先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

北半球各地が現在、猛暑

2024年06月22日 19時41分59秒 | 日記
ロイター[ロンドン 6月20日 ロイター]が - 夏が始まったばかりの北半球各地が現在、猛暑に襲われて死者も出ており、昨年を超えて過去2000年で熱い夏が訪れる兆候かもしれないと報じていた。CNNも中東や東南アジアの酷暑を報じていた。モンスーン地帯の日本などの東アジア地区は、今、梅雨時期で、雨が多いが故に酷暑を避けられているが、梅雨が明ければ日本も猛暑になることは間違いないだろう。
 
以下、ロイターの記事の一部。
 
ここ数日の記録的な暑さで、アジアや欧州では数百人の死者が出たのではないかとみられている。
サウジアラビアでは今週、気温が51度を超える中、約200万人が聖地メッカを訪れる大巡礼の「ハッジ」に参加しており、当局によると数百人が死亡した。
米海洋大気庁によると、地中海沿岸諸国は今週も猛烈な高温に見舞われ、ポルトガルやギリシャ、アルジェリアで森林火災が発生した。
バルカン半島全域は北アフリカから吹く熱風に襲われており、セルビアでは今週、気温が40度近くに達すると予想されている。当局は警報を出し、人々に外出を避けるよう勧告した。
欧州ではまた、危険な暑さの中で観光客の死者や行方不明者が相次いでいる。
米東部の広い範囲は、上空を覆う高気圧が熱を閉じ込める「ヒートドーム」現象が4日連続で起こった。
 
気象当局は20日、アリゾナ州の一部で気温が45.5度に達すると予想し、猛暑警報を発令した。
連邦政府の全国暑熱健康情報システムによると、同日には全米で合計1億人近い住人に猛暑注意報や警報が出された。
インドのニューデリーは19日、過去55年間で最も高い夜間の気温を記録し、サフダルジュン天文台によると午前1時の気温は35.2度だった。
気象庁のデータによると、ニューデリーでは5月14日から38日連続で最高気温が40度を上回った。

 

CNNも同じく6月20日、中東や東南アジアの酷暑を報じていた。

イスラム教の聖地であるサウジアラビア・メッカへの大巡礼(ハッジ)で今年、500人近くの死亡が公式に確認された。酷暑のなかメッカへ向かっていたエジプト人巡礼者600人が死亡したとの情報も浮上しており、実際の死者数は倍以上に上る可能性がある。

各国の当局によると、少なくともマレーシア人14人、インドネシア人165人、ヨルダン人68人、パキスタン人35人、チュニジア人35人、イラン人11人、インド人98人が亡くなった。ヨルダン外務省によると、ヨルダン人22人が病院に搬送され、16人が今も行方不明になっているという。

イランの半国営タスニム通信によると、イラン赤新月社は19日、熱中症などのためイラン人数十人が病院に搬送されたことを明らかにした。

CNNの集計では、これにより最新の正式な死者数は少なくとも460人に上った。

サウジとエジプトは公式の数字をまだ発表していないことから、死者数は今後大幅に増えると予想されている。また、政府が認識している巡礼者は各国の割り当ての中でメッカへ向かった登録済みの巡礼者のみで、未登録の巡礼者にさらなる死者が出ている恐れもある。

巡礼者は今年、最大49度に達する酷暑の中でハッジの旅に出た。

エジプト大統領府によると、マドブーリー首相率いる危機対策班が「死者の家族の支援に当たる」という。

エジプト内閣の20日の声明によると、エジプト人の公式の死者数は28人。ただ、ロイター通信などのメディアでは、500~600人が巡礼の途上で命を落としたと報じられている。

ハッジは世界最大規模の宗教的な集まりで、サウジ統計当局によると、今年のハッジには180万人あまりが参加している。

巡礼者が亡くなるケースは珍しくなく、昨年は200人以上が死亡したが、今年のハッジは例年にない猛暑の中で行われている。

ハッジの季節はイスラム暦に応じて毎年変更され、今年は6月に当たる。6月はサウジで最も暑い月のひとつ。


地球の20%は50年後には人が住めなくなる

2024年06月22日 19時31分27秒 | 日記

CNN(香港)が、 今のままのペースで地球温暖化が続いた場合、現在30億人が暮らしている場所が、50年後には暑すぎて人の住めない場所になるという、考古学や気候学、生態学の専門家でつくる国際チームが米科学アカデミー紀要に発表した研究結果を紹介していた。

この研究の要約は以下の通り:

研究チームが歴史的な世界気温と人口分布に関するデータを分析した結果、世界の人口の大部分は、年間平均気温が11~15度の地域に集中していることが分かった。モンスーンの影響を受ける南アジアの地域には、20~25度の温度帯が存在する。空調などの技術が進歩しても、人類は過去6000年にわたってそうした環境に住み続けてきた。

しかし今、その状況が変化を強いられている。

地球の気温は2100年までに3度の上昇が予想される。陸上は海上に比べて温暖化のペースが速いことから、人が経験する気温は2070年までに約7.5度の上昇が見込まれる。影響を受ける地域には、アフリカのサハラ砂漠以南、南米、インド、東南アジア、アラビア半島、オーストラリアなどと言う。

印度の主要都市の高温化は以下の図のように予想される/NASA EARTH OBSERVATORY IMAGE BY JOSHUA STEVENS

インドは過酷な気温の下で暮らす人口が最も多い国の1つになると予想される/NASA EARTH OBSERVATORY IMAGE BY JOSHUA STEVENS

地球上で最も気温が高いのはアフリカのサハラ地域で、年間平均気温は29度以上。そうした過酷な環境に覆われている地域は地球の陸地の0.8%にとどまる。

しかし研究チームの予測では、この極端な暑さは2070年までに地球表面の19%に拡大し、35億人に影響が及ぶ。

影響を受ける地域には、アフリカのサハラ砂漠以南、南米、インド、東南アジア、アラビア半島、オーストラリアなどが含まれる。南京大学の専門家によると、こうした地域では人口が急増しており、特にインドとナイジェリアは、過酷な気温の下で暮らす人口が最も多い国になると予想される。

研究チームが予測する35億人という気候移民の数は、世界銀行の推計を大きく上回る。世界銀行の推計では、南アジア、サハラ砂漠以南、中南米で1億4300万人が移住を強いられる恐れがあると予測していた。

ただし希望はある。世界の二酸化炭素排出量を、迅速かつ大幅に削減すれば、過酷な暑さにさらされる人の数を半減させることも可能だと研究チームは指摘している。


中国の実力

2024年06月16日 14時59分01秒 | 日記

中国の実力を見るのに科学技術論文数を知るのが手っ取り早い。下記Webサイトに出て居た。データは2018年と思われれるが、6年後の現在も傾向はうかがい知れる。

GraphToChart 

 

論文数だけでなく、大学の研究者の話では、この10年近くは、中国の場合、引用された論文数も多く単に論文数だけでなく、意味ある論文が多いとのこと。

 

各国の科学技術研究費はどうかというと、文部科学省 科学技術・学術政策研究所(NISTEP - National Institute of Science and Technology Policy)のサイトに出て居たが、アメリカに次いで多く、日本の3倍近くある。

 

研究活動の成果は、ノーベル賞受賞数にも表れるだろう。

世界の国の「ノーベル賞」受賞者数ランキングが下記Webサイトに出て居た。

国際 ねとらぼリサーチ (itmedia.co.jp)

各国の数字は、2021年までとか2020までとかであったり、留学中に受賞したりあるいは帰化して国籍が変わってっている場合もあり、多少の変化があるが、概ね傾向は掴める。

世界の国の「ノーベル賞」受賞者数ランキング

第1位:アメリカ(388人)

第2位:イギリス(133人)

第3位:ドイツ(109人)

第4位:フランス(70人)

第5位:スウェーデン(32人)

第6位:ロシア/ソビエト連邦(31人)

第7位:日本(28人)

第8位:スイス(27人)

第8位:カナダ(27人)

第10位:オーストリア(22人)

第23位:中国(8人、在中国人は平和、文学、医学の3名)

英国、フランスの研究費が、中国の10分の一、論文数も大きく少ないのにノーベル賞受賞が多いのは、研究の核心を抑えられていて、中国が研究費も多く、論文の数も多く、重要性が高いのが多いのに、ノーベル賞受賞が少ないのは核心に迫れていないから?

IT分野見ても、ソフト・ハードとも中国発信のものは無いことを見ると核心に迫れていないからだろうか?

 

 

 


データサイエンスとAI

2024年06月13日 16時28分14秒 | 日記

データサイエンス(DS)は、人口知能(AI)の中核で、その一部と思っていたが、研究者によると、全く別物という。データサイエンスは、数学、統計学、計算機科学、情報工学、機械学習、データマイニング、可視化などの手法を使用し、学問の分野だけでなく、人類の実社会で有益な知識を抽出する者であり、AIは「状況(入力)によって自律的に行動(出力)を変える機械」であり。別ものであるという。現場で四苦八苦している者にはその差異は分からない。しかし、人工知能とデータサイエンスの言葉の誕生歴史を見ると大きな違いがある。AIはSFや漫画の世界で誕生していて優に一世紀の歴史があるが、DSは、ITバブルの1990年代にはっ存在しなかった。米国発祥と思ったのでネットを調べたら、経済紙のForbusに出て居た。

 

1962 年統計学者のジョン・ワイルダー・テューキーJohn W. Tukey )が著書 “The Future of Data Analysis”で、計算機でデータ処理することの意味を指摘したのがDSの発祥という。

1974年デンマークのコンピュータ科学者でAlgol60を開発した ピーター・ナウア(Peter Naur)が、著作”Concise Survey of Computer Methods”で、“[Data is] a representation of facts or ideas in a formalized manner capable of being communicated or manipulated by some process.“とデータサイエンスを定義している。

1977年に The International Association for Statistical Computing (IASC) が設立され、古典的統計学、最新の情報工学、知識工学により、単なるデータより、学問の分野だけでなく、人類の実社会で有益な知識を抽出するDS開発が促進されるようになった。 

1995年になると、ACM(Association for Computing Machinery(計算機協会)、コンピュータの科学と教育に関するテーマ全般を対象にしたコンピュータサイエンス分野の国際学会)のSIGKDD (SpecialInterest Droup 0f Knowledge Discovery in Data)なる分科会で国際的にDS発展が促進されている。

日本の状況を見るとJapan Social Data Science Societyが2015年?設立、データサイエンティスト協会は、2013年5月15日に設立されている。


AIアプリは始まったばかり!

2024年06月03日 12時28分13秒 | 日記

AIアプリの開発環境は

●ソフト:Pythonの度重なる機能拡張、有料・無料のGoogleのColaboratoryやマイクロソフトのExcel・VBAなど以前から充実した物がある。

●ハードウエア:Nvidiaの高価なAI専用マシンを使わなくても、最近売り出された従来のパソコン並み価格で使えるAIパソコンが誕生し、今までのパソコンに取って変わると思われる物が登場している。

というように極めて充実している。

しかし気軽に使えるAIアプリというとChatGPTとかAdobeの動画編集ソフト「Adobe Premiere Pro」位しかなく、しかもAIの極めて限られた分野でしかない。 

その一方で多くのソフトハウスは、AI開発を標榜しているにも関わらず、その概要を宣伝しているところはない。

唯一、ソニーが、人工知能とロボティクスの視点で総合的なAI開発を行っていて、社会基盤にも適用できるPredictionOneを宣伝している。ただ、業務に詳しいSEと、AI専門のSEの協力が不可欠で、誰でもが、気軽に使えるものでは無さそう。

IT先端を行くアメリカを見ても、手軽に使えるAIパッケージのようなものは見当たらない。

故に、AIの現在地は、始まったばかりの揺籃期と言える。日本のIT業界が、今、頑張れば、世界を抑えることが出来る。