ぽかぽかと行きましょう

急がず、後れず。自分の歩幅でぽかぽか行くようなブログです。

法句経から。

2011年05月12日 | 毎日、法句経。
***182番

ひとの生(せう)を
うくるはかたく
やがて死すべきものの
いま生命(いのち)あるはありがたし
正法(みのり)を
耳にするはかたく
諸仏(みほとけ)の
世に出づるも
ありがたし


***

人が、この世に生まれてくることは難しく、いずれ死に行くものであるのに、
今こうして生きて、命あることは誠に有難いことだ。
仏法を、聞く機会はなかなか容易にあるものでない。
釈尊が世にお出ましになったおかげで有難いことだ。

法句経から。

2011年05月11日 | 毎日、法句経。
**160番

おのれこそ
おのれのよるべ
おのれを措(お)きて
誰によるべぞ
よくととのへし
おのれにこそ
まことえがたき
よるべをぞ獲ん


***
自分こそ自分の寄る辺である。
自分を措いてほかに誰によるべを求めるか。
いざとなったら自分しか頼れるものはいない。
日頃から自分自身をよく整えて、自分こそほかに得がたき、
よるべとして獲ることが出来る。

法句経から。

2011年05月10日 | 毎日、法句経。
***151番
うちかざられし
王車も古(ふる)び
この身また
老(おひ)に至らん
されど心ある人の法(のり)は
老ゆることなし
心ある人はまた
心ある人につたふればなり


***
煌びやかに飾られた王車も古くなり
自らの体も、年老いてゆく
しかし、信心深き人の仏法は
老い古びることはない
信心ある人は、また
信心ある人へと伝え継ぐからである

法句経から。

2011年05月07日 | 毎日、法句経。
**116番
善(よ)きことには
いそぎおもむくべし
悪(あ)しきことにむかひては
心をまもるべし
功徳(よきこと)を作(な)すに
こころうきものは
悪の中に
こころおぼるるなり


**
善は急げ、善きことをしょうと思ったら、ためらわず急いでやることだ。
悪いことに直面したら、誘惑に負けない強い心で守ることだ。
良いと思うことは、すぐやらないと、そのうちに心が悪に染まってしまう。

法句経から。

2011年05月06日 | 毎日、法句経。
**114番
人もし生くること
百年(ももとせ)ならんとも
不死(しなざる)の道(みち)を
見ることなくば
この不滅(ほろびな)の
道を見る人の
一日生くるにも
およばざるなり


**
人間たとえ百年生きようとも、永遠に生きながらえる道を見る人の
一日生きるのにも、遠く及ばない。
不死の道、不滅の道とは、肉体的な生を超越した精神の高見を言うのか。

法句経から。

2011年05月05日 | 毎日、法句経。
**98番
村の中に
森の中に
はた海に
はた陸(おか)に
阿羅漢(こころあるもの)
住みとどまらんに
なべてみな楽土(らくど)なり


**
住めば都、と言うようにどこに住んでも楽土と言える聖(ひじり)にも、
今度の大災害はなんと言えばいいのだろうか。
津波による惨状、原発事故の放射能の汚染。
それでも父祖の地は離れたくないという人々。
復興して、再び楽土となる日を祈る。

法句経から。

2011年05月04日 | 毎日、法句経。
**81番
一(ひと)かかへほどの盤石(いわいし)
風にゆらぐことなし
かくのごとく
心あるものは
そしりと
ほまれとの中に
心うごくことなし


**
大きな巌石は、風が吹いても揺らぐことはない。まさに盤石の構え。
このように、心根の座った人は、
他人にそしり、けなされても、
また褒めちぎられても、
(毀誉褒貶のこと)に、
心が揺れ動くことはない。

法句経から。

2011年05月03日 | 毎日、法句経。
**68番

行ひを作(な)しをはりて
こころに悔(くひ)なく
顔に喜笑(よろこび)あり
おもひたのしく
その果報(むくひ)をうく
まこと かかる行ひは
善く作(な)されたるなり


**
一生懸命やったあとの、達成感。その喜びは何物にも代えがたい。
最高のご褒美だ。
スポーツ選手の勝者の喜びだ。
繰り返し、繰り返し練習を重ね金メタルをとった時のような喜び。
スポーツに限らず、仕事にしても、善行にしても、その力をつくし
悔いのない行動。結果良ければ、すべて良し。

法句経から。

2011年05月02日 | 毎日、法句経。
**62番

「我に子等(こら)あり
我に財(たから)あり」と
おろかなる者は
こころなやむ
されど われはすでに
われのものにあらず
何ぞ子等あらん
何ぞ財あらん


**
子孫がいて、財産もしっかりある、みんなに相続させ、後々、子孫それぞれ、豊かに暮らさせたい。
我欲は続き、悩み事もつづく。愚か者の考えることだ。
その時、我が身は。自分の肉体は、もうすでに自分のものでない。
何故に、子孫も財宝も、自分のものだと言えるのか。
この世に生れて、何一つ自分のものでない。仮のものだ。慾にかいても死んで持ってゆけるものではない。

根津神社の躑躅。こんなに咲き誇っていても、時季が来れば花は散り落ちて残らない。