欧州の高速鉄道は、フランスのTGV方式とされている。TGVは、1976年のパリ・リヨン間で、日本の新幹線に送れること、12年である。なのに、世界で最も普及している高速鉄道となっている理由は、欧州各国の鉄道は共通して広軌道で、在来線も高速線も共通して走ることが出来る。したがって、欧州では、最初に高速鉄道を実現したフランスのTGVが、標準的な高速鉄道方式になったのは自然の成り行きであろう。
そしてさらには、世界に輸出されるTGVの技術となるのも自然の成り行きか?
TGVは、フランス語で高速列車を意味する「Train á Grand Vitesse」の略で、1981年の開業以来、フランスにとって大きなサクセスストーリーになっている。TGVの開業により、長距離路線の移動時間は短縮され、パリ以外の地域の経済発展が促進された。またフランスの鉄道業界は、(TGVで培った)高速鉄道技術、スキル、経験を世界25カ国に輸出しており、TGVをベースにした列車は、スペイン、モロッコ、韓国、台湾、イタリア、米国で運行されている。またフランスと英国、ベルギー、オランダ、ドイツを結ぶユーロスターの国際列車もTGVがベースになっている。