最終章だけど、、、

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ムスコへ

2020-04-06 05:29:08 | 日記

お誕生日おめでとう。
37歳になるんですね。
数日前 「数理解析研究所の望月新一教授が、これまで未解明だった数学の超難問「ABC予想」の証明を2012年に発表されたが、その正しさが8年がかりで認められた」というニュースで沸き立った時、あなたも、思わず拍手してその偉功を讃えているかな、と思いを巡らした。
どうしても、数学を極めたいと、学部の直結の大学院ではなくて、数理解析研究所に、と望んで、あなたにしては、真っ向勝負で難関に挑み、研究所に入ることが叶った。当然博士課程まで進むと思って、遠くから近くから健康と頑張りを見守っていたのが、修士課程の二年目で就活の意思表示。あれよあれよの間に思いもよらず、学究の道を断念して社会人としてスタートしたのがもう10年以上前の四月でした。直前の修士課程修了式にはじめて私たち夫婦そろって出てみると、婚約者だったお嫁ちゃんもいました。結婚を人並みに考えたら最後、数学なんて学問は無理、と就活に入ったことを目の当たりに思いだしたものでした。

18歳で親元を離れてからの時間の方が、それ以前の時間より長くなっていることをあらためて感慨深く感じます。
会社での仕事はいつも忙しく、それこそ便りのないのは何とやら、を地で行く生活のようですね。今年はこんな凶事が世界中にはびこっていますから、無力な親ですが、いつも亜子の無事は念じています。

あなたの中学への通学路に川べりの桜並木がありました。

世の中がこんなに不穏な空気に包まれていてもこの季節にちゃんと咲きほこらんでいます。
私があなたをこの世に送り出したあの朝も満開の桜が揃って祝福してくれているように思われました。結婚して7年後に授かった命、へその緒を3重にまきつけての難産でしたから、うぶ声もあげず、チアノーゼ状態で生まれてくれました。分娩台で正座してドクターたちにお礼を言った未熟な母のはじまりでした。
結婚以来、こどもの有無とは無関係に専業主婦だった私が、小学校に入学直前のあなたに「仕事をしない人は人間じゃないよ」と背中を押されてはじめて就いたのが教壇に立つ今の仕事でした。
あなたは、その時以来ずっと私の就業にとても理解がある、といいますか、ほめてくれる、大した教師でもない私を評価してくれる それが私のこれまでの支えでもありました。

今年度も老骨に鞭打って週に数時間の講師の仕事に就きます。当地は8日、始業式、入学式はどうやら何とかいきそうなので、今週のおわりには、私の授業も始まるはず。。。

一方、学ぶに遅いことはないだろう、と

準備は周到にしています。私のことですから、三日坊主で終わるでしょう。コロナ騒動でますます在宅時間が増える私のちょっとした背伸びです。

再開して8か月のバイオリンは、この騒動が少し下火になるまでレッスンはありませんが、なるべく一日一度はボーイングと音階練習はするようにもしています。
好きなお花はこうして性懲りもなく家中に生けて、私の楽しみの一つ。


あなたを育てた、というよりも、こうして私自身が育てられて、
それもこれも、あなたの誕生があったからこそ、と
あなたにもおめでとう、の代わりにありがとう、をキッパリと言いたい、そんな誕生日です。
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