遊歩道で、台風による多くの倒木はアカシアと、作業員の人から聞いた。
しかし、植物学で言うアカシアはフランス名「ミモザ」である。
日本人が一般に言い慣わしているアカシアは、ニセアカシア(ハリエンジュ)と言うらしい。
勝手に誤って呼んでおいて、ニセモノ呼ばわりは、この木にとって、はなはだ迷惑な話だ。
このハリエンジュは、マメ科の植物で5・6月に白い房状の花をつける。
いい香りがして咲き始めの花や、若葉はてんぷらなどにして食べられるそうだ。
落葉高木で、15㍍以上になり、街路樹や、並木に植えられる。
「アカシアの雨に打たれて このまま死んでしまいたい」などと古くは西田佐知子の歌うアカシアの雨も、このニセアカシアである。雨の風景に合うのであろう。
明治の初めに北米から街路樹として輸入したから、ハイカラなイメージで、そのままアカシアの俗名が定着し通ってしまったのか。
ミモザの方のアカシアは、フサアカシアと言い やはりマメ科であるが、ニセアカシアとは別物でオオストラリア南部原産、3~4月に黄色い花をつける。
整理をすると、
アカシア(俗名)は、ニセアカシア、ハリエンジュ(とげがあるから、ハリエンジュか)
アカシア(本名)フサアカシア、ミモザ(仏名)
なぜに、台風でニセアカシアが倒れたか、西側の並木は素掘りの側溝があって、地盤が柔らかかったからであろう。
街路樹にするぐらいだから、容易に倒れないはずだが、それほど15号の台風は、ひどかったのだ。