詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

詩 夕焼けの空のしたで

2020年02月28日 | 犯罪
遠く海を望む山峡に
ワイングラスみたいな三日月が
ゆるゆると昇ってきた

絵の具すべてをぶちまけた夕焼けの下では
還る場所がない孤児なこころと
明日にも死んでゆく諦らめとが
交差するカオスへの入り口になる

生活に追われるばかりだった日々に
ギターを弾くことも
君のために作った唄もみんな
すべて忘れてしまった

死者の想い出で一杯になりながら  
すべてをぶちまけて
粉々になってしまいそうな
ぼくの脆いワイングラス

号泣こそが夕焼けに相応しいというのに
泣くすべももう
とうの昔に忘れてしまった


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