先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

BYD世界トップのEV ベンダー?

2023年04月24日 16時35分20秒 | 日記
かなり前の話になるが、日本政府機関であるJETRIが、「BYD、深センにグローバルデザインセンター新設」と紹介していた。以下その内容だが、設備もさることながら、デザイナーが、ドイツなどの有名デザイナーばかりというから恐れ入る。BYDのEVは中国の国策でもあり、近々に。世界一のEVメーカーのテスラを追い抜くのは、目に見えている。しかも美本園で100万円強の大衆モデルら、EVに出遅れているトヨタでも追いつけないのではなかろうか?EV で先行している日産は、デザインがいまいちで日本市場でも思ったほど受け入れられていない。しかもすでに日本の主要都市に支店を設置しているので、日本でもBYD n尾EVは相当受け入れられるのではなかろうか?

まず、JETROのBYDデザインセンターの紹介***************************************

電気自動車大手の比亜迪(BYD)は6月25日、グローバルデザインセンターの完成式典を行った。同センターは広東省深セン市に設置され、建築面積は1万2,600平方メートル、イタリアの五軸加工設備、ドイツの切削設備、VR(仮想現実)モニタリング設備などを備え、300人のデザイナーのほか、外部の関連スタッフ100人程度が同時に業務を行えるという(「太平洋汽車網」6月25日)。

中国政府が新エネルギー車に対する補助金をさらに減額する中、BYDはデザイン強化戦略を打ち出した。式典で、同社の王伝福董事長兼総裁は「技術はハードパワー、デザインはソフトパワーで、いずれも重視しなければならない。今後、BYDは『技術』から『技術+デザイン』の取り組みを進める」と述べた。

グローバルなデザイナーチーム

現在、BYDのデザイナーチームは、アウディ、フェラーリ、ダイムラーといった国外大手自動車メーカーから有名デザイナーを招いており、イタリア、スペイン、ドイツなど10カ国以上のデザイナー約200人で構成されている。同社は、歴史上の王朝をイメージした「唐」「秦」「宋」「元」シリーズなど、中国ならではのブランドを展開している。

BYDの2018年の新エネルギー車の販売台数は、前年比2.1倍の22万7,152台となり、2015年から4年連続で世界トップになった。同社の2019年1~6月の自動車販売台数は前年同期比1.6%増の22万8,072台だったものの、新エネルギー車は94.5%増の14万5,635台と堅調な伸びを示した。

 

JetroによるBYDデザインセンターの紹介は終わり。********************************

また、4月18日から行われた上海国際モーターショウの紹介が、各新聞に出ていた。それらをようやくすると、

まず、約150万円のEVハッチバック新型EV「シーガル(Seagull)」を公開した。中国で最も安価な乗用EVの1つになると期待されている。フィアットのパンダとほぼ同じ大きさのコンパクトな4人乗りハッチバックで、既存のBYDドルフィンの下に位置するエントリーモデルとなる。

シーガルのサイズは、全長3780mm、全幅1715mm、全高1540mm。ショートオーバーハング、短いボンネット、アップライトなリアエンドなど、運転のしやすさを重視していることが伺える。

BYDが新たなブランドを投入7万8800元(約150万円)の大衆モデル小型EV「海鴎」の価格が発表された瞬間、会場に押し寄せた来場者からは歓声が上がったという。

BYDが披露した小型EV「海鴎」

海鴎は4人乗りとなるハッチバック型のEV。全長は3780ミリメートルと小型ながら、航続距離は305キロメートルを確保する。最低価格は7万8800元からで、同社のEVとしては最安となる。

BYDは、高級車ブランド「仰望(ヤンワン)」の新車種として、EVスーパーカーの「U9」を披露した。停止状態から2秒で時速100キロメートルに達するという加速性能が売りとなる。

                             

EVスーパーカー仰望「U9」(左)とプラグインハイブリッド車「U8」

仰望は販売価格が100万元(約1950万円)を超える、航続距離が1000キロメートルであるSUVタイプのプラグインハイブリッド車(PHV)「U8」は、価格が109万8000元。

 

なお、EV世界販売ランキングは、Yahooが、ドイツの調査会社の2022年度の結果を掲載していた。それにによると、BEVの22年におけるメーカー別世界販売台数は、

 

  • 米テスラが131万4000台で1位。
  • 2位は中国・比亜迪(BYD)の91万1000台。
  • 3位は中国・上海汽車集団(SAIC Motor)で75万台。
  • 4位は独フォルクスワーゲン(VW)グループで57万2000台だった。                                                                                                                                                      テスラは前年比40%増と大きく伸びた。だが比亜迪(BYD)は同2.8倍と、それをはるかに上回る伸び率だ。中国は国策で、CO2ゼロで、EV 推進を図っているので、中国製のEV 車を急速にのび、したがって価格も下がる。既にBYDのい小型合致バックのシーガルは150万円というから、日本でも相当の売れ行きを示すのでは? 欧州の有名なデザイナーのデザインで、主要部品も、日本製だというから、売れないわけがないように思われる。日本勢は、大丈夫であろうか?

ナトリウムイオン二次電池

2023年04月24日 08時35分33秒 | 日記

日経クロステックが、中国のせぁい最大の電池会社CATLが。ナトリウムイオン二次電池(NIB、sodium-ion rechargeable battery)を開発し、中国CATL(寧徳時代新能源科技)は、中国の自動車メーカーChery Automobile(奇瑞汽車)のEVに採用されたと発表した。中国は、Li採掘も世界のトップクラスだから、Liが不足することないだろうと思っていたが、EV時代になると全く足りなくなるから開発したのだという。もはや中国は。新興国ではなく、日本も遠く及ばない、先進国になったと見ないと今後を見あやまる。

動作原理・構造は、以下の通り(wikipedeaからの引用)

動作原理やセル構造は、リチウムイオン二次電池と同様である。ナトリウム層状化合物を正極とし、電解液と正極の間でナトリウムイオンが移動することによって充放電が行われる。原理的には、リチウムイオン二次電池のリチウムイオンをナトリウムイオンに置き換えたものに相当する。ただし、物理的および電気化学的特性は異なるので、使用する材質も変わるものがある。

NIBは地球上に豊富に存在するナトリウムをベースにしており、現在主流のリチウムイオン2次電池(LIB)で使用されているリチウムの価格が高騰しても価格的な影響も少ないとみられている。中国では電池メーカー数社が既にNIBの量産を開始済みとされている。今回の発表では奇瑞汽車のEVの車種や発売時期、NIBの搭載容量などは未公表だという。一方でLIBの主要原料である炭酸リチウムの中国でのスポット価格は、大幅に下落中であることから、NIBのLIBに対する価格的な競争力を懸念する見方もある模様。 

ほぼ無尽蔵ともいえるナトリウム(Na)イオンを使うNaイオン2次電池(NIB)の本格的な量産が近く始まりそうだ。出力密度の高さに加え、潜在的にはエネルギー密度でもリチウム(Li)イオン2次電池を超えるほど高い。定置型蓄電池では、比較的早い時期に主役の座に座る可能性も出てきた。

しかも潜在力はLIBを超えるという。では、今、なぜCATLがNIBなのか。数多くの中国メディアの解説からは、中国ならではの事情が垣間見える。

(1)中国で製造するLIB向けLi塩の“国内自給率”が20%に過ぎないこと、

(2)悪化する一方の米中関係を背景に、Li塩の安定供給に不安が出てきたこと、

(3)近い将来、爆発的に増えるLIBの需要に対して、Li資源の偏在が課題になりそうなこと、などだ。一方で、NIBのエネルギー密度は150Wh/kg程度で、高性能LIBの1/2程度と低い。

(4)定置型蓄電池ではエネルギー密度の高さよりもコストの低さが重要で、コストの下げしろという点では、Naイオンがほぼ無尽蔵にあるNIBはLIBより有利である、と解説されている。NIBの特徴を積極的に評価したというよりは、リスク管理という側面が強いのかもしれない。

(5)出力密度を高めやすい、

(6)耐熱性が高く、利用可能温度範囲が広い、

(7)実は負極活物質の容量密度がLIBの負極よりも3割以上高い、といった優位性がある。

 

自動車工業は、日本の中核的産業だが、トヨタなどの大自動車メーカー油断してしまったのでは? ここまで出遅れると、挽回できないのではと危惧される