■ 導入背景と期待効果
スキー場併設型のリゾートホテルということで、「深夜や早朝にも売店を利用したい」とのホテル利用者の要望に応えるために24時間営業で精算手間のいらない新しい購買体験を提供するのが目的で。さらに、店舗を省人化・省力化により、オペレーションコストの削減、売店業務の生産性向上も狙っているという。。
■ 利用方法
① 「LINE」からQRコードを読み込み、友達登録する。
② クレジットカードを登録し、入店用QRコードを発行する。
③ ゲートに入店用 QRコードをかざし、入店する。
④ 入店後、欲しい商品を手に取る。(バッグに入れてもOK)
⑤ そのままゲートを出れば決済完了。
以上のように、入店から退店まで一切精算手間が発生することなく、購買体験をお楽しみ頂くことができます。
商品の購入と生産の紐付けは、スマートデジタル棚が担っている。このスマートデジタル棚には、カメラそして、商品ごとの重量を計測して持ち上げられた商品を特定する重量センサーがついていて、インテルの最新アーキテクチャのエッジサーバーやOpenVINOなどのツールキットそしてコンピュータビジョンとAIoTテクノロジーに基づいて、顧客と商品の紐付けと清算を行う。
スマートデジタル棚は、今、流通業界で言われている、デジタル棚あるいはデジタルシェルフとは別物で、後者はインターネットショップの商品棚である。今回のレジレス完全無人売店の概念は、数年前にAmazon が設立した無人レジレス売店AmazonGoと同じである。
店舗デザインのWebマガジンのDIG-INによるとAmazpn Goは、
Amazon Goの店内には複数台のカメラとマイクが設置されており、顔や手の動きを認識、誰が何の商品を手に取ったかをAIが確認し、システムに連携させています。音声も同様で、その来店者がどのように店内を動いているかを細かに追っています。また商品の陳列棚には赤外線、圧力、重量センサーなど多数のセンサーが設置されており、商品の在庫、移動などもトラッキングしています。またそれらをリアルタイムで専用アプリと連携させることにより、店を出ると同時にAmazonアカウントで決済できる仕組みです。
素人考えでは、東急リゾートのタングラムスマートストアにしろAmazonGoにしろ、このタイプのレジレス無人売店は、商店つくりにコストがかかりすぎて、中小の小売業者はとても手が出せない。
現在は、商品の管理や販売にはバーコードが使われていて、人手を介して読み込んでいるが、バーコードではなく、RFIDなら、人手の介在は大幅に削減でき、小売業においても無人売店が出来る。RFIDの課題はラベルに電池とICが必要であるが、パッシブのRFIDは、リーダからの受信電波で発信電波を起こし、印刷されたタグをアンテナとして発信するもの。したがって、発信電波は弱く、通信距離も数十CMと短い。
しかし、印刷技術が進歩しているから、アルミ粉末でRFIDを印刷できて、バーコード並みのコストでRFIDを印刷でき、かつ通信技術も進歩し弱い電波でも読み取れるようになるだろうから、パッシブRFIDの方が、今後の小売業の課題にこたえられるのではなかろうか?