法句経から。 2011年06月11日 | 毎日、法句経。 ***252番 他(ひと)の過失(あやまち)は見やすく おのれのとがは見がたしそうに 他(ひと)あやまちをただすこと 糠(ぬか)を嵌(ひら)くがごとく おのれのとがは 詐(いつは)りふかき賭者(かけし)の 不利の骰子(さい)を かくすがごとく 自らおほひかくすなり *** ひとの過ちは、よく目につくが 自分の間違いはなかなか気のつかぬものである。 ひとの悪いところを正すことは容易にできるが、 自分の罪は、いかさま師の不利なサイコロを、 隠すように、自分で人目につかぬように、そっと覆うてしまう。 いまどきの、政争を見るように、相手の党の弱点を暴いて、 自分の党の失敗は、包み隠すようなものである。
法句経から。 2011年05月30日 | 毎日、法句経。 ***249番 世の人は その信じる所に随ひ その好む所によりて ほどこしをなす されば与へられし 飲食(おんじき)により こころ満たざるものは 昼も夜も 三昧(やすき)をえざらん ***
法句経から。 2011年05月29日 | 毎日、法句経。 ***240番 錆(さび)は 鉄より生ずれど その鉄を きづつくるがごとく 不浄(けがれ)ある行者(ひと)は おのれの 業(わざ)により 悪処(あしき)にみちびかれん *** ことわざに、「身から出たさび」とあるように、 悪事は自分自身の不徳によるものであって、 他人のせいではない。
法句経から。 2011年05月25日 | 毎日、法句経。 ***228番 ただ 一向(ひたむき)に そしらるる ただ 一向に 讃(ほ)めらるる かかるもの 過ぎゆきし日にはあらざりき 今もまたあらざるなり やがて 来ん日にもあることなからん 何が何でも、誹られるばかり、あるいは何が何でも褒められるばかり、 このような人は 過去にもいないし 今 現在も見かけない やがて来る未来にも現れないだろう。 悪くばかり言われぱなしの人 善く言われ賞讃されるばかりの人も いずれの人も過去にも現在にも また将来にもいないはずだ。 だから、誹られても耐えていれば、いいことも賞讃されることもあるはずだ。 褒められても、好い気になっていると、かえって誹謗されることになる。 ハコネウヅキ(白い花も、とき至りて紅色に変わるなり)
法句経から。 2011年05月20日 | 毎日、法句経。 アツラよ こは 古(いにしえ)より謂ふところ 今日(いま)に始まるにあらず 「ひとは黙して坐するを そしり 多くかたるをそしり また 少しくかたるをそしる およそこの世に そしりをうけざるはなし」 *** これは、古くから言われていることで、今に始まったことではない。 「人は、黙って座っていては、悪く言われ、また、しゃべりすぎるとうるさい 奴だと言われる。 また少ししかしゃべらないと、何か不満でもあるかと誹られる。 何にしても、誹られないということは、この世にはない。
法句経から。 2011年05月16日 | 毎日、法句経。 ***201番 勝つ者 怨みを招かん 他(ひと)に敗れたる者 くるしみて臥(ふ)す されど そのいづれをも棄て こころ寂静(しづか)なる人は 起居(おきふし)ともに さいわひなり *** 勝者は、怨みを招く そして、敗れた方は消沈して倒れる しかし、勝者、敗者のいずれのことも、 忘れて心静かにしておれば 日常を幸せに送れる。
法句経から。 2011年05月15日 | 毎日、法句経。 ***188番 世の衆生(ひと)は いはれなき 恐怖(おそれ)にかられて もろもろの 山に森林(はやし)に 園(その)に さては 樹に 制多(はか)に帰依(よりどころ)を 求めんとはするなり *** 世の中の人は、なにかと怖れおののき、いろいろの物を、気持ちの支えにしようとして、 山や、森に、はたまた田畑に、樹木に、神社に、すがって助かろうとするものである。 「恐怖から藁をも掴もうとする」「鰯の頭も信心からから」「かなわぬ時の神頼み」
法句経から。20日目 2011年05月14日 | 毎日、法句経。 ***185番 「誹(そし)らず 害(そこな)はず 戒(いましめ)におのれをまもり 食(かて)において量(ほど)を知り 閑(しず)かなる所に坐して しかも易きに住せざれ」 と、かく 諸仏(ほとけ)は訓へたまふ *** 「他人を誹謗しないで、また傷つけたりしないで、 自らを戒めることにより、身を守る。 食べるものは、ほどを考えて暴飲暴食しない。 閑居して、粗末な家に住みなさい。」 と、このように仏陀は教えて下された。
法句経から。 2011年05月13日 | 毎日、法句経。 ***183番 ありとある 悪を作(な)さず ありとある 善きことは 身をもって行ひ おのれのこころを きよめんこそ 諸仏(みほとけ)のみ教へなり *** 人間として、このように徹底して一切の悪事をなさずに、 あらゆる善事を身をもって行い、自分のこころを清めることが、 仏の教えだ。 心掛けはいいが、並みの人間に、ここまで出来たら完全です。 理想として、まずは仏の教えに従いましょう。