詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

入院中の読書日記から (1)

2007年02月27日 | Weblog
いつか憎む日があるかもしれないと思って愛せよ。
いつか愛する日があるかも知れぬと思って憎め。
  (「石ころのうた」三浦綾子)

病院で夜更かししては本を読んでばかりだったせいか・・入院中に風邪をもらってしまって鼻水が止まらないナー。
三浦氏の故郷の旭川は戦前には軍都だったらしい。

彼女の「母」という小林多喜二の母親の伝記的小説もそうだったけど・・
北海道の文学はー内地のような伝統や文化の蓄積やしがらみが無いぶんだけ・・荒々しい大自然と赤裸々な人間関係や飾りの無い人間の芯のようなものが大きな魅力ではないかと思う。

やれやれこれからまた病院へ

2007年02月25日 | Weblog
病室では読書三昧だった。
北海道関係の本が多かった。
特に道産子に読んで欲しいナーと思ったのはー
「十勝平野」上西晴治(筑摩書房)・・アイヌ民族について最も過激な本。
「母」三浦綾子・・何気なく読んだら小林多喜二の母親の伝記的小説でびっくりした。自伝もとても面白かった。
自伝と言えばー林芙美子と瀬戸内寂光の自伝もとても面白かったナー

その他に記憶に残ったのは、チェコのSF作家チャペックとカポーティの短編。
前者は宮沢賢治を連想させられた。
後者は、強いて言えば村上春樹だろうか。

美人看護婦さんたちには、デジカメのモデルに断られて残念無念

「日本とは何かということ」司馬遼太郎&山折哲雄(NHK出版)

2007年02月13日 | Weblog
日本の宗教・歴史・文明についての対談&司馬遼太郎への追悼文が中心の本だが・・司馬遼太郎の入門書としては最適の本かもしれない。

死の直前の彼は「日本はもう駄目だ」というのが口癖だったらしい。
ただ希望は持っていたらしい。
一つは、晩年の口癖のオランダ型の「土地の公有制」であり・・
もう一つは日本の伝統的な「華厳の哲学」だったらしい。

《世界の組合員になる気なら、日本は文明の責任をもたざるをえない。それをやるだけの哲学があるか。司馬さんは、それがある、という。唐突のように思われるだろうが・・と言いながら、司馬さんは華厳の哲学が牢固としてある、と言う。》

《華厳の哲学というのは・・
いまは俗哲学として日本人の血肉のなかに入っています。キリスト教のような絶対者がいる思想ではなく、世界を相対的なものとして、それが光明の根源に総和されているという考え方です・・
万物は、お互いさまという思想です。みな関連しあって、小は原子や分子レベルから大は宇宙にいたるまで、すべてがお互いのおかげで生かされている、という考え方であります。》

僕の十数年来の「四要素論」のような思想だと思うが・・さらに付け加えるならば、素粒子も宇宙も生命の極小&極大世界の遺伝子も進化・人間社会も、類似したフラクタルな構造を持つ四つの要素で成り立っていると言うべきだろうと思う。

なお、日本が精神として、文明の基準となることには悲観的だったようだ。
《ここ当分(おそらく半世紀以上)自由と人権が文明の基準であろう。主役はまだ無理ではないか》

しかしながら、一万数千年続いた最古の土器文明では、日本列島はまさしく文明の主役だったし・・現在でも、多くの物づくりや公害防止の分野やアニメや食文化(特に発酵醸造)や平和憲法等では、世界の最先端を走っているのではないかと思う。
自由と人権では、先進国どころか・・世界でも最低ランクの国だけど・・

以前の書き込み内容が勝手に書き変えられたので再度アップすることに!

2007年02月12日 | Weblog
「日本の神々」谷川健一(岩波新書)を読みながら(1)

「日本の神々」谷川健一(岩波新書)という本を読みながらふと思ったのだがー
天照大神という神道や天皇制の中心の神もまた・・
日本列島先住民のシャーマン的な巫女の伝統を受け継ぎ、換骨奪胎・変質させながらも・・キリスト教におけるマリアの処女懐胎とも共通しているのではないのだろうか?

詳しくは次の日記で考えてみたいと思うが・・
「日本書紀」の伊勢神宮の起源のヤマトヒメの部分はー
神を背負って歩く東北の「あるきみこ」や、南島の巫女がシャーマンの修行中にツヅの神(カン)という守護霊を得る過程と全く同じです。
「照る」という字のつく巫女や神女の命名が多いのも、古代日本と沖縄に共通です。

処女懐胎についてはーもともとが日の妻・太陽の妻であったらしい天照大神や
鹿児島の大隈正八幡や、古事記のアメノヒボコの話や・・
(天皇制の儀式と沖縄の祭りでのノロ等の儀式ともほとんど同じだけど)
特に多いのが南島の奄美の島々というのは何故なんだろか?



「日本の神々」(谷川健一)より・・(2)「食人」について

2007年02月10日 | Weblog
聖書や世界各地の神話で語られる事の多い・・人類の原罪をその理由とする洪水神話について書こうと思ったのだが、急きょ変更することにー

内地では葬式を「骨かじり」「骨噛み」と呼ぶ所があるが・・このあたりでも、まれに骨をガリガリと食べてしまう遺族があるそうだ。

《先祖を食する風習は、沖縄では実際に行われていたと思われるふしがある。伊波普ユウは次のように言っている。
『昔は死人があると、親戚縁者が集まってその肉を食った。後世になって、この風習を改めて、人間の代わりに豚肉を食うようになったが・・』(「日本の神々」より)》

相手と合体したいという欲望を満たす方法は二つあって、その一つが相手を食べることだが・・
バラバラ殺人なども、その流れにあるのかもしれないなーと思う。

最近の俳句手帳からー

2007年02月08日 | Weblog
  窓際の林檎プヨプヨ春となる

  人間の証は愛か怒りか落日

  否定し続ける君らの側にどんな価値が?

  解き放つ名もなき羽毛の優しさよ
 
  愛すべき両手の水にも血は滴り

  取り戻すため怒り恨みを浸すせせらぎ

入院直前の大掃除をする予定だったのに・・

2007年02月08日 | Weblog
コタツで一服を・・と思ったら、そのまま眠ってしまって、今目が覚めたところだ。

単なる偶然かもしれないが・・北海道での僕の故郷も、北海道で最も太平洋と日本海が近いくびれた渡島半島の付け根だったし、今住んでいると場所も本州で最もくびれた場所だ。

転校が多くて、しかも人見知りが激しくてすぐには友達のできなかった子供時代の僕は、寺山修司のように、歴史よりも地理が大好きで・・地図が大好きだった。
特に好きだったのが、地図を片手にアイヌ語の地名を歩いて実際に確かめる事だった。
それと一時期は、等高線を結んで、日本海から太平洋にかけて・・羊蹄山や洞爺湖や有珠山を色々な角度で輪切りにするという遊びに熱中した。
このあたりの噴火湾一体は、縄文遺跡が日本一密集している貴重な地帯だったし・・アイヌ民族の国際貿易港とも言われていた日本海側の瀬棚町(青森の三内丸山遺跡やそれを受け継いだ十三湊とも関連が深い)も近かった。
遺跡の発掘に参加した時に聞いた・・人類史上最も温暖だった縄文海進期には海面が今よりも十数メートル高かったという事を実際に目で確かめて見て、縄文遺跡の分布がどうのような配置なのかを地図上で確かめてみたかったのだった。

日本全体の歴史もまた、このような輪切りにした山のようなものを想定すると理解しやすいのかもしれない。
特に阿蘇に似たカルデラを持ち、しかもそれらばしょっちゅう噴火して、吹き飛んだり、昭和新山のような山を新しく作ったり・・というような有珠山のような山を。

沖縄やアイヌ民族の場合は、古代以来変わらず残った外輪山のようなものであって・・本州は吹き飛んでしまって新しくできた噴火口が作った新山のようなものなのかもしれない。

これを、僕が従来から何度も日記に書いてきた「四要素論」のそれぞれについて検証すべきかもしれないナーと思う。
いずれも、フラクタルで相似的で相互関連的な四つの要素で成り立ってる物質界や生命・社会世界の無限大&無限少の世界の・・宇宙や素粒子世界や遺伝子・進化や社会・人間社会についても。

「日本の神々」谷川健一(岩波新書)を読みながら (1)

2007年02月08日 | Weblog
天照大神という天皇制の中心の神もまた・・
日本列島先住民のシャーマン的な巫女の伝統を受け継ぎ変質させながらも・・
キリスト教におけるマリアの処女懐胎とも共通しているのではないのだろうか?

詳しくは次の日記でー


「ウィルス進化論」のもうひとつの側面

2007年02月08日 | Weblog
鳥インフルエンザウイルスによる死者が東南アジアでは徐々に増えているらしい。
ウィルスの進化の速度は、人間の進化の速度の約50万倍であり・・
毎冬になると違う形へと進化したインフルエンザは、イギリスではー「新しい知己」とよばれていたそうだ。

第一次世界大戦中に大流行し、戦闘の死者よりもはるかに多い・・全世界で約2400万人という死者をもたらしたスペイン風邪が有名だが・・

この頃のインフルエンザはまだまだ、鳥から豚へ感染して、それから人に感染するという感染経路だったのだが・・
つい最近ではついにというか、とうとう・・鳥インフルエンザウイルスは鳥から直接人間に感染するとう・・革命的な進化をとげてしまったみたいだ。

第一次大戦時のスペイン風邪もそうだったし・・ベトナム戦争後のエイズウイルスや韓国出血熱もそうだったが・・
ウイルスは大戦争によって爆発的に大流行する。

環境汚染による環境ホルモン等での生殖不能や・・インフルエンザやエイズウイルス等のウイルスによって、人類の終焉はもうじき間近のような気がする。

日本人の倫理崩壊や人権侵害はすさまじい勢いで加速中だと思う

2007年02月07日 | Weblog
トヨタ関連企業時代での体験談をHPで書いたら・・
荒らしや誹謗中傷が多くて、以前のHPを閉鎖せざるをえなかったのだが・・
現在は違うタイプの人々が、理由はよく理解できないのだが・・ぼくへの批判や悪口をあちこちで書いているようだ。

現在の仕事場でもー
平気で嘘を言ったりする人間が多いのだが・・
僕はそのような貴重な体験を感謝したいと思う。

何故なら、仕事をやりながらの十数年間の母の介護は、僕以外の他の誰にも不可能な事だったと思うからだし・・
現在の職場のように、嘘が平気でまかり通るというような・・トヨタグループでさえなかったようなことはとうてい許す事ができないからだ。
それはネット上での僕への意味のよくわからない誹謗中傷も同様だ。

トヨタ系列での寝たきりの母の介護をしながらの窓際族状態を別に自慢しようとは思わない。
けれども、普通のまともな人間なら・・たぶん一週間とはもたいないことだろう。
夜中に具合の悪くなる痴呆症で寝たきりの母のオムツや世話や、大声で「ご飯を食べてない!ころすつもりか!」という母をなだめすかしては・・ほとんど寝ないで仕事へ行くことが・・介護の後半には多かった。

母の具合の悪い時には、週に何度も夜中に駆けつけてくれたかかりつけの神様みたいな医師は「介護する方が先に倒れてしまうので施設へ入れ方がいい」と言われたが・・「絶対に嫌だ」と言う母を強引に連れて行くことはできなかった。

「出向拒否はけしからん」(遠くなるので母の介護があるので無理だった)とか・・「早く会社を辞めろ」とか・・

21世紀は僕にとっては、付録の人生だ。
そんな僕としては、近い将来に・・口先だけのそんな卑劣な人間たちからの誹謗中傷は、必ずや受けて立とうと思う。
いまは、こんなに貴重な体験を与えてくれて感謝するばかりだけど・・

嘲笑したければ嘲笑すればいい。
それほど君らが立派な人間だというなら・・
いくらでも嘲笑し誹謗し悪口を言いまくればいい。