の少ないのは社会の体質の違いだと思います。・・
実際、中世の文書史料をみますと、関東・東北を含めて、「」という言葉は鎌倉の犬神人と越後の奥山庄に「所」が出てくるだけなのです。・・
も中世文書には全然出てきません。社会の体質が違うのだと思います。たしかに近世の城下町には被差別民はいますが、これは西から入ってきたのだと思います。
おそらく「ケガレ」に対する感覚が違うのだと思います。東国のほうがケガレに対してはおおらかです。》
トロイ発掘で有名なシュリーマンが、幕末の日本に立ち寄っていたという。
《森浩一 あの旅行記「日本中国旅行記」は面白いですね。上海の次に横浜で降りて、ひと月足らずですが、非常に細かいところまで観察しています。日本人の清潔さに感心したとか、税関の武士の態度は見事であったとかですね。今までどの港でもチップを出してきたけれど、横浜で出したら「我々は日本男児」といって笑いながら手を振って受け取らなかった。そのくせ信じられないほど機敏に対応した、と。
テレビの時代劇を見ていると、武士というものは汚職をするものだと思わされているけれど、あんなテレビでの扱いが平気になるから、今の役人も多少の不正は当たり前と思ってしまうのです。テレビの人たちの発想が変わらないと日本は良くならないのですよ。》(「日本史の挑戦」より)
さらに付け加えるとー
「国鉄民営化」の際に、その時の権力者中曽根から、汐留跡地の一部のおこぼれをもらってしまってから、大マスコミの腐敗・堕落が始まったのではないかと思う。
(その頃マスコミで活躍してたのが石原都知事の現衆議院議員の長男だったと読んだ事がある)
日本には縄文時代や古代以来ー
文化的な中心になった地がいくつかある。畿内、関東、九州、東北、北海道、そして沖縄だ。
この本で述べられているのは、主に関東以北について。
《網野 東国に西国と比べて被差別の少ないのは社会の体質の違いだと思います。・・
実際、中世の文書史料をみますと、関東・東北を含めて、「」という言葉は鎌倉の犬神人と越後の奥山庄に「所」が出てくるだけなのです。・・
も中世文書には全然出てきません。社会の体質が違うのだと思います。たしかに近世の城下町には被差別民はいますが、これは西から入ってきたのだと思います。
おそらく「ケガレ」に対する感覚が違うのだと思います。東国のほうがケガレに対してはおおらかです。》
トロイ発掘で有名なシュリーマンが、幕末の日本に立ち寄っていたという。
《森浩一 あの旅行記「日本中国旅行記」は面白いですね。上海の次に横浜で降りて、ひと月足らずですが、非常に細かいところまで観察しています。日本人の清潔さに感心したとか、税関の武士の態度は見事であったとかですね。今までどの港でもチップを出してきたけれど、横浜で出したら「我々は日本男児」といって笑いながら手を振って受け取らなかった。そのくせ信じられないほど機敏に対応した、と。
テレビの時代劇を見ていると、武士というものは汚職をするものだと思わされているけれど、あんなテレビでの扱いが平気になるから、今の役人も多少の不正は当たり前と思ってしまうのです。テレビの人たちの発想が変わらないと日本は良くならないのですよ。》(「日本史の挑戦」より)
さらに付け加えるとー
「国鉄民営化」の際に、その時の権力者中曽根から、汐留跡地の一部のおこぼれをもらってしまってから、大マスコミの腐敗・堕落が始まったのではないかと思う。
(その頃マスコミで活躍してたのが石原都知事の現衆議院議員の長男だったと読んだ事がある)